「スキャンダル」というハリウッド映画を
ご存知ですか?
FOXニュースのCEOがセクシャルハラスメントで
元女性ニュースキャスターに訴えられた
実話をベースにした
本年度アカデミー賞、主演女優、助演女優賞ノミネート
メイクアップ&ヘアスタイリング賞をカズ・ヒロさんが受賞した
今週金曜日公開の新作です。
なんでこの映画が
アカデミー賞にノミネートされたのか?
作品の力強さ、演技力、本人に見事に似せたヘアメイクの腕前
色々あれど
男女不平等の世の中が巻き起こした
パワハラ、セクハラというセンセーショナルな事件で
あることが一番なのかもしれません。
男性社会から
女性も社会進出をする時代になり
男性ばかりが上司として君臨する会社で
巻き起こってしまった、女性軽視の事件。
男女平等、フェミニズム問題って
なんなのだろう?
と考えた時、実は日本でも身近なことで
論争が起こっております。
それは、夫婦別姓制度について。
苗字を変えたくないなら事実婚もあることだから
結婚するなら同じ名前で。
という考えもあるに違いないのだけれど
じゃあ、子供が生まれたら
どっちの苗字になるの?
そもそも子供の戸籍はどうなるの?
そんなことが気になります。
でも、夫婦同姓となったら
なんとなく夫の苗字を名乗るのが今までの主流。
実は
私はこのことについてとことん話し合った
夫婦です。
というのも
私は離婚を経験し、子供とのシングルマザーを経て
再婚にいたったわけなので
子供の苗字は、生まれてから離婚までに
すでに二度変わっています。
じゃあ、子供が可愛そうだから離婚するな、
という声もあるかもしれないし
事実、仕事先の男性にそう言われもしました。
それは個人の価値観であり、
結婚も離婚も、結婚しないも、事実婚も
個人の自由であり、それぞれの幸せの価値観です。
さて、事実婚ではなく、再婚しよう、と思ったのは
私自身は、娘の戸籍の上にれっきとした
父親の名を戸籍に家族として
入れたかったことがあります。
父親になる人に、勝手ながら
責任感を持って欲しいのと
共に娘を育てていこうという
証みたいなものが欲しかったから。
事実婚の場合
子供を認知するという作業が必要になります。
そんな結婚を選択した私に次に降りかかるのが
苗字問題です。
保育園に入っていて
どうしてか、子供たちの間でフルネーム呼びが
流行っていて、すでに私の苗字で覚えられている。
戸籍の変更も面倒、
保育園の子供の持ち物に書いた名前を
いちいち書き換えるのも面倒。
「私の苗字に入ってくれない?」
そう提案して、優しい夫も最初はうなづいたものの
やっぱり、というか想像していたことが起こります。
「自分の苗字が好きだから、こっちに入って」
男が女の戸籍に入るみたいで、
周りからの見え方も気になったのかもしれません。
日本では結婚して女性の姓を名乗る人は
2017年の調査では、4.1%とのこと。
子持ちの歳上と結婚しよう
一緒に子育て頑張ろう
そう決断した夫に有難さもあり
また苗字を変えました。
好奇心旺盛な保育園の年長組さんに
名前が変わったことを問われ、丁寧に答える。
夫婦別姓が可能になれば
父親と母親の苗字が違うことも
子供と親のどちらかの苗字が違うことも
当たり前になっていく。
じゃあ、夫婦同姓というのは昔からあったのか?
調べてみると、徳川時代は氏=苗字を
平民はつけられず
明治3年になって、平民も氏(苗字)を名乗れるようになり
夫婦同氏制度が生まれたのは
明治31年の明治民法改定からということ。
明治民法において、"家父長制度"が広まり
家の主、一家の主人=夫の姓を名乗ることが
一般化されたのでした。
この明治時代に、
男尊女卑がとくに生まれたと言われているんですが
今現在、先進国の中で
夫婦同姓を義務づけているのは日本だけだそう。
女性が自由に働けるようになって
結婚しても共働きが増えた時代だからこそ
苗字に関しても結婚しても変えずによい
選択があることも
家父長制度からの解放、という考え方で見れば
納得出来るかもしれないですよね。
選択技があっていい時代。
未来の働く女の子達のためにも
昔作り上げられた固定概念が減り
色んな選択があって欲しいな、
違う考えの持ち主にも寛容であれ、
と願ってしまうんです。
そして、何より
同じ苗字へのこだわりからの解放自体が
歴史が生み出した
社会での男女不平等を変えることに
少しは役立つのかもと気付かされるんです。