最近「ひとりでできる!」が口癖の息子大五郎(仮)。そのドヤ顔と言ったら…。まぁ、これも成長の証。喜ばしいことだ。ことなのだが、最近の大五郎(仮)は自分の能力のキャパを遥かに超えた「一人で出来るんもん。」を遂行しようとする。例えば、私が夕飯の支度をしていると、台所に踏み台を持ってきて「あー、大五郎(仮)、夕飯作るよ。」とか、買い物行こうとすると、「あー、大五郎(仮)、行ってくるよ。」と独走を始めようとしたりとか、この頃は台本チェックをしていると、「あー、大五郎(仮)チェックしようか?」とクレヨン片手にやる気を見せてきたりする。…あなたそれ、落書きする気ですよね?このままだと、私のスケジュール管理まで買って出てきそうな勢いだ。大変有り難いですが、頭の中が毎日ホリデーのあなたにスケジュールを任せるのは若干不安です。

そんな大五郎(仮)ですが、先日、
「あー、大五郎(仮)、ひとりでお風呂はいるよ!」
と、とうとうこの日がやってきました。
蘇る娘初の「ひとりでお風呂はいるもん。」の日。お風呂のドアの側で見守る私の耳に聞こえる30分絶えることのないシャワーの音。身に覚えのない泡風呂と化した浴槽。異常に減っているシャンプーとリンス。軽く床上浸水している脱衣所。

……………………………。

だが守りたい、このドヤ顔。
よーし、大五郎(仮)、お風呂にひとりで入るくらい、仕事のスケジュール管理されるよりはずっとハードルが低い…!!やっちゃってください!!大五郎(仮)初の「ひとりでお風呂入れるもん!!」

一応今回も何かあった時のため、お風呂のドアの側で待機するレスキューレンジャーママ。これから聞こえてくるであろう流され続けるシャワーの音に心の準備とお財布の中身の確認、バッチリです…!
ところが…待てど暮らせどシャワー音が聞こえてこない。そのかわりブツブツと何やら呟く大五郎(仮)の声が…。

「あー、シャワーどう出すんだっけ?ちょっと分かんないなー。」

しまった…まだシャワーの出し方ちゃんと教えてなかった…。でも、大五郎(仮)、手桶があるよ!それでお風呂のお湯をすくってかけるんだ!!

「………!!そうか!!大五郎(仮)、ひらめいたよ!!そうだ!そうだ!これを使えばいいんだ!!」

私の心の声が届いたのか大五郎(仮)、何か閃いた様子。そして聞こえてくる大五郎(仮)の鼻歌。
さぁ、思う存分お風呂のお湯を手桶ですくうがいい。限りある水源と水道代が毎分流され続けるよりずっとエコです。

しかし…そんなお湯しぶきの音も特に聞こえてくることなく大五郎(仮)の鼻歌だけが響き渡る静かな時間が過ぎて行きました。

それから30分弱ようやく

【ピロピロピロロー♪お風呂で呼んでいます♪】

と呼び出し音が鳴りました。

大五郎(仮)〜♪どうだったぁ?ママ、ずっとリビングで待ってたよー♪

と白々しくお風呂の扉を開ける私。
そこにはちょこんと正座をしながらお湯に浸かっている大五郎(仮)の後ろ姿が。湯舟は思ったより泡風呂にはなっていませんでしたが、大五郎(仮)の頭や身体の何一つ洗い流せてない感が凄かったです。

「あ、ママァ♡」

と振り向く大五郎(仮)。
さては手桶も使えなかった感じですか?

「大五郎(仮)、すごいね、ひとりで入れたね!!
シャワー使い方ちゃんと教えてなくてごめんね!
そういう時はこれ(手桶)、使って流せばいいんだよ?」

という私に大五郎(仮)、

「え?違うよ!大五郎(仮)、これ使って流したんだよ!!閃いたんだよ!!」

とお風呂に浮かぶシャワーに代わる凄アイテムを掲げてくれました。

アンパンマン、ミニジョウロ〜!
テッテレー!!
……………………………………………………え?マジ? 
……これでずっとコツコツ流してたの!?

「そうだよ!!こうやって!!」

……………焼石に水が如く。

すごいね…大五郎(仮)は努力家なんだね…。
確かに手桶よりシャワーっぽいし、遥かにエコだよね。

「あー、あとね、頭洗ってたらなんか疲れちゃって。だから体はまだ洗ってないんだぁ。」

…あれで頭を流していたら、まぁ、そうでしょうね。因みに今気づいたんですが、あなた、恐らくボディーソープで頭洗ってますね。

とまぁ、色々突っ込みどころは満載でしたが、達成感に満ち満ちた大五郎(仮)のドヤ顔見たら何も言えませんでした…。

とにもかくにもまずは、その泡だらけの頭を本物のシャワーで流しませんか?

「あー、じゃあ、お願いね。」
…………………………。 
そのあと、しっかりシャンプーで頭を洗い、ボディーソープで体を洗って差し上げました。