朝、娘を載せて自転車で保育園に行く。

途中に急な坂がある。

登る前に

『アンパンマンたすけてーーー』

登りきったら

『アンパンマンありがとーーー』

とふたりで言うのが日課だった。

今日も同じように

『アンパンマンたすけてーーー』

というと

『パパ、自分で登れるよ』
と娘が言った。

アンパンマンはいつもパトロールで忙しいので、気軽に頼んではいけないらしい

(ああ、娘はひとつ大人になった。

  誰かの大変さに思いやれる大人になった。)

訳知り顔にパパを諭す娘に

少しほっこりしながら

自転車をこぐパパであった。