これから、NACK5のラジオに出演するために埼玉へ向かっている。
今日はかつ丸と二人稼働、待ち合わせ場所まで歩いて行った。金曜日だから(?)飲み歩いている人が多くて繁華街を抜けてすぐに始まるひっそりとした住宅街を歩いていた。

住宅街の中にある個人経営の居酒屋の中からお客さんの笑い声が聞こえて来て、居酒屋の中から見てガラス一枚向こうの外はひっそりとしていて、俺はひっそりした外に小さく溶け込んでいくお客さんの笑い声を聞きながら「平和だー」と感じながら居酒屋を通り過ぎた。

いつも立ち寄るコンビニには夕勤でおなじみの石黒さんがレジ対応をしていた。もう名札をいちいち確認しなくても顔を見ただけで分かるぐらいで、多分石黒さんも俺がレジに行けば「いつもの人だ」程度には思えるぐらいなはず。
いらっしゃいませ、〇〇円でございます、ありがとうございました。だけの俺と石黒さんの会話は「今日は寒いですね」とか日常のことを話す気配も全くないし、それでもほぼ毎日顔を合わせることがあるのは不思議なことだ。
友達でもない、どちらかと言うと、というか、普通に他人なんだけどそれでも頻繁に顔を合わせる。

高校の同級生の会川くんからは「アンテナのワンマンいつだっけ?」と連絡が来た。会川くんとは元旦に銭湯に行ってから会ってない。でも、友達。

俺と石黒さんがもし、外でたまたまお互いなんでもない時に会ったりしたら「いつもどうも」とか話すのかな、いやないよなぁ、きっとお互い「いつもいる(来る)人だ」程度でそれ以上の関係になることもなく、また翌日からも「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」という会話のやり取りをするぐらいなんだろうなぁ、とレジ対応をする石黒さんを見ながらコンビニを通り過ぎた。


サイレンを鳴らしたパトカーが猛スピードで道路を駆けていく。「通ります、道をあけてください!!」の一声で信号待ちしていた車は両脇にジリジリと移動していってパトカーが通り過ぎたら何事もなかったかの様にそれぞれの道路を走り出す。

パトカーが向かう先では事件が起きているのかもしれない。あんなに急いでたんだからよっぽどのことかもしれない。

石黒さんはまだコンビニ勤務中でなにかめんどくさいお客さんの対応をしているのかもしれない、居酒屋で楽しんでたみんなはもっと笑い声が大きくなっているかもしれない。
俺はまた、ひっそりに戻った道を歩いて、「俺はこれからラジオだよ」と思う。

それぞれがそれでよくて

という、モーンガータの中に出てくる歌詞を書いた時の気持ちをなんとなく思い出した。



明日からツアーの一般発売が開始される。

みんなみんな、アンテナに会いに来てくれ。会いに来てくれた人とアンテナとの時間は、同じ時間にコンビニで働いている人には分からないことかもしれないし、居酒屋で飲んでいる人にもわからない、でも俺とあなたの時間が確かにある。


そういう、感覚。


ラジオ、今日も頑張ろう。誰かの日常とうちらの今が重なるのを楽しみにしてます。