月別アーカイブ / 2022年04月

以前住んでいた街では駅から歩いて家の反対側の方の道にローソンがありました。なんだかまっすぐ帰りたくない日はいつも踏切が開くのを待って、わざわざそこに寄っていました。駅から家までの間に他のコンビニは何軒もあるのに、どうしてもローソンがよかったんですね。

特にお腹が空いているわけでもなく、べつに探し物があるわけでもない、でもなんかこのからっぽはどうにかしたいそんな夜、私は決まって「からあげクン」が食べたくなるのでした。というか、レジに行くと無性に「からあげクン」と言いたくなるのでした。味はLチキの方が好きだったりするのですが、そういう日はなぜか絶対「からあげクン」でした。

もしかしたら、ただ誰かの名前を呼びたいだけだったのかもしれません。今となっては慣れた東京での暮らしですが、最初の頃は誰とも会話をしない日があることになかなか慣れませんでした。実家にいた頃は、家族の誰かと何かしらの話を常にしていましたから。名前を呼んでいましたから。

ここまで書いたところで「からあげクン」について調べてみたら、なんと家系図が出てきました。レッドママとチーズパパの子供がからあげクンなんだそうです。なるほどなあ。ホッとするよね、からあげクン。

今、プリプロ音源(レコーディングのための準備、仮録音)を聴きながら「私やっぱ天才だわ」ってなってるんですけどね。

寝て起きたらまたいろんなことを考えてしまう自分に戻ってるのなんてわかってるんですよ。「でもあの子の方が追い風吹いてるよな」とか、「あいつみたいな光の子にはどうせなれやしないさ」とか。

そして「持ってない私はどうしたらいいんだ」、「とりあえずなんでもがむしゃらにやるしかないんだ」と言い聞かせながら、また踏ん張る明日が始まるわけです。

そんな自分も好きだし、それこそが私の個性だし、強みだとも思っているし、最近はむしろ誇らしいまであるんですけど、たまにやってくるこういう「ひょっとしたら天才なのかもしれない」という素敵な勘違いって、やっぱりね、いいもんですよ。なんか、うん。

誰も見ていないし同意してくれなくてもいい、「私が私を天才だと思うのだからそれでいいのだー!」と思えるこの時間を、今はとにかく一ミリも逃さず味わってから明日を迎えたい。

だから寝たくないんですよ。今日は9時には家を出なきゃいけないんですけど、まだ寝たくないですね。

「神様頼む、もう少しだけ天才でいさせて!」そんなことを思う、午前2時前の私です。ああなんだか、とても春っぽいですね。この感じ。

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