只今この電車で人身事故が起きました

みんないっせいにスマホをみる

音もなくスマホを叩く指

だれも命のことを顧みない

誰かがチッと舌打ちする

もしかしたらあそこで死んでいるのは

僕なのかもしれない

我先に別の電車に乗り換える人たち

誰も命を顧みない

もちろん僕も

出発する別の電車の窓から

オレンジの覆いをされたナニカが

運ばれてゆく

ああ、あれは葬列だ

誰にも顧みられることもなく

ただ通り過ぎていく

あれは葬列だ

もしかしたら僕の