時々、芸名について考える。私の関取花という名前は本名で、芸名をつけようと考えたことはこれまでなかった。理由は特にない。ただ考えるのがめんどくさかったからである。
 
でも、いいなあと思う芸名はたくさんある。その中でも好きなのが、「エディット・ピアフ」と「美空ひばり」である。
 
エディット・ピアフも美空ひばりも、世界のすべての美しさも悲しさも秘めているようなあの美しい歌声を聴くととても身長が高そうな印象を受けるが、実はそうではない。二人とも150cm前後(諸説ある)だったそうだ。ちなみに私は149cm。そういった意味でも本当に憧れの方々なのである。
 
ちなみにエディット・ピアフの「ピアフ」はフランス語で「スズメ」「小さい鳥」という意味があるらしい。美空ひばりの「ひばり」もまた、その鳴き声は春を告げるとされる小さな鳥の名である。たしかに鳥のさえずりには、その身体からは想像できないほどの何にも代えがたい可憐な響きがある。まさに二人にはぴったりの芸名というわけだ。
 
だから私も、もし芸名をつけるとしたら何か鳥の名を入れたいと思う。苗字はもう関取のままでいいだろう。10年もこの名前でやってきたのだから、まったくリセットにするのはもったいない。花も捨てがたいが、今回は致し方ないだろう。ということで私は、「関取」と自分の好きな鳥の名とを試しに色々と組み合わせてみることにした。
 
①関取文鳥
 
なんだろう、どう頑張ってもアコースティックギターを抱えて歌を歌っている姿が想像できない。着物を着て扇子を片手に正座して、何か一生話していそうな気がする。
 
②関取鴨
 
悪くない気がする。川をスィーっと気ままに泳いで行く姿を想像するに、おそらく今以上にマイペースな活動になるだろう。渡り鳥だし、きっと拠点も特に定めないでやるタイプだ。しかし鴨はどちらかというとガアガア鳴く印象が強く、さえずりとはほど遠い。歌を歌うという意味では、ちょっといかがなものか。
 
③セキトリメジロ
 
おお、なんだか文化的な香りがしてきたな。しっとりとしたいい曲を歌いそうである。しかし、ちょっと座りが良すぎてなんかあれである。前の二つに比べたらインパクトにも欠ける気がする。
 
④セキトリ・シマエナガ
 
私の一番好きな鳥である。正直実際に字にしてみるまでは第一候補だったのだが、こうして見るとあまりにも覚えづらい。セキトリ・シマエナガ。まさかのガダルカナル・タカさんよりも文字数が多い9文字。

そもそもシマエナガを知らない人にとっては、こりゃ一体なんのこっちゃである。近年白くて丸くて可愛い鳥としてじわじわと人気を集めているとはいえ、スズメやひばりのような親近感は世間的にまだないかもしれない。どんな音楽をやるのかも想像できない。和モダンテクノポップみたいな感じか。(何だそれ)ちなみに9文字の芸名だとミッツ・マングローブさんがいる。同じ9文字でもミッツさんのは美しいし覚えやすいのに。
 
うーん。いずれにしてもどれもイマイチである。そもそも関取という苗字が強すぎるので、私の好きな可愛らしい鳥たちの名とは相性が悪いのかもしれない。やっぱりいいや、関取花で。セキトリにトリも入ってるし。