本や映画作りについて考える。


映画の見方を考える。


ジェンダーについて考える。


1時間の中で

こんな思考へと変化していくとは

なんと不思議な経験でありました。


そもそもこのシンポジウムに参加しようと思ったのは

映画「閉鎖病棟 それぞれの朝」のトークショーで

元厚生労働事務次官の村木厚子さんとお仕事をしたのがきっかけで

村木さんが呼びかけ人となっている

「若草プロジェクト」に興味を持ったからなのですよ。


DVや性暴力など、様々な理由で

家に帰ることが出来なくなったり

心に傷を追っている

生きづらい若い女性たちを支援する団体です。


どうして若い女性なのか?


若い女の子がひとりで生きていく為

簡単にお金を稼ぐ手段は、身体を売ることが

やはり手っ取り早く

そこから抜け出せなくなり

恐ろしい大人たちにより

売春や薬物依存になってしまうケースが

非常に多いとのことなんです。


たしかに私が心理カウンセリングの学校に通っている時

仲良くなった大人しそうな可愛らしい女の子は

実は元ホテトル嬢で、過食症を繰り返していた

そうで

親との気薄な関係を話してくれました。


それもあって「若草プロジェクト」シンポジウムに

顔を出した昨日。


作家の山内マリコさんの基調講演が

演目に入っていました。


彼女の原作は映画になっていて

「アズミ・ハルコは行方不明」「ここは退屈、迎えに来て」

はとても好きな作品でもあり

このシンポジウムで

どんな話が聞けるのだろうと

密かに期待しながらその時を待っておりました。


結果は、

あぁ、きっと私はこのテーマに

取り組んでいかなきゃならないんだぁ。


という啓示を貰ったような感覚にとらわれ中です。


山内マリコさんが、語り出した一つ目。


女性作家が書く題材でもとめられるのは何か?


頭に浮かんだものは何か?


編集者から言われるのは

恋愛小説だそうです。


あぁ

映画も同じ。


女性監督が求められ、女性ライターや

私のような女性コメンテーターも

得意と思われがちな恋愛映画。


たしかに私は得意だと思う。


そこには

男女間の思考の違いやら

恋愛と仕事で必死に生きる女の子たちの

心が描かれていたりするから。


非現実的過ぎるキラキラムービーではなくね(笑)


そこには

心、が描かれているから。


山内マリコさんは

女性と性についても語りました。


恋愛小説を書きたくない理由は

恋愛を崇高と思えないから。


女性は、セックスについて

「身体を許す」という恋においての

特別なこととして表現し

男性は、全員ではないだろうが

多くの男性がセックスをゴール

ゲームでいうところのメダルゲットのようにして考え

セックスをした後は

する前より馴れ合いになってしまうという。


昔、作家になれたのも、監督になれたのも

男性であり

彼らが恋愛を描く上で登場する女性たちは

男性が思い描く理想の女性だから

男性の都合の良い女性にとして

世の中に広まっていったことで

女性はこうあるべきというイデオロギーが生まれ

「女は弱く、男と結婚し、子供を産む生き物」

が、男女共に植え付けられたのでは

と語ったのですよ。


そうね

確かに、改善されつつあっても

全体を通して見ると

社会的地位が未だ低い女性たち。


「若草プロジェクト」にSOSを出す女の子たちだって

お金=身体を売る、という概念を持ってしまうのは

路頭に迷う幼い彼女たちに

声をかける怖い男の大人たちだと言うし

私も中高生の頃

制服姿で歩いていると、あ、地元の大森ね。


知らない大人の男性が後ろからこう囁いてきた。


「3万?5万?いくら?ねぇ、払うよ、ホテル行こうよ」


そうやって、男性に求められている

そうやって、お金を稼いで自立出来る

と勘違いしてしまう子供たちもいるから。


フェミニストかと問われれば

きっとそこまでではないし

女であることで性的に嫌な思いをしたかと言われば

したほうかもしれないし

逆に得をしたほうかもしれない。


ただし

未来の女性になるであろう娘の親として

未来の女の子たちの為に思うのは

女の子は、男の人に頼って生きていく人間でもなく

女の子は、頭は悪くなく間違いなく良くて

女の子は、作家にだってなれるし

映画監督にだってなれるし

映画評論家にだってなれるし

弁護士にだってなれるのよ。


まあ、これらの職業は

まだまだ男性が多く占めているのも

上記の内容で理解出来ると思うけれど。


身体や外見ではなく、頭を使って生きていけるんだよ。


人に求められることではなく、好きなことを描き

好きな仕事を目指せば良いのよ。


そして

男の人は、理想の女の子を描くのならば

クレバーで自立した女の子をこれから沢山

生み出して欲しい。


過去の作家たちが生み出したか弱く儚く

男性が居ないと生きていけないような

女性たちを超えるくらいの人数を。


女の人は、ありのままの女性を描き

理想の女性を描くならば

あなたがなりたい女性を描いて欲しい。


なるべく、無理のない範囲で(笑)


あ、そう考えると

最近の若手の女性監督たちは

それをダイレクトに伝えている。


たとえば

山戸結希監督も「21世紀の女の子」
「ホットギミック ガールミーツボーイ」などで。


穐山茉由監督も「月極オトコトモダチ」で。


ふくだももこ監督も「おいしい家族」で。


箱田優子監督も「ブルーアワーにぶっ飛ばす」で。


社会が、私たち大人が、

男の子と同じくらい

女の子たちの才能を表に出すことで

男性も女性も自分の頭を使って自立出来ると知ったら

もっと優しい目で子供たちを見られたら

怖い大人たちの脅迫や甘い誘いに乗らずに

生きていけるのかも知れない。


未来は変えられる。

少しづつでも、出来ることから、今、ね。