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ようやくワクチン接種の目処が立ち、各自治体が接種計画を立てています。
その意味では長いコロナとの闘いにようやく希望の光が見えてきたこのタイミングで、変異株には本当に頭を悩まされています。

現在福岡でも8割が変異株です。コロナ陽性者の増え方が過去の波の倍のスピードです。かなり感染力が強いと思われます。

そこで、ゴールデンウィークを前に、4月20日から福岡県内全域に不要不急の外出自粛をお願いをしました。さらにGW期間中の移動の自粛や、特に福岡市内と久留米市内は飲食店の皆さんに対して21時までの時短営業もお願いしています。ご協力をいただいている事業者の皆さんは本当に大変な状況だと思います。

しかも毎年ゴールデンウィーク期間中に日本で最も人が集まる「博多どんたく港まつり」も中止で、9割の皆さんがサービス業などの第三次産業で働いている福岡市でも相当多くの方が苦しんでいらっしゃると思います。

県民、市民の皆さんへの要請からまもなく2週間を迎えますが、それでもコロナの陽性者数はなかなか減る傾向にありません。

昨日はコロナ感染者を受けいれていただいている医療機関の院長や担当医の先生方にオンラインで集まっていただいて会議を開きました。即応病床が満床に近づき、これ以上陽性者が増えると、救急や入院の受け入れ、手術を制限せざるを得ない状況になる中で、一生懸命対応してくださっている現場の皆さんには本当に頭が下がります。

福岡市としてもこのような状況も知事にお伝えし、意見交換する中で、福岡県として諸々の指標から判断して、政府に対して「まん延防止等重点措置」の要請を行うことになりました。福岡市以外の対象エリア等については県として検討しているそうですが、いずれにしてもすでに苦しい思いをしている事業者のことを考えると苦渋の決断です。

陽性者が増える前から、人の動きを全て止めるような強い措置を予防的にでも早く打つことが、結果的に早期収束に繋がるというご意見も見聞きします。
例えばまん延防止等重点措置ではなく、緊急事態宣言を要請すれば、県全体が対象になるので、現在コロナ陽性者が少ない北九州や筑豊地域なども範囲に含まれますが、この際早めに県全体の動きを止める方が良いという考えの方もいらっしゃるようです。
コロナのことだけを考えればそうかもしれませんが、社会全体を見たときに、一概にそれだけが正しいとは言い切れないと私は思います。

休業や時短要請によって大きく収入が落ち込み、生活が本当に苦しくなる現役世代の人や、資金繰りが厳しくなり、大切な店や事業を畳まなければいけない人の生活と命に関わるからです。

残念ながら日本では、国が個人や企業のデータを活用するなどして売り上げの落ち込みに応じてしっかり補償できるような制度になっていません。そのため自治体としても、補償なくしては、事業者に予防的に強い措置を出すことには慎重にならざるを得ないのです。コロナ陽性者の増加で医療提供体制の逼迫も大変ですし、このままでは多くの店舗や事業者が廃業や失業に追い込まれることも心配しています。

福岡市は魅力的な飲食店や店舗、事業者の皆さんが、普段、頑張っていただいているお陰で市の税収を支えていただき、福祉などが充実できています。ですから医療従事者も高齢者も子どもたちも飲食店も旅行業者も運輸業も、皆さん同じように大切な方々です。

片方立てれば、片方立たず。それぞれ個人によって大切にしているもの、優先度が違うゆえに、行政が私権制限に踏み込むような決定をするのは簡単ではありません。

福岡市としても県や他の自治体とも連携しながら呼びかけをしていきますが、政府や行政から要請があってもなくても自衛が最も大切です。

変異株はこれまでよりも相当な感染力を持っているということを是非知っていただき、何とか短期間で生活への制限を終わらせるためにも、ぜひ呼びかけへのご協力をよろしくお願いします。

なお、感染防止対策を頑張っているお店とそうでないお店が一律に制限を受けるのではなく、山梨県のような感染防止対策の認証制度を作るように、福岡県にはお願いをしています。
またワクチン接種が1日でも早く進むように福岡市でも全力で取り組んでいきます。
今後、県から正式に国への要請について発表がなされれば、福岡市としての支援策も出来るだけ早く打ち出せるように準備します。

福岡市長 高島宗一郎