西原理恵子さんが、パートナーの高須院長に言う。

「残ってる大切な時間は少しなのに
どうしてあなたはその小さな箱の中の知らない人たちと喧嘩ばかりしてるの?」

『ダーリンは74歳』の一幕。
セリフが洗練されていると思った。たくさん悩んだ末に熟成された言葉の姿だと思った。

関連した話で、
昔、高校生の俳句で、恋人にこう詠んだものがあった。

手のひらのなかの小さな画面より 私を見てと言えぬ私は

作者も忘れてしまったけれど、フレーズだけは脳みそにこびりついている。

スマホなんてちっぽけな機械だ。だけどその中には広大な宇宙が広がっている。
いい惑星もあれば悪い惑星もある。
私たちは往々にしてこの宇宙に嫉妬する、
その宇宙に彷徨っているのが自分の愛する人ならなおさら。

冒頭の話に戻ると、ネットで政治や社会問題に積極的に意見し、ときに激しい言い争いを巻き起こすパートナーに、西原さんは疲れたように諭す。
憎しみや怒りの相手をして何になるの?

それは自分を見てくれない不満だけじゃない、
ネットの宇宙でがんじがらめになって
気づけば自分から遠く離れていく
パートナーへの純粋な思いの表れだ。

小さな箱の中の知らない人たちへ、
今日も幸せな1日を送っていますか。

_var_mobile_Media_DCIM_112APPLE_IMG_2467.JPG

「交わしたはずのない約束が
今日も僕らの未来を奪おうとする」

樹木の根がゆっくり地面を這うように
気づけば無数のしがらみが僕らに絡みついている。
そしてゆっくり、ゆっくり養分を吸っていくのだ。
そんなの聞いてない、なんて言いながら
僕らは人の笑い声と青空が嫌いになる。



そんな時にこの曲を聴く。
深夜に窓を開けて夜風を浴びながら。
満員電車に揺られながら。
缶ビールを1人で飲みながら。

そうすると、
一瞬だけ
この世界で主人公になれた気になる。
それは一瞬のセンチメンタルなのだけれど、
根から放たれた僕らは土から目覚めた真夏の蝉のように精神的自由を謳歌する。
たった一瞬だけれど、
そんな一瞬が今日もどこかで誰かを救っていると僕は思っている。



_var_mobile_Media_DCIM_112APPLE_IMG_2382.JPG
SCANDAL 「瞬間センチメンタル」

昨日は五月祭に行ってきた。
相変わらず賑やかで、自分が出店した1年生の頃が懐かしい。

_var_mobile_Media_DCIM_112APPLE_IMG_2266.JPG
友達のカップルと歩き回って帰る予定だったけれど、大学院のクラスのブースで捕まって渋々お手伝い。留学生との合同ブースなので、英語と日本語と中国語が飛び交う。
なんやかんやで友達もできて楽しい1日だった。

_var_mobile_Media_DCIM_112APPLE_IMG_2274.JPG
台湾風混ぜそば。
人気の油そば研究会の油そばは食せず。

思えば五月祭は面白い。東大批判をまくし立てるお爺さんが来れば、ツイッターで人気の美男美女も集まるし、目立たない屋内ではフリークたちが各々の分野で熱い展示を展開する。
異色のバトルロワイヤル。

そしてその次の日の朝、何事もなかったかのように静寂なキャンパスを歩くのもまた気持ちがいいのである。

↑このページのトップへ