2009年夏の終わり、18だったわたしたちも17のあの子も、秋風が吹き始めてから何があったのかはわからない、彼らの音で泣いてたサッドガールがもう居なくとも、あれから何年が経とうとも、制服のわたしたちの涙が滲んだシャツは永遠に乾いてくれない。旅になんか出なくても、ぼくらはそこから居なくなる。オリジン弁当の竜田揚げが旨い。たこ焼きは3つずつ。プールの下の部室は湿っぽい。屋上へ行くためのトイレの窓に鍵が付けられた。ギターのネックが折れた彼女はうずくまって泣いていた。湿気った花火に火はつかなかった。約束は樹の下に埋めた。教室に置いてけぼりにしてしまったそれらは迎えに行けない。こんなこともいつか思い出せなくなる前に、君は泣くように歌う。
なんにもなくて、ずっと探してて、だけど、そのすべてがあった日々たちへ。

