レターポットについての西野さんのこの記事を読んで。
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会社や店の公式ポットのススメ : キングコング 西野 公式ブログ
レターポットのユーザー数が15000人を突破しました。思っていたよりも、ずっとずっと早いスピードで拡大していっています。その一つ要因として、「既読スルーはOK」「相手に返信を求めることはNG」「贈られたレターは次の人へ」という世界観をユーザーの皆さんがとても大切に
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まずは、やられた!悔しい!(笑)
そして、西野さんは本当に天才すぎる。すごい!

レターポットは、《交換に慣れすぎた僕たちが、贈与の体験を取り戻すキッカケ》になると思う。
というところから話をしてみたい。

現代の資本主義経済においての基本原則は《交換》である。
この仕組みが、一定以上の意味をこれまで果たしてきたことは大きな事実だ。

他方、僕たちは《交換》に慣れすぎた。
交換こそが価値伝達の方法だということは、一見自明に見えて実は疑いの余地がある。

母親の無償の愛や、恋愛関係を持続しより実りのあるものにする営みは、交換の原則では全く回らない。
ここにきて必要になってくるのは、《(無条件)贈与》という概念だ。

時に私たちは、恋愛や性愛・時には子育てにおいてすら交換や条件付き贈与を導入し、結果としてうまくいっていない人が多いという印象を受ける。

レターポットは確実に、《交換に慣れすぎた僕たちが、贈与の体験を取り戻すキッカケ》になると思う。

この辺りまでは、社会学者・宮台真司先生の著書「正義から享楽へ」に詳しいので、読まれてみるといいかもしれない。

ここまではレターポットどれほど時代性にマッチしているかということを考えた。
実は、レターポット開発段階の西野さんのブログを読んで、飲食店でもこの仕組みを応用したいと思っていた。

飲食店は資本主義に則った商売なので、原則は《交換》だ。
《贈与》の夢を追う飲食店があってもいいと思う。しかし、家賃や給与や仕入れは信用に基づく《交換》だ。お金を払えなければ、事業が続かなくて終わる。

もう少し具体的にすれば、売価は原価+店舗維持コストに対して《交換》関係にあるし、人件費(時給)は労働時間と時間当たりの生産性に対して《交換》関係にある。まあここは店によって考え方違うと思うけど。

《交換》の原則があるから、商行為において僕たちはお客さんと対応な立ち位置で居られる。(店と従業員も同様。)

しかし、こうした仕組みだけでは、意味報酬や居場所感はデザインしづらい。

同じビール一杯を出しても、スタッフの対応ひとつで満足度=バリューは変わる。
同じ一時間の労働でも、個々の対応によって生産性(売り上げ)は変わる。

こうした定量化が難しい問題(定性と定量の関わり)に対する回答として、レターポットは機能すると思う。
気持ちが(事業者の目線とは別という意味合いで)客観的に評価され、スタッフの報酬となる仕組みは案外難しい。

僕なりに、こうした問題に取り組むべく、いろいろと考えてきた。どれもやってないけど。
チップ制の導入や、スタッフが一杯いただく時用ドリンクの別単価設定など(例えば500円のドリンクだけどいただく時は600円いただいて差額を給料に乗せるとか!)。どれも企画の段階で止まってしまった。原資の確保や(売り上げに乗せると一回あたり使用単価が変わってしまう)、日本的カルチャー(チップに慣れていない)が問題になった。

しかしながらむしろ、お金をもらうという考え方自体が錯誤的だったということに、レターポットが実際にリリースされ、反応を見るにつけ思う。

そして個人的に最もいいと思うことは、レターを持った従業員が、顧客にもレターを送ることができるという機能だ。

僕は常々、対等な商行為取引関係としての店舗(スタッフ)と顧客という図式にこだわってきた。
お客が店を選ぶことができるのと同様、店も本来であれば顧客と対等な関係において、顧客を選ぶ権利がある。

しかしながら実際の所、顧客を選ぶことは難しい。

そんな状況であるからこそ、試みにレターポットを導入してみたいと思う。

登録だけしてみた!(レターを送られる喜び、感じたい!w)
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小田原 伸治(@ShinjiOdahara)さんのレターポット | LetterPot (α)
小田原 伸治(@ShinjiOdahara)さんにレターを贈りましょう!レターポット(α)は、1文字5円で購入したポイントを使って、気持ちを伝えたい相手に手紙(レター)を贈ることができるサービスです。
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レターポットを導入することで、交換と贈与の領域がハッキリするだろう。可視化された信用は、あらゆることへの援用が可能かもしれない。

この曖昧さにある種の足を生やすという機能を、レターポットは潜在的に持っていると思う。

というかきっと西野さんは構想段階からこの世界が見えてて、天才過ぎる。

ちなみにいうと、ウチの店だけ繁栄させるより、地域全体の経済ボリュームを増やそうとしていて(難しそうだけど面白そうながら)、クソ地味な蟻の一歩的作業をちょいちょい進めている。実は(十分な開発費用と事業自体の利益モデルが考えられた段階で)、独自通貨を作ってみるのも面白いのではないかと考えていた。

しかし、レターポット今の運用のされ方を考えると、独自通貨を作るコストまで含めてその必要はなさそうだ。

ただ、特定の経済圏においてのみ使える機能とかあっても素敵かも!とかは思ったりする。
特定の個人の信用の数値化は面白いけど、特定の商圏における特定の個人の数値化にはやはり興味がある。

午前中に導入しようと決めた。どうなるかわからない。(理解されない気もするw)
さあ、これからが楽しみだ。

でも、あらゆる飲食店にとってこの運用方法が確立できる未来は素晴らしいと思う。後日進捗をレポートする。