月別アーカイブ / 2023年01月

日本には、『一子相伝』とか、『血統による相続』(例えば氏族相続や、長子相続など)とか、面白い教育システムがある。これがあるから、災害国日本が途切れながらも、比較的正確に歴史や伝統を継いで来れた。しかし、これが原因で、寡占や独裁、相続継承を競う争いが起きたのも事実だ。 これを解決するために、拡散相伝や、血統にとらわれない相続を取り入れると、ある意味民主的、多様性に可能性は開けるが、同時に、種としての人類の母数が増えて行くほど、責任の所在を喪ったり、拡散しすぎて、本来の姿や意味、『本質』を喪失することは否めず。結局文化や伝統、歴史の消失や途絶に向かう副作用もある。
実は、人類の歴史も、文明文化も、この二つの仕組みのバランスが取れなくなったとき最大の危機や災厄に直面していて、無限に一進一退を繰り返すループから脱け出せていない。そして、現代21世紀人類は、1000年周期で来る決算『嵐の時代(ある意味、風の時代。)』の最中にいて、その仕組みを両方で見失いかけている。
実は、7500年前。日本列島では、このバランスの取り方に失敗した『厄災』を起こした縄文人が、同時期に地球規模で起きていた『地殻更新』を乗りこえられず、滅亡しかけた。 その後3000年に渡る艱難辛苦を乗りこえ、弥生時代の端境期に確立したのが、今日語り継ぎする。【諏訪式教育システム】だ。
(実は、痕跡が明治維新後の『信濃教育会』や『教育勅語』にもつながる)
諏訪には、信仰の緒元から、信仰の運営に絶対ルールがあった。
🌏️【万物の根元『森羅万象(自然天然)』(ミシャグジ=巳左口・石神・御射宮司)】
①【それを、石(磐座)や木(膰)に付ける巫(かんなぎ=シャーマン)】一子相伝。男女の区別なく、末子相続。元服から死去迄の終身制『モリヤ』の名を継承する一族からのみ選出
②【ミシャグジの依代としての現人神『大祝(おおほおり)』】一子相伝。男女の区別なく、三子または四子相続。三歳から元服(女子初潮、男子声変わり迄)の『童神制』(『スワ』、『ミワ、』『カナサシ』の名を継承する一族からのみ選出)成人引退後、女子は結婚による国家間を繋ぐ役と出産育児を経ながら、国主領主を支えての領国経営。男子は『惣領(政治経営者、領主)』を目指すか、『出家して僧侶として、神仏を繋ぐ役割』か、どちらかを自由選択する。任官中は聖地皇居である【前宮】から外出は許されないが、前後は自由に日本全土を旅行できる。
③【祖霊に奉仕する、『五官(ごかん=木火土水風祝)』】血統をそれぞれの属性を持つ自然神にルーツを持つ一族の中で、男女の区別なく六年(旧暦七年)周期で交代継承。ただし、元服以降の成人~四十二歳迄の年齢制限】引退後は『長老』として知恵袋の役割を果たす。
【『神使(おこう=地域を巡回する大祝の代理人)』】
信濃国、甲斐国、飛騨国、上野国、越国(旧諏訪五国)の民衆のなかから、貧富、職業、男女の区別なく神籤で選出された七グループ、二十一人の『大祝』と同い年の『少年巫、少女巫(巫女)』。任期一年。解任後は地域に戻り、地域の若者の頭や地域の指導者、様々な職業の指導者になる。
【御師(おし=全国に布教活動を行う外交官)】
民衆の中で、成人後、経済理由で困窮している者や、民衆の慣習で一家を継承できない次男、次女以下から、年齢に関係なく、希望者を募り、一定期間教育したあと任命。本人がその先の生き方を見つけた時点で自由退職。 
これが、最大時期800万人、最小時期20万人


の諏訪国に於いてこれを、ほぼ衰退させることなく、平安時代末期、紀元1000年頃迄そのまま続けて来て、その後時代、時代の情勢で改良しながら、戦国時代末期、同族争いと、甲斐源氏武田晴信(信玄)占領で、『大祝諏方家』『惣領諏訪家』『女神祝金刺家』が滅亡断絶するまで、衰退しながらも絶えなかった【諏訪式教育システム】だ。 これを、支える根幹の祀り(神事、祭祀)が冬至『御室(みむろ)入り』に始まり、春分の【大御立座神事(おおみたちまししんじ=現在の御頭祭)】、その後大祝代理人『神使(おこう)』が地域を巡回し、神事祭祀を行い、神有月、霜月の神嘗祭に帰還するまでの【湛巡(たたえまわり)】だ。
皆さんは、この【諏訪式教育システム】をどう思われるだろうか? 是非いつか感想を聞かせて頂きたい。次回は、オトナの事情都市伝説やオカルトの巣窟になっている【御室神事】から、邪推邪念を祓いつつ、歴史のかたりべとして、正しい意味を伝えたいと想う。


行き先はまだ公表出来ないが、長期間の海外渡航の準備で、国内のあちこちを行き来している。長野市内で仕事の引き継ぎがあったので、自宅には帰らなかったが、松本駅で途中下車して、市街地で開催中の『氷彫フェス』を駆け足で、巡った。(これから、氷のような状況になっている二か国に行くからもある)

松本城🏯会場で、9ヶ月振りに、『彼』に再会した。
前回は、昨年、春。⚽サッカーJ3地元松本山雅のホームゲーム会場のスタジアムでだ。その時とは、違う『被りもの』をしているが、彼は松本平では、超メジャーな、『被りもの』(コスプレ)パフォーマーだ。名前は、あえて教えないので、是非ネットや、実際に松本平のイベントで彼を見つけて見て欲しい。

彼の凄みは、神出鬼没に、現れ、無口で純心でシャイでナイーブなパフォーマーなのに、居ることで、場(会場)の雰囲気を明るくしてしまう、コスプレパフォーマーの常識を覆す一面と、そんな彼が標榜している目標が、『世界平和への貢献』が売りだからだ。
僕は、彼は、彼のやり方で世界平和に貢献する『ピースメーカー』だと、思っているし、歴史学者であるが発信力が弱すぎる未來案内人の僕より、ずっと世界平和に貢献する、素晴らしい存在だと思い、尊敬している。(1998年の長野五輪では、僕も若気の至りで、ボランティアとして、マスコットキャラのうち一体の被り物をして会場を盛り上げていたパフォーマーだったが、中年のいま、やる勇気がないし。だから、年齢が遠くないはずの彼は尊敬を通り越して、マスター(師)と思ってもいる。)

私は、実は彼の『被りものパフォーマー』になる前の『大人』としての苦悩を少しだけ、知っている。
本人の神秘性を保つため、あえてぼかすが、『彼』は僕の故郷で、普通に観光産業に従事していて、様々な困難、苦悩、大人の事情を突き抜け、現在の人生に到達した。それを考えた上で似た職業を当てはめるとしたら、サーカスの『ピエロ』(クラウン)に似ているかもしれない。 実は、僕も、前職歴史のかたりべとしても、現在の未來案内人としても、言霊で『ピエロ』(クラウン)的なパフォーマンスをする。子供や子供心の強い人には、『純心』で、大人な人には『エスプリ(風刺)』を聞かせてのテクニックは、実際、サーカスの『ピエロ』(クラウン)に師事頂きながら、学習した。
だから、判るのだが、『彼』はパフォーマーとして、どんな存在にも、『エスプリ(風刺)』を使わない。それをするにあたり、小道具として『笑い』を励起する『被り物』を多数所持し、場に応じ使い分ける、マイスター、あるいはパイオニアだ。 もしかしたら、僕は『風刺(エスプリ)』が行き過ぎて、時々『イヤミ』を届けてしまうとしたら、ともかく、彼は『どこまでも【純心】』しか見せない(内面には、大人を抱えていても)パフォーマーだ。

前置きが長くなりすぎたので、昨日の投稿で予告した【本題】を短縮凝縮してお届けする(笑)

昨日の投稿で、危機と災厄の入り口にいる現代の人類に大切な処方薬は、【好奇心】【遊び心】【揺らぎ(柔軟性)】で、それは、子供が一番強く、思春期を経て大人になり人生目標を固定する過程で徐々に喪失すると発言し、同様に昔は、未成人が神の依代や言継をしていた時代があった。大人は神や、森羅万象とのコンタクトから遠ざかる存在、と述べた。
(エスプリ(風刺)が行き過ぎたと反省している)
そして、諏訪信仰には、それを解決する教育システムが太古から室町時代中期(約600年前)迄機能していた。と述べた。

ズバリ、キーワードを届ける。
【御室神事(みむろしんじ)】【大祝(おおほおり)】【神使(おこう)】【惣領(そうりょう)】の四点セットでの教育システムだ。

それぞれ検索エンジンや、Wikipediaで誰でも入り口は判るので、解説は省く。ただ、それらを鵜呑みにすると、『アカデミズム』『都市伝説』『オカルト』『文献や伝承の途絶』など、【大人な事情】だらけで全く本質が見えないので、次回、その部分をフィルタリングして、分かりやすく解説する。
なので、調べられる方は、四つのキーワードを自分なりに(出来るだけ【大人】フィルターを外しながら)
解釈しておいて欲しい。そうすれば、次回は、すんなり理解出来るから。 

長い前置きに戻ってしまうが、実は、諏訪信仰の持っていた『四点セットの教育システム』も、私たち人類が『好奇心』『遊び心』『揺らぎ(柔軟性)』を再獲得した先にあるのも、その先に目指すゴールも、決して【次元上昇】とか【子供還り】とか【先祖還り】とかではなく、【【純心(ピュアなハート)】】の再獲得。そう思う。

奥田民生がPUFFYにプレゼントした【アジアの純心(ハート)】の歌詞は一見ふざけている体(てい)で、私たち人類、特にアジアの中の【日本民族】に対しての【言霊】だと思っている。
そう言う意味で、僕は未熟でも、松本市で『被りもの』(コスプレ)パフォーマーをしている『彼』は、完璧(パーフェクト)な
【亜細亜(アジア)の純心(ハート)♥️】だ。そう、思う。


現在から約1000年前から900年前。ちょうど源平合戦を真ん中に、100年もの長期間、平安京や、日本全国で流行した唄(うた)があった。
『あそびや、せんとや、うまれけん』
『たわむれ、せんとや、うまれけん』
『あそぶ、こどもの、こえ、きけば、』
『わがみ、なきとて、たのしか(け)れ』
遊びをしないと、生まれて来ない。
戯(いたずら)しないと、生まれて来ない。
遊ぶ子どもの声をきいていると。
自分がなにものか考えてしまう。
現代語に翻訳すると、こういう意味になる唄は、古典学者の解釈は、殆どが『退廃した時代における民衆の空気を詠んだ男女の恋愛唄』と解釈し、それを、好んで唄い、拡散した後白河帝(天皇・上皇・法王)を『日本一の王(大)天狗』と揶揄するときに紐付ける。

確かに、この唄を最も唄い、時代に拡散したのは、後白河帝、そしてその隠し子『平清盛』だ。 しかし、この唄は、後白河帝が誕生するより昔、日本全土から自然発生的に唄われはじめ、それを後白河帝と平清盛という時代のトップが拡散しただけなのだ。
そして、後白河帝、平清盛、二人が共通して持っていた、『時代をリードしていく原動力』こそが、『遊び心』『こどものような純心』『好奇心』だった。
特に、現代同様、不安定で過酷だった時代に、二人だけが生涯喪わず生きる軸にしていたのが、『知的好奇心』だったからこそ、あの頃の日本人は、二人の存在を許容し、同時に二人に『なりたい自分』『なりたくない自分』両方を學んだのだ。 そういう意味で、二人は、その後時代を軍事政権で引き継いで行った『孤独なヒーロー』源氏とは違った位置で見る必要がある。

実は。ここで一番大事なキーワード、『遊び心』『知的好奇心』は、現代に生きる私たち日本人や人類という種全体が、子どもの頃には皆持っている宝だ。
ところが、思春期の『揺らぎ(曖昧・ファジィ)』を経て、大人になり社会で生きる目標を定めたあとは、逆に軸をぶれなくするため。狭くしながら。閉ざして行ってしまう。 
ぶれない。それが、故に幸せに安定した人生を航海出来るメリットがあるから、平和な時間や時代にはある意味正しい選択だが、逆に、地球自身の生理で来る70年周期での汎地球的自然災害、そして1000年(ミレニアム)周期で来る天体運航に左右される地球上の生命体の種としての危機にいる、私たち人類は、真っ先に『遊び心』『知的好奇心』を再獲得する必要がある。

単純化した話をする。
生きる上で、自分軸は必要だ。大人になってその軸で生きることが出来るから、夢も掴めるし、人生も豊かになる。
でも、それをかなえるには、
子どもの頃持っていた『遊び心』『知的好奇心』を、災厄下にいる現在、どれだけ発揮できるか、
それと、思春期に経験した『揺らぎ、曖昧(ファジィ)』をどれだけ自分の『弾力性』として使えるか。が大切なのだ。

二度の大震災に罹災、娘とパートナーを喪う過程で、まだ、僕自身が『未來案内人』と名乗っていられるのも、全てを喪わず、生きて来られた結果と、逆に背負った悲しみの経験から、いつも『知的好奇心』『遊び心』を発揮する訓練をしていたからだ。そして現在もなお、『揺らぎ』という弾力性を使えるからだ。
そして、二度の大震災の現場で生存できた人も、それを乗り越え現在も生きている被災者も、それゆえに現在の生と、未來への継承権を獲得できたのだ。

災厄の現場で一番最初に天に召される人は、例外なく、『折れやすい』。
『知的好奇心』『揺らぎ』『遊び心』を取り戻さないと、『試練』が来た瞬間『パニック』しかできず、乗り切る『臨機応変』ができない。そしてその危機回避の訓練は一生涯続けないと、結局自分も、大切な家族も、自分の所属する種(しゅ)としての人類も、未來へ連れて行くことが出来ない。
だからこそ、あえて、1000年(ミレニアム)の繋ぎ目、危機と災厄の時代に生きる私たち人類は、『刹那的』な生き方を一時凍結してでも、もう一度、『好奇心』『遊び』『揺らぎ』を取り戻さないとならない。そう。思う。

『遊びやせんとや生まれけん』 
の唄には、
『それを実践できなければ『未來』が生産できない』
という、後白河帝と、平清盛の、時代の牽引役(パイオニア)としてのメッセージが込められていたことを理解し、そこから、一人、一人に何かを始めて欲しい。 僕は、もう、始めている。

次回、諏訪信仰にあった、大人になっても『知的好奇心』『揺らぎ』『遊び心』を喪わないための教育システムをかたり継ぎします。 それまでに、今日のかたり継ぎをしっかり自分で解釈しておいて下さい。
未來案内人拝


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