宝島社さんからご献本いただいた現役弁護士執筆の、「このステーリーがすごい大賞」の本を読ませていただきました。
最初の方から、「あれ、この規定って強行規定だよね」とあまり使わない条文の知識を刺激されながらどんどん読み進める文体でした。
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良かったところ
・全員のキャラ立っていて、テンポもよく一気に読める。
・最初のつかみも最高(「内臓売ってこい」など)
・主人公が、バリキャリなのに、男性との競争にだけ拘っているわけではなく、自分の価値観がしっかりしていて行動力もありとても魅力的です。強いところも素敵です。
・お金よりも大事なことがあると分かっていても、まだ見つかっていないようなので、シリーズ化されるのかなと思います。続きが楽しみです。事件の報酬計算するところ共感できる弁護士多いはず。
・ミステリーとしても話が二転三転していき、伏線が回収しきれていない本が多い中で、細かな伏線もすべて回収されており、すっきりしました。
・動機は結構リアル。 

気になったところ
・登場人物が多すぎて、誰が犯人かをじっくり考えながら読む読者には不向き。私が歳をとったせいかもしれません。
・登場人物はみなさんキャラがしっかりしているのに、大勢出てきたため、一人一人の掘り下げが物足りない。スピンオフ作品やドラマ、映画では掘り下げられることを楽しみにしています。
・あの男性とその後どうなったのかも気になります。
・弁護士として考えすぎると細かいところが気になりすぎる。逆説的に、新川先生は弁護士ながら細かいところを全部捨てて読者を楽しませることに集中したから生まれた良い作品だとおもいました。
その他感想
・こんなアソシエイトは雇いたくないと怖くなった。

読後感がすっきりしていて爽快なので、誰にでもお勧めできます。

ときに不合理な、制御不能な感情こそが我々を人間たらしめているものであり、理性でコントロール可能ならAIとなんら変わらない

今日の違憲判決で涙ながらに判決文を読んだことについて様々な反応があります。
裁判所の冷静さや見た目の中立性を重視するのもわかります。
しかし、勿論武部裁判官も涙を我慢しながら判決を読んだはずです。泣こうとして泣いたわけじゃありません。
それでも流れ出る涙を抑えられなかった。裁判官になるほど優秀な方が冷静にあろうとしてもそれでも溢れ出る感情を抑えられない程に感情量が多かっただけの話です。
そもそも理性で抑えられる程度の感情を感情と言えるのでしょうか。
武部裁判官が当事者と真摯に向かい合い、冷静であろうとした上でもなお感情が溢れた結果の涙だったんでしょう。
私は裁判官は判決を出す機械ではなく時に不合理な感情を有する人間であることは認めざるを得ない事実ですし、裁判官はもっと自由で良いと考えます
写真は全く関係ない、似顔絵クッキーです。
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人を雇うと、従業員同士の良い関係が生み出す職場環境や、人の成長を感じられる喜びがあります。
もちろん経費のことを考えたら弁護士業は、あまり人を雇用せずこじんまり経営するか大規模で行うのどちらかが利益率は高いです。私のように中途半端な大きさが一番よくないとは思います。私の商才がないだけかもしれませんが。
でも人間の幸せは他人との関係性でしか生まれないので、単にお金が貯まることでは得られない人生の豊かさを得られます。これが雇用者の喜びだと感じています。
今日は長く働いてくれてバイトの方が試験まで勉強に専念するということで最後の出勤日でした。
アソシエイトの弁護士が発案し、幹事にもなってくれて事務所メンバーでちょと良いランチに行きました。
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また、その間事務所を守って働いてくれているスタッフにもお土産をテイクアウトするという気の利き方。
食事しながら聞いたら、事務員同士で同じ趣味を持って楽しんでいたり、新しい結びつきもできたり、そこに私も入れてくれたり、今後の予定を組んだりと、人を雇用する喜びを感じることが出来た一日でした。

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