前置…

舎利子は真理を会得出来ず、その悩みを尊師へ教を乞う為、会いに行きます。

しかしお釈迦様はお休みされていたので、代わりに観音菩薩がその問いに答えます。


仏説摩訶般若波羅蜜多心経

(お釈迦様が話された、完成された智慧から心を導く道筋)

観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄

(私が完成された智慧を実践していた時、悩みの原因となる心に作用する五つの原因は実態のない、人間の認識に過ぎず、それを知れば一切の苦厄は消える)

舎利子 色不異空 空不異色 色即是空
空即是色 受想行識亦復如是 

(舎利子よ、認識するものの実態はないのである、即ち実態のない世界観こそ、認識の真理である…心が受る想いや行い、認識も又、混沌とした見えない世界に真理はある)


舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減 是故空中無色 

(舎利子よ、諸々の規則も実態のないのであり、生まれるず、滅せず…汚からず浄化もせず…増えることなく減ることなく…故に実態のない認識も目に見えない真理によるのである)


無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法

(それは目に見えずに受ける想いと行いと認識であり、見るもの聞くもの匂いや味さえも体が受け取り認識していて、実はその本質は目に見えないのである)


無眼界 乃至無意識界 無無明亦 無無明尽(見えていないだけで限界はあり、意識の限界も見えていないが在るが、実態の真理は、見えていないだけであり、よってその真理は尽きることのない、人間から見れば無限の世界観である)

乃至無老死 亦無老死尽 無苦集滅道 無智亦無得 以無所得故 

(老いや死は、見えない世界に至ることであり、そこでは老いも死も尽きることはなく、そこに苦は集められ消え、見えない完成された智慧は、見えない世界で得られるもの故に)


菩提薩埵 依般若波羅蜜多故

心無罣礙 無罣礙故 無有恐怖 遠離一切顛倒夢想

(正しき教えに向かう者よ、心よ心配するなかれ、心配しなければ恐れることもない、一切は夢の様に意識の遠くへ捨て去りなさい)


究竟涅槃 三世諸仏 依般若波羅蜜多故

(三世の仏が悟りの世界へ至れりは、完成された智慧を得たからであり)


得阿耨多羅三藐三菩提 故知般若波羅蜜多

(人智を超えた最高の教とは、完成された智慧に依る真理故である)


是大神呪 是大明呪 是無上呪 是無等等呪

(大いなる神仏の、大いなる真理の呪文、それを上回る呪文は見えない世界観そのものでありそれこそが呪文である)


能除一切苦 真実不虚 故説般若波羅蜜多

(一切の苦を除く、偽りなき真実とは、完成された智慧のことである)


即説呪日 羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経

(さぁ唱えなさい、行きなさい行きなさい、真理を掲げて正しき世界へ、菩薩行を歩む者に幸あれ、彼岸へ渡る心の道筋…)


※現代的に訳してみました(世恩)