月別アーカイブ / 2021年11月

今日も近所の本屋に行った。とくべつ広いとか品揃がいいとかいうわけでもないが、私はとにかくこの本屋が好きだ。というか、この本屋にいるサイトウさん(仮名)が好きなのだ。念のため一応言っておくと、やましい気持ちとかそういうんではない。当たり前だけど、リスペクト的なあれです。

サイトウさんはとにかく所作が美しい。あのなめらかすぎるレジさばきと手慣れた領収書の出し方、なんといっても本を扱う時のなんとも丁寧で無駄のない手つきは、間違いなく社員さんだろう。だからたぶん急に入ったとかたまにいるとかそういうんじゃなくて、割と前からこの店舗に頻繁にいらっしゃるんだと思う。というかいたと思う。何回か、ああ、ここの店員さんは素敵だなと思った記憶はあって、そのうっすらとした記憶を辿っていくと、おそらくそれはサイトウさんなのである。

もちろんサイトウさんの素晴らしさは所作だけではない。なんといってもサイトウさんは声がいい。アナウンサーなら間違いなく朝。朝のNHK。よどみのない澄んだ声は、店内をどこまでも吹き抜ける爽やかな風のよう。その声が響き渡れば、低い店内の天井も青空に変わっていくようだ。

そして次に笑顔。嘘くさくもなく、やりすぎてもいない、たおやかな微笑み。コロナ禍でマスク着用中なので口元まではわからないが、目元だけでも伝わってくる。もう顔半分見んでもわかる、絶対いい人やん。何みたいかっていうとなんですかね、孫を見守るおばあちゃんみたいな優しく穏やかでつぶらな瞳。本にカバーをつけている時なんて、もはや赤ちゃんをあやしてるようにしか見えない。

最後になんといっても安心感。以前、とある本の場所をサイトウさんに尋ねた時のことである。私が「〇〇さんの△△っていう本を探しているんですけど……」と少し自信なさげに言うと、「〇〇さんの△△っていう本ですね」と、まるで『大丈夫あなたは間違っていないよ』とでも言うようなたしかさで復唱してくれた。
そしてそのまま「こちらです」とホテルのドアマン並みの美しい手の差し出し方で行く先を示し、先導して歩き出したサイトウさん。一連の流れには一切迷いがないから、こちらもすべてを委ねてついて行ける。
軽やかな足取り、決して客を置いてきぼりにしないスピード。サイトウさんが歩けば小さな本屋もランウェイに変わる。まるで彼の歩く道にだけスポットライトが当たっているようだった。でも、そこのけそこのけサイトウが通るといった感じではない。自然とまわりがサイトウさんのために道をあけるような、そんな感じがした。彼は間違いなく本に愛された人だ。本たちがサイトウさんを見守りながら勝手に整列している、だからここの本屋はいつも綺麗なのかもしれない。少なくともその時の私にはそう見えた。

そんなわけでいつの日からか、せっかくならばこういう店員さんから本を買いたいと思うようになった私。今日もお目当ての本を買いにその本屋へ行ったわけだが、残念無念、サイトウさんはお休みだった。でも他の店員さんもとっても感じがよくて、心があったかくなったのでした。ちゃんちゃん。

冷え性の私にとって一番恐ろしい季節というか時期は、ちょうど今くらいである。いやいやこれからもっと寒い冬がやって来るっていうのになんでまたって話なのだが、冬はもういいのよ、だって冬だもん。なんていうか圧倒的に冬なんだもん。「はい冬です!今ですよ!今俺めちゃめちゃキテますよ!」って感じになれば、それ相応の全力フルスイングで私も防寒対策をするわけですよ。それでも冷えちゃうんならそれはもうしょうがない、諦めもつくって感じで。
 
でも11月って本当にすごく微妙なのである。「秋ですか?」と聞かれたら「まあそうですかねえ」って答える気がするし、「もう冬と言っても過言ではないですな?」って言われたら、「いや本当におっしゃる通りですな」って答えちゃう気もする。秋でもなく冬でもない、でもどっちでもあるみたいなね。友達以上恋人未満みたいなね、曖昧なやつですよまったく。

もう本当にそういう思わせぶりな態度はね、できることならしないでほしい、本当によくないと思う。どれくらいの警戒心でいたらいいのかわかんなくなっちゃうのよ。もう冬だぞって期待してヒートテック着たら平気で裏切られたりするし、かと思えば陽が照ってるから今日はパーカーで行っちゃうぞって日に限って夜から雨降ってめちゃくちゃ寒くなったりするし。なんであたいこんなに振り回されてばっかりなんだろう。バカみたいじゃない。いやんなっちゃう。
 
中でも特にいやなのは、やはり指先の冷え。キンキンに冷えているとまあギターが弾きにくい。急に下手になっちゃったんじゃないかって不安になったりするし、でも弾き続けないとあったまってもこないし、地獄ループである。でも最近ようやっと気がついた。とりあえずあったかいものを飲めばいいのである。外側からではなく内側からあったまる方法もあるってことに、なぜ今まで気が付かなかったのか。きっと寒いと頭がまわらなくなるからだ。
 
というわけでお茶やらコーヒーやらを淹れては楽しんでいる最近の私ですが、カフェインの摂り過ぎはよくないなってことで、何日か前から出汁に切り替えました。急に何お前ツウぶってんだって感じですが、べつにそんなあれです、お気に入りのめんつゆをお湯で割るだけです。濃いと塩分が気になるから相当薄めで。もう透けるくらいの色味で。香りがするなあくらいの感じで作って、そのままでもいいし、カツオ節なんか一握り入れちゃったり、塩気のないあごだしとか入れちゃったり。わさびもいですね。梅干しなんかもいい。あと何がいいって、コーヒーとかお茶はすぐ飲めないじゃないですか。ドリップの時間とかお茶が出るまでの時間とかあるから。でもこれはそれがない。待たずにすぐ飲める。じゃあ大人しくお湯を水割りにして白湯にして飲めばいいじゃないか、待ち時間もカロリーも塩分もないしって話なのだが、それはなんか違う。なんか色、色欲しくないですか。色ついてる飲み物の方がテンション上がりませんか。一日のうち一杯くらい、色付きの飲み物飲みたくないですか。そんなことないですか、そうですか。
 
何が言いたいかっていうと、みなさんも冷えや風邪、体調にはくれぐれもお気をつけて! 冷えたなあと思ったら、あったかいものでも飲んでくださいね。ちなみに私は創味のめんつゆ使ってます。

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