●地上近接である弱、横強、上強、下強を比較してみる。
弱 - 発生が最も早い。弱1,2の全体Fが優秀。弱3まで出した時には後隙が出る。1,2で止めた場合は再び弱でガードに圧力をかけられる。
横強 - 内側で当てた際の吹っ飛ばしが強力。攻撃範囲が優秀。発生、後隙は優れていない。地面の少し下まで判定が伸びている。
上強 - 序盤から終盤までコンボの起点となる。攻撃範囲がとても優秀。発生、後隙も弱ほどではないが良い。全く反撃が取られないわけではない。リーチが乏しい。
下強 - 後隙が少ない。全体Fが優秀。時々尻もちにさせることがある。序盤でコンボが繋がる。攻撃範囲が乏しい。
●下強が使えそうだと言われているもの
①後隙が少ない
②連発が可能
③コンボの起点となる
様々なパターンを想定して考察する。
(1)地上での牽制で使う場合
中距離では飛び道具や空中フックがあるので、近距離に限定する。
牽制の役割であれば主に弱が使われるので、弱と下強を比較してみると、
発生......弱が優秀(6F、差は3F)
後隙......さほど変わらない(弱1,2で止めた場合)
リーチ……さほど変わらない
攻撃範囲......弱が優秀
ここまで見ればもうどちらを使うべきなのかは一目瞭然。後隙が少なく連発ができるので一見使えそうでも、実際は地上の牽制において弱の下位互換に過ぎないということが分かった。
ダメージにおいて、弱2まででは下強よりもダメージが低い。が、仮に下強が当たった前提でダメージを比較するのであれば、それに対して弱はガードされたら1,2で止めてそれが当たれば3まで振り切るという2つの行動が見てから選択可能。つまり下強は一回出したら終わりだが、弱は相手のガードの有無で行動を変えることができる。
(2)崖狩りでジャンプ上がりを潰す場合
大会の動画等でマルスがジャンプ上がりを下強連打で潰していたのを見たことがあるだろうか。同じ剣士なのだからトゥーンリンクで同じことをしてもいいのでは?
始めに言っておくと、崖狩りで下強を振るのであれば横強,上強などの他のワザを振った方が得られるリターンが大きい。ここでは主に横強と下強を比較したいと思う。
幾つか理由を挙げる。
①下強を当てるなら横強を振った方が強い
コンボ%帯かつステージの幅がある場合ならまだしも、ラインを詰めている時の下強はただ7%のダメージを与えるだけ。しかし、横強は当たればダメージだけでなく強烈な横ベクトルで吹っ飛ばすことができる。このベクトルは横強の内側部分のみで起こるのだが、それでもリスクリターンを考えると横強の方が優秀であると言える。
②下強には持続と攻撃範囲が足りない
弱3,横強,上強が5Fの持続時間があるのに対し、下強は2Fしかない。ジャンプ上がりを狩るのにはよく持続の長いワザが用いられるため、前者の方がより狩りやすくなる。
攻撃範囲も崖狩りをする上で重要なポイントである。トレーニングモードで試せば分かるのだが、ジャンプ上がりは弱よりも攻撃範囲の広い上強の方が狩りやすい。横強は剣を上から地面に振り下ろすため、ジャンプ上がりだけでなく崖離しからの空中ジャンプにも対応できる。下強にはこれらのような攻撃範囲がないため、崖狩りではあまり活かせない事が分かる。
③そもそも崖に掴まっている相手に当たらない
崖に掴まった相手に崖の上から当てられる近接攻撃は、横強,横スマ,空下の3つである。攻撃範囲が広く、崖に掴まっている相手にも当てられる横強を振った方が当たりやすいと言える。
これらの理由から、崖狩りでジャンプ上がりを潰す場合には下強よりも横強や上強などを振った方が良いと考えられる。
(3)コンボの起点としての需要
下強には確率で相手を転ばせる効果が付いており、これは下強と空Nだけの特性である。必ずではないにしろコンボが狙える他、%帯はかなり狭いが低%から下強の内側を当てればコンボが可能。
しかしこれもまた、他に上位互換が存在する。まず下強を内側で当てられるのなら、コンボ起点の性能としては申し分ない上強が当てられるはずである。
では、上強が届かないリーチの場合は?これは下強が当たる,当てる自信がある場合に限るが、下強と同じ発生Fで安定してダメージが稼げる下スマが挙げられる。転ばし依存の下強よりかは、安定してダメージが稼げる下スマを当てた方がお得なのかもしれない。下スマはワンパターン相殺を気にせずに使えるという点もある。
余談だが確実に下強を当てられる場面は反確ぐらいしかなく、弱や上強の方が使用機会が多いので下スマすら使う場面があるかどうか怪しいところである。
●下強は使う機会がないので逆に使う場面があるとしたらどのタイミングなのか、改めて検証,考察をしてみた。下強自体は様々な場面で使えるものの、どれも他のワザの下位互換でパッとした魅力がなく、器用貧乏だと言わざるを得なくなった。
下強を通して地上の近接の役割を再確認できたので、機会があればまた是非このような考察をしてみたいと感じた。
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