月別アーカイブ / 2020年02月

眠る、ってほんと不思議だなぁ、って思う。

感情の起伏が激しいままに起きる人なんて
いないもんね。
目覚ましを止めて「うおー!まだ寝たいぞー!」
とかはあるけど、なんかうにゃうにゃしてて。

まぁ、その逆で、寝ても覚めてもって言葉もあるけど。
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さて、前回の続きです。
更新おそくなりました。

2日目の朝。(というか昼前)
少し重たいまぶたをマッサージしつつ、
スーパーにヨーグルトを買いに行って
朝ごはんを済ませました。
街のざっくりとしたマップも頭の中に入り、
緊張がほどけて歩けるようになってきました。


スチール撮影用にメイクをしてもらいながら
「さて、今日はどう動こうかな
と思案していました。

してもらって嬉しかったことを、
今度は自分がしてみる。

私が特に嬉しかったのは、
映画を観てもらえたことと
その感想を教えてもらえたことでした。


たったそれだけのことなのだけれど、
皆それぞれ「こういうことを伝えたい」
「観てくれた人にこんな風になってもらえたら良いな」という意図があって、誇りをもって、
映画祭に作品を持ち寄ってきている。


なので、やっぱり私達だけではなく
皆が、全員が何かを明確に"伝えに来ている"のだから
1番嬉しいのは"伝わる"ということだし
"観る"は"関心"や"寄り添う"の顕現だから
それだけでも嬉しいし
何らかの感想を持って来てくれたのからこの上なくハッピーなわけで。

なら、私もお祭りに参加するものとして
その循環を起こそうと思い
他の作品を観てみることにしました。

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「わぁー、どうしてこんなカットが思いつくんだろう?」
「このシーンの照明素敵だなぁ。」
「ほぼワンカットで行ってるけどリハどのぐらいしたんだろう?」
「あ、この表情素敵だな」
「わぁー、この人の良い所が今すごく出てる気がする」
「この映画はこうこう、こういうことを伝えたかったのかな?」

思おうとしなくても思いが駆け巡って
普通に集中しちゃいました。

大変ありがたいことにQ&Aセッションがあるので
他のクルーがどんな思いでその映画を作ったのか、そこでしか聞けない裏話などが聞けて
それだけでうおー!そうだったのかー!と感心しちゃったりして楽しかったです


私の感想なんて求めてないだろうなー、と
思いつつも、いや、一言「素敵でした」
「良かったです!」だけでも伝えよう!と
勇気を振り絞ってとことこ歩み寄って行きました。

相手がどう感じたかは…分かんないね。笑
ただ素敵だなって思ったシーンを思い浮かべながら伝えられてよかった。
(コミュニケーション初心者)


なんか、一連のこと書いてて
思い出したこともない
幼稚園の入園式のシーンがめちゃくちゃ
フラッシュバックしてくる😂😂😂

友達できるかな?みたいな。
友達が何かも分かってない4才児。
コミュニケーションって言葉すら知らない4才。

まぁ、確かにそんな感じかもね。
地獄の入学オリエンテーション期間ね。笑笑

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自分なりにあっちこっちスイスイ〜と
過ごしてみたのだけれど
やっぱり2日目もこんな感じで良いのだろうか?
と考えると涙が出てきちゃいましたね。


んー、なんだろうねー、やっぱりこれは
代理オリンピックみたいな気持ちかなぁ。

選手がみんなに勇気を与えたい!という一心で
一生懸命に辛いトレーニングや練習を重ねていたのを実際に見て知っているから、
あーこの人に金メダルを獲らせてあげたいな、って思っちゃう心境かもしれないし

あるいは子供のピアノコンクールを見守る気持ちに似ているのかもしれない。
この子はあの曲が大好き!ってだけで
この曲をいっぱい練習して皆に聞いてもらいたいの!って言ってたのを知ってるから
あー、この子が優勝してくれたら嬉しいなって思っちゃう気持ちかもしれない。



撮影前の、企画がまだ雲のような状態の時を思い出した。

撮影期間中のことを思い出した。

ついこないだの0ごう試写の後のことを思い出した。



なぜ生まれて来たのか、
死んだあとどうなっていくのか。
それを説明しききって、
この世の悩みや迷いを打ち払う。
あの世に持ち越した苦しみをも祓う。

幽霊や悪しき存在からの悪い影響を
1人1人が心の在り方を見つめ変えることで
自分自身で断つことができる、
だから人生は自分で切り開いていける。

そんなことを伝えるためにどれだけ多くの人が
この作品に携わり、戦ってきたか。
沢山のスタッフさん方が、自分の持っている技術を、時間を、丹精込めてこの1つの作品に投下して下さったこと。

私はこの目で見たし、
その場にいないならこの耳で聞いた。
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それを目撃していたから、
良い知らせを持って、皆を喜ばせたい。
あなたは素晴らしかったです!
この人は素晴らしいです!って
日本のみーんなに伝えたい。

そんな思いがこみ上げて涙が出る。

けれど、愛と平和と
ワンネスをかかげている映画祭だけに
やっぱり心暖まる作品や、観た人の明日が輝くであろう作品が集まっていることも知ってしまった。
あの作品が選ばれるかもしれない、という
それでいいかもしれない、とさえ思う。

みんなが選ばれたらいいのに。
いや
いや我こそは!

真逆の思いが混在して
ただただ涙が流れました。
うずしお。


「明日が、授賞式か…。」


神様はひとえに、皆に幸せなってほしくて
物語を紡いで下さったのだから
私はその心をお知らせしよう。

この2日間で色んな人に出会った。
色んな言葉に出会った。
きっとみんな隣人と平和と映画を愛している、
いい人達なんだ。
話せてない人は分からないけれど、
そうであると信じたい。

明日、なんでもいい、この感謝を、
全員に伝えるチャンスを下さい。

そう思って目を閉じました。


次回いよいよ最終日。

お楽しみ。


お知らせ
明日、いや、もう今日か!13:30〜
エフエム山口ことfmyさんのラジオ番組
「ハピふラ」に生出演せていただきます

びっくりですけど
ラジオ生放送なんて出家後初です。㊗️

楽しみだなー楽しみだなー
皆さんぜひリアルタイムで聞いてくださいね!!!

ではまた。

モナコ公国。

丘陵を街にしていて、なんか前にも来たことあるような〜、と思っていたらそれは神戸のことでした。海があって、坂道いっぱいのお洒落な街。

今回は国際映画祭レポートpart2です。
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前回の続き。

「そうだ…!」

と思って、ホテルの部屋に戻りました。
そして、目を閉じて手を合わせました。

「神様、私はどうしてもこの映画を沢山の人に見てもらいたいと思っております。それは1人でも多くの人にこの物語に触れてもらって、真実や希望と出会って欲しいからです。
この映画祭に参加するにあたって、
私の弱気、または計らい心を反省します。
そしてそれらを捨て去ります。
どうか、この映画祭全体が、そして上映会が
悪しきものから守られますよう、
宜しくお願いいたします。」

そうして、気持ち的に
ふんどしを締め直しました。

本気でこの映画祭に飛び込もう。
ミッションは
賞を取ることであって賞を取るにあらず。
ミッションは1人でも多くの人に、
この映画の良さを自由に感じてもらい、
この映画の意義をお伝えすることだ。
賞はその思いの強さの副産物だ。
順番を間違えてはいけない。

さっきの赤いセーターのおじさんを思い浮かべ
大切なことを教えてくれてサンキュー!と
思い、会場に戻りました。


システムは復旧しており、
上映会も再開されていました。

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上映中に驚いたことがあって

そこで笑うの!?というところで
何度か、会場で笑いが起こっていました。

お客さんを少しビックリさせるようなシーンでは
踏ん反り返って見ていた若いお兄さんが
ビクッ!!!!となってそこからは背筋を伸ばして、両足を揃えて鑑賞していたのが微笑ましかったです。

他の方も「Oh!No〜」と言いながらゲラゲラ笑っておりました。

ちょっと泣けてしまうシーンでは
字幕の言葉を聞き逃さまいと
前のめりになって鑑賞している人も沢山いて
嬉しい気持ちになりました。



上映が終わると大きな拍手で会場が包まれ、
本当に本当に一安心


司会のイタリアの綺麗なモデルさんに
名前を呼ばれ、監督とプロデューサーと共に
壇上に上がると舞台挨拶のような、
Q&Aセッションが始まりました。

英語でのスピーチをかなりマネージャーさんと一緒に練習してもらったのに、
言いたい事が変わったのと勇気が出せなかったので日本語で話して通訳してもらっちゃいました

プロデューサーの濱田さんは練習してきたであろう英語のスピーチに挑戦していたので、やっぱり重ねてる年数が違うなぁ〜と尊敬しちゃいました。


皆さんすごく暖かい眼差しで、こちらのQ&Aセッションに耳を傾けてくれ、終いには
「映画の中で出てくるエクソシストのポーズをやって!!」とムチャ振りをされたので

「えー!!!!えっとえっと…」となりながらも
照れをおさえて2パターンも披露させてもらっちゃいました👘💪(ちなみに2パターン目は、もう1パターンやっても良いですか?と聞いて、やらせてもらった)笑

それでまた拍手が起こったのですが
これは何か前にもやったことがあるぞ…と
デジャヴを遡ってみたら

仮面ライダーフォーゼがテレビでやってた時に
街で「宇宙キターやって!」と言われたり
私は変身しないのに「変身して!」と言われて
やる。
の流れと一緒だな、ということに気付きました。笑

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映画が終わると、さきほどまで疎外感を感じていたのが嘘のように、色んな国の方が話しかけてくれました。わざわざ、他の人と話し終わるのを待ってまで沢山の人が声をかけてくれました

「明るい気持ちが暗い気持ちを吹き飛ばす、というのがよく分かったわ

「似たような経験かあったのだけれど、しっかり対策を打ち出していたので、この映画はとっても大切な事を言っているな、と思ったわ

「魂の存在って現代では忘れがちだから、それを思い出させてくれる映画だね

「人は自分の考え方や思いの向け方で色んなことを自分で解決できる、人は1人1人が本当は強いパワーを持っている、そんなことを気付かせくれるいい映画だ

などなど、他にも嬉しい言葉を
山盛りもらいました。


日本では"宗教の映画でしょ"
"ただの教団宣伝映画でしょ"と
揶揄されることが多くて、また、
深入りしないようにしよう、という警戒心によりなかなか本当に伝えたいことが伝わらないな、
そんな悔しい思いも重ねています。
いや、私達の力不足は絶対に否めないけど。
うん。
そんなこともあり、個人的には映画を
一般の方々に観て頂く時には
少し、ドギマギしてしまうのが本音でした。


ただ、海外では、日本で敬遠されるような
あの世の存在、霊魂の存在、天国と地獄、
また神様と悪魔の存在について描くことが
"その部分が"評価されるんだ、ということに
かなりのカルチャーショックを受けました。

ここで日本語で文字に起こしてしまうと
その温度が下がって伝わってしまうけど
皆さんの感想は純粋な感動に溢れていて
さらには「もっと自信を持ちなさい!」と
英語で叱咤激励されてしまうほどでした


そしてここでまた悔しい出来事が。

どんなに有り難い言葉をいただいても
「Thank you very much」しか言えないのです。
それ以外の言葉を知らないから。

1人1人と話すたびに、感動とショック、
感動とショック、を繰り返して
また頭が真っ白になっていきました。

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そして、夜のシャンパンパーティーになりました。
お店に入ると隣の人の声が聞こえなくなるくらいの音量で音楽が鳴っていて、ほどよく暗くて

一言で
「こ、こんなの、海外ドラマでしか見たことがないよ…!」
みたいな雰囲気でした。

シャンパン飲むかい?お酒を飲むかい?と
誘われるけれど、最終日までは飲まないぞ、と決めていたので飲むこともできず

これでは飲みニケーションもできない…!
とどうしたら良いか分からなくなりました。

しかし、入り口付近に目をやると何と数人が踊っているではありませんか!💃


言葉も分からず、酔うこともできない私に
唯一残された意思表示方法
is ダンス !!!!!!


まだ着物を来ていて踊りにくかったけれど
他の人のダンスの真似をしたり、
どじょうすくいや、袖を使った百面相、
阿波踊りやテツandトモダンスなどをしました。

そうすると、あまりお話できていなかった日本の他のクルーの人と一緒に踊ることもできたりして
ダンス、なんと素晴らしいツールなんだ…!と
思いました。

初めて自分の表現で相手と打ち解けられた気がして嬉しかったです
言葉とお酒がいらないなんてスゴイ。

とは言え、着物で踊っている疲労感と音楽のボリュームでクラクラしてきてしまったので
1時間ほどで帰らせてもらうことに。
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少し楽しい気持ちになれたけれど、
着物を解いて、シャワーを浴びて
夜のお祈りをしていたらまた涙が出てきました。

「ダンスは良いんだけれど、それでは映画の良さは伝わらないじゃないか」
「私はダンスだけをしたり、皆と楽しむためだけに来たのではない…!」
「これで終わってしまったら日本で応援してくれている、期待してくれている人達に申し訳が立たない…!」


残り2日を考えたら、話せない不安と焦りに向き合わざるをえず、涙がとめどなく溢れて来ました。

「伝えたいことを自分の言葉で伝えられないのはこんなにも苦しいことなのか…」

「ご自身の経験やエピソード、修飾語をあんなに混ぜながら映画の感想を伝えようとしてくれてる人達にサンキューしか言えないなんて…」


多分、Q&Aセッションの自分の緊張しすぎの態度と、スピーチの内容が自分で納得いっていなかったのもありました。
勇気を出そうと決めた後に、早速勇気が出せなくて英語を使うのが怖かったのも許せなかった。

話せないのだから、せめて皆の前で話す機会を与えられている所だけは、しっかり伝えるべきことを伝えたい、そう意気込んでいたからこそ物凄く悔しかったのだと思います。


言葉が使えないって言うのは
「好きだ」という言葉を知らなかったばかりに
好き合ったもの同士なのに恋も愛も始まらなかった、その好きを終わらせてしまった、というくらいに、無残で悲しいものだな、と
感傷的すぎてポエマーになってしまいました。
恥ずかしい。

恥ずかしいけれど、
「今の比喩、なかなか良かったな」と思ったら、
気が変わって涙が止まりました

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そこからは朝方まで、
今日嬉しかったことを数えながら
思い出すことにしました。

スーパーで買ったハーブティーをいれて。
テレビに入っていたディズニーチャンネルをつけて。

そうしているうちに気付きました。

「あ、そうか。今日、人にしてもらって嬉しかったことを、明日は、私がすれば良いんだ。」

そんなシンプルなことで良いのかもしれない。

シンプルな答えが腑に落ちたら
なんだか眠くなってきました。


さて、映画祭2日目。どうなる。
続きは今日の21:00に更新します。
(追記:やっぱり25:00にします!すみません!)

お楽しみに。

ツイッターやインスタでご報告した通り、新聞やニュースなどにも取り上げて頂いていた通り

5月15日公開の映画「心霊喫茶エクストラの秘密-The Real Exorcist-」が
⭐︎エンジェル・トロフィー賞(最優秀作品賞)
⭐︎最優秀主演女優賞
⭐︎最優秀助演女優賞
⭐︎最優秀VFX賞
を受賞し、4冠を達成しました💞

映画祭は3日間ありましたが、
とっても濃い旅でありましたので
今日から、3回に分けて
リポートしたいと思います。

今日はそのpart1。
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そもそもモナコ国際映画祭とは、
17年前の2003年に愛、平和、ワンネスの映画を賞賛する、暴力やセックス描写のないものを対象とした映画祭です。

私も実際に行ってみるまで、どんな映画祭か
なかなか分からなかったのですが、そもそも"映画祭"というものに参加したことが無かったので

カンヌであろうとモナコであろうと世界中の人が集まって、レッドカーペットを歩く、ということ以外に知っていることは恥ずかしながら何もありませんでした

HS作品が応募や参加をするのは今回が初めて、ということもあって、実態が分からないままとびこんでいきました🛫🏔🏝


主なスケジュールは

・フォトコール(参加者がドレスアップして、色んな人や媒体さんに写真を撮ってもらったりお話したりする)

・上映会(ノミネート作品のスクリーン上映)

・上映作品のQ&Aセッション(舞台挨拶のようなもの)

・パーティー(Barで参加達がシャンパンを飲んだりダンスをしたりする)

・授賞式(最終日に、受賞者の発表と挨拶などを行う).

の5つで構成されていました


3日間ありますが、参加は自由なので最終日に向けてどんどん人が増えていく感じでした。
総勢は、100〜150人くらいかな?  

上映作品はアメリカが1番多かったのかな?
参加者はアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、イタリア、スウェーデン、フィンランド、ロシア、インド、韓国、日本…etcと
皆さん、かなり色んな所からいらっしゃってるようでした。


映画祭の前日は調整日だったので、
街を散策したり自由に過ごさせてもらって
自分でもなんか楽しいな、楽しみだな〜って感じだったのですが
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映画祭が開幕されて一転。

あまりに華やかでオープンな雰囲気に圧倒されて、人見知りスイッチが作動。
どこにいて誰と何を話していいのか分からず、
勇気を出して声をかけたところで英語が話せず、
誰かが話しかけてくれたところで分からず、
プチパニックを脳内、いや、胸中で起こしてました。笑笑

英語を話せる仲間がいるのに、自分が何を言いたいのかも真っ白になってしまって、伝えるべきことすら、その方に任せてしまう始末。


メイクをしてもらって
お洒落をさせてもらって

「わ、私は、何をしに来たんだ…。」


そんな状態のまま、最初のフォトコールは終わり
休憩時間と衣装チェンジ時間へ。

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えー、泣いてもどうにもならないって分かっているのに、どうしてこうも涙が止まらないんだろう。
自分の部屋に戻ってから、綺麗で華やかな街の中でとっても寂しい気持ちになりました。

と、同時に、ものすごく悔しい気持ちが充血してきました。ゴゴゴゴ、と漫画だったら背後に描かれるであろうくらいの形相をしていたと思う。
こんな程度で緊張してしまう自分が悔しい。

私は間違いなく、PRをしに来た。
アピールをしに来た。
良い賞を獲得しに来た。
今ここで引っ込みじあんで終わってしまったら
本当に来た意味が無くなる。

一人ではぐるぐるしてしまうので
マネージャーさんに自分の気持ちを吐露していたら
ちょっと落ち着いて来たので

「次のフォトコールでは、自分がどこの国から来て、何の作品で来ていて、いついつに上映会があるので作品を見てほしい、最低でもこの3つは自分から声をかけて言います。」
「あとは、みんな仲間だと思って、みんながしているように楽しむ。このパーティーに溶け込む。」

と決意をし直して、メイク直しと着物の着付けをしていただきました。

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着物効果もあって、話しかけてもらえることや、写真に誘ってもらえることが増え、少し安心。

着物が似合わない人なんていないので
「ありがとうございます、あなたにもきっと似合うと思います」という英語を練習して、何度かその一文を自分の口から伝えることができました。

自分から写真を撮ってください!と
色んな人に話しかけてみたり

このあたりから、通訳さんを通してコミュニケーションをとることに慣れ始めてきたので他愛ない話も徐々にできるようになって行きました。


そしてここで新たなショックな出来事が発生。

赤いセーターを着た海外の方との会話。
「何の作品で来ているのですか?」と聞き
「僕はシナリオでノミネートされたんだ」と言われたので
「そうなんですか、良い賞が取れると良いですね」と言ったら
「賞はどうでもいいんだ。こうやって色んな人と話せることが僕には大切なんだ。」
と言われて、
ものすごく恥ずかしい気持ちになり
「そうですね、本当に、そう思います…」と言って
会話が終わりました。


それから他の国の方のショートムービーや自分達の映画の上映会が始まったのでスクリーン会場に移動したのですが、
また自問自答が始まりました。

「私は、何をしに来たんだ…?」


あんなに意気込んでいたけれど、
それ自体がすごく恥ずかしいことなんじゃないか?と思えて来ました。

人と話すのも、他の人の作品を見るのも、
その行為を単なる"営業"として考えていないか。
賞を取るためにやろうとしている行為なんじゃないか。

恥ずかしさと後悔で頭がグラグラしてきて
あまりに浅はかな自分の態度に怒りすら覚えはじめました。

営業のつもりでいるなら、
誰とも話したりしない方がいい。
他の映画を作品を、
そんな気持ちで見てはいけない。

ついには、
もう何もしないほうが誠実だ。
という考えに行き着き

でもそれじゃ本当に何で来たのか分からないじゃないか!と自分の中で喧嘩が始まり
もうどうしたらいいか分からなくて
また涙が出てきちゃいました。


なんか私、変だなぁ。と思ったので
とりあえず今は上映される映画に集中しよう。
そう切り替えて、出入り口に立ったまま
スクリーンを眺めていました。


いざ、「The Real Exorcist」の上映が始まると
またここで、トラブルが発生。
なんといきなり真っ暗になって、
上映がストップしてしまったのです。

スタッフさんが大慌てしていて、聞いてみると
急にシステムが落ちてしまって、どうしたら良いか分からない、ということでした。

普及しない間に、そのタイミングで外に出て行ってしまう人を引き止められず眺めるばかりで

「お願いだ、行かないでくれ。
どうか、最後まで観て行ってくれ。」

そんな言葉が心の中でこだまするばかりで
また涙がこみ上げて来ました。

そうやって突っ立っていると、
映画祭の運営の方が代わりに
最後まで観て行って!と皆に声をかけて下さって
そうすると「分かったよ、必ず戻ってくるよ」と言ってトイレに行かれた方などもいて、少し安心しました。

なかなか復旧しないな…

そこであることにハッとして、
私も会場を抜けました。

「そうだ…!」


明日へ続く。
(14:00更新)













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