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僕は、ロープを長方形に敷きます。
それは、お客さん自身にキレイな輪を作って頂きたいからです。
半円、正方形と経て、この長細い長方形がいちばんイイと分かりました。
このカタチだと、お客さんが自主的に輪を作ってくれるからです。

もしかしたら、「キレイな輪」の定義が、僕と他のパフォーマーでは違うかもしれません。

僕にとってそれは、
『お客さんが集まって自主的に出来た輪』です。

ほとんどのストリートパフォーマーは、ひとしきりテクニックを見せたら

「近くに寄って下さい!」

と声を出して、お客さんを自分が敷いたロープ間際まで寄せようとします。
これはとても逆効果だと、僕は思います。

パフォーマーの目的は何でしょう。
1秒でも長く自分のパフォーマンスを、見知らぬお客さんに見てもらう事です。

なのに、『近くに来て下さい』と言われたら、逆にその場をいつ離れようかという意識をお客さんに植え付けてしまいます。
(パフォーマーがよほどの美人か、好感度満点でしたら違いますが)

お客さんは、あまのじゃくなんです。

そうならないためには、
『自分の意志で、ここにとどまった』
というモチベーションをキープしてあげるべきです。

簡単な事ですが、お客さんがご自身で選んだ場所で、好きなだけ観て頂くほうが長く観て貰えます。
そして、後から来るお客さんは、ちゃんとスキマの空間に立ってくれます。
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少しまばらでも、
少し左右に偏りがあっても、
人々はいつもその空間で自分が居心地のよい立ち位置を探します。

その結果が、僕の考える
「自然な集客の輪」です。
多少いびつでも、自然である方がキレイなのです。

そのためにはそこに敷くロープは
『ここまで来て下さい!』
というパフォーマーの意志が明確に伝わる明快なカタチより、
「お、どこで見ようかな」とお客さんに思わせる、
少し宙ぶらりんなカタチの方が良いのです。

長方形は、そのためです。
念のために、ここまで書いたことは純粋な大道芸のときです。
「大道芸」フェスティバルを含んでいません。

ぼくは、大道芸フェスティバルではほぼスタチューをしないのですが、そもそもフェスではスタチュー芸は効果が薄くなってしまうと思っているからです。

次回は、その話を書こうと思います。

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スタチューになって人前に立ちます。
僕の場合は、高さ40センチのお立ち台に立ちます。
数分も経たずに、数十人くらいのお客さんに囲まれます。

さて。
その時、僕とお客さんとの距離は、
だいたい6メートルから10メートルの間です。
だから、僕を中心に半径6メートルから10メートルの半円が出来ている事になります。
これが、僕のデフォルトの空間です。

さて。
僕以外のスタチューの方々は、ロープを使わない方が多いです。
また、使ったとしても僕のように大きく面積を仕切る方はいません。

ロープとは何でしょう。

僕は、パフォーマーの「結界」だと思っています。
ここから先には入ってはいけない。
と、いう以外に
「このくらいの面積は支配しますよ」
という圧をかける事ができます。

そう、『圧』は大事です。
プレッシャー、あるいは緊張感と言ってもいいかもしれません。

僕の白リーマンは和やかなキャラクターですが、スタチューのときはかなり緊張感を出します。

100円玉が入ったときのリアクションが、その緊張感と落差があるほど、たくさんのお客さんを弛緩させ、笑顔を作る事が出来ます。

その代わり、圧をかけるにはちゃんとしたテクニック、「スゴい」という声が聞こえてくるくらいじゃないとダメです。

パントマイムが必要です。
ロープは、必要ではありませんが、あった方が有利です。
ロープさえあれば、サディスティックなお客さんから身を守ってくれます。
安全な環境で、パフォーマンスを磨いた方がトクです¥

さて、最近新しいパフォーマンスの3分動画を作りました。
DRAWING KNIGHTという絵を描くキャラクターの物語です。
楽しんで頂けましたら、幸いです¥

映画「ペンタゴン・ペーパーズ」を観ました。

この映画のメッセージは、ずばり
『アンチ トランプ』。

メディア規制に動くトランプ大統領への、反骨映画です。
滅多に映画館に行かない僕ですが、これは直ぐに行きました。

監督のスピルバーグは、この映画のために進行中の他作を置いて、1年あまりで本作を作ったそうです(!)
そうまでして政権批判の映画に力を注ぎ込む。

やはりアメリカの一流のエンタメ人は、凄すぎ。
日本では考えられません。

主演のトム・ハンクス、メリル・ストリープの演技も最高。

加齢を重ねた自分とキャラのバランスをすごく分かってると思いました。
すごく自然。

多くのハリウッド俳優は、イケメンスターとして華々しくデビューしたあと、加齢とともに新人を引き立てる汚れ役になり味濃い演技になって自然さを失い、没落というパターン。

しかしこのお2人は、別次元。

そして、、、
スピルバーグはとにかく絵作りが上手。

「ジュラシック・パーク」シリーズを観ると分かりますが、スピルバーグ監督作品と他監督作品とでは、あきらかに質が違います。

『そうそう、それが観たいんだよー』
と、観客を気持ちよくさせるカットの積み重ねでは、この方が世界一なのでは。

「ペンタゴン・ぺーパーズ」ではやや抑え気味ですが、映画の遊びに満ちた数々のシーンは健在。
だから、メッセージ映画なんですけど、あくまで娯楽作品なんです。

そこがやはりハリウッドの凄いところ。

この映画は、政治とメディアの問題の他にも、女性への社会差別も丁寧に描いてます。

それを声高にいわず、印象的なラストシーンとしてその勝利をさりげなく伝えている。

うーむ、素晴らしいっ。
心が豊かになる、まじリスペクトな作品でしたっ

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