先日、ご縁いただきサッカーのカンボジア代表の選手に走り方のトレーニング指導を依頼されました。
2022年FIFAワールドカップアジア2次予選前に代表合宿が行われ、そこでA代表のメンバーと22歳以下の選手も召集されました。
僕は22歳以下の選手に走り方のトレーニングを任される形になりました。
選手からするとボールにはほぼ触れず5日間午前午後走りのトレーニングを行うストレスは正直あったと思います。初日には座学を聞いてもらい、15mと30mの測定を実施しました。
カンボジアの選手たちの走り方は大きな癖もなく課題も明確だったので期待が持てると内心感じていました。
選手たちは、日々のトレーニングも真剣に取り組んでくれました。走るトレーニングもフィジカルのトレーニングも全て誰一人怠慢な行動や態度をとった選手はいませんでした。
驚いたのは毎日、カンボジアのサッカークラブのコーチ達がトレーニングを見学に訪れ、トレーニングが終われば質問攻めの毎日でした。
最終日の夜に急遽、カンボジアのサッカークラブのコーチ陣達に座学を開催するほどでした。
選手は疲労困憊の中、最終日の午前中に15mと30mの測定を実施。
万全な状態で走ればタイムは絶対に出ると思えるぐらい走りは変化していました。
なので、タイムはあまり期待はしてませんでしたが、結果は10人中9人が15m、30mでそれぞれ自己ベストを更新。
選手には、タイム、ピッチとストライドの変化、動画から走りの変化などもフィードバックしました。
選手の表情が日に日に生き生きしているように見えたのが印象的でした。
最後の測定結果で少しでも自信に変わってくれたら嬉しいです。
今回、本田選手(監督)とも初めてお会いしました。
ミーティングの際に選手へ英語で思いを伝える本田監督の言葉を聞いて胸が熱くなりました。
僕は英語がほとんど喋れませんし、リスニングも苦手です。でも、本田監督の身振り手振りを使って話す熱量、選手がどんどん前のめりになって引き込まれているのがはっきり分かりました。
言葉が分からなくても、言葉に思いが乗っかっていれば芯の部分は伝わるんだと感じました。
短い時間でしたがプロフェッショナルとは何かを「本田圭佑」から学ばさせていただきました。
先日の2次予選では香港に引き分け、カンボジアとしは初の勝点を獲得しました。
次のバーレーン戦では0-1と惜しくも破れはしましたが、確実にカンボジアサッカーが強化されているんだと実感しました。
今回、僕が指導させてもらった選手は今回出場機会はありませんでした。
帰国後も、毎日のように選手からトレーニングの動画が熱心に送られてきます。
22歳以下の彼らが将来のカンボジアサッカーを走りをきっかけに変えてくれる日がくると信じています。
タイトルの文言は我々の紹介にカンボジアサッカーのFacebookで使われたハッシュタグです。
少しでもその一人になれたことを誇りに思います。
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