月別アーカイブ / 2016年07月

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興奮し過ぎて見終わってすぐに

 

出演者のマネージャー友達に感想をメールしたり

 

打ち合わせで宣伝プロデューサーに怒涛の興奮を伝える映画は

 

そうお目にかかれないものです。

 

 

この秋の目玉大作

 

映画「怒り」

 

 

「パレード」「悪人」そして「怒り」と

 

吉田修一さん原作の映画化司会をやるたびに

 

映画を見て、その後、原作を読みたくて読んでしまう

 

内容の重圧さと、またその世界に入りたくなる魅力。

 

 

試写を見る前に

 

渡辺謙さんや宮﨑あおいちゃんから感想を聞いていて

 

出演する人たちの口から

 

大絶賛の映画ってそうないもので

 

試写を見る時までにその期待は富士山レベルに達しておりました。

 

 

 

今日の再会です。

 
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あおいちゃんの顔を見るなり、怒涛の感想!

 

 

それを聞いて話に入る松山ケンイチくんや渡辺謙さん。

 

 

森山未來くんが来たら、あーだこーだと色々聞き

 

 

吉田修一さんや川村元気プロデューサー

 

そして李相日監督に大興奮の感想を言っていたわたくし。

 

 

でも周りをふと見ると

 

打ち合わせ前から

 

集まったキャスト同士でこの映画の話をしていたり

 

マネージャーたちからも映画の感想を聞かれたり。

 

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皆が、率先して語り合う映画ってそうないものです。

 

 

8月8日から10月中旬まで撮影を敢行。

 

 

東京チームから沖縄チーム、そして千葉チームと撮影は

 

各2週間づつくらい。

 

 

そう

 

この映画は3つのパートに分かれていたのです。

 

 

おしどり夫婦惨殺事件の犯人は

 

整形して各地を転々としながら逃亡。

 

 

警察が犯人の似顔絵を公開するタイミングで

 

東京、沖縄、千葉で

 

なんとなく似顔絵に似ている謎めいた3人の男が現れる。

 

 

愛した人は何人なのか?

 

 

それでもあなたを信じたい。

 

 

愛しているから信じたいのに、疑ってしまう。

 

 

信じることの難しさ。

 

 

純粋な想いに忍び寄る魔の手。

 

 

なんともディープで

 

疑わしい男たちだけでなく

 

そんな彼らと関わった全ての人の心のうちを

 

知りたくて仕方がなくなる

 

脚本も、カメラも、演出も、そして役者全員の力が

 

見事なまでに発揮された総合芸術でした。

 

 

妻夫木聡くんが綾野剛くんに

 

撮影時、本当に恋をしていて

 

「愛おしくて仕方がなかった」と言っていたこと。

 

 

そして自分が綾野くん演じる直人を見つめていたそのままが

 

カメラに捉えられていて、色んなシーンで勝手に涙が出ていたと

 

言っていたことを聞きながら

 

これこそ

 

「役に成りきる」の極みなんだと気付きました。

 

 

 

ちなみに今日は司会だけでなく

 

ラジオでも取材をしていて

 

 

シネマJUMBO! 7/23(土)~7/25(月)





  ★OBS大分放送(日) 9:00 9:30    

     
     

  SBS静岡放送(土)16:0016:30

     

  ★FBC福井放送(月)18:2018:30

 

  ★YBS山梨放送(日)10:4511:00EndFragment    

 

 

  で、オンエアしますよ~~~!

 

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映画舞台挨拶の司会では

役者さんより目立たないようにという思いで

黒ばかり着ているわたくし。


その反動で

普段は明るい色合いなのでありますが

映画座談会や映画試写会のひとりでトークをする際は

映画に絡めたファッションをするのが好きで。



  ↑ の写真。


50年代のアメリカのヴィンテージワンピース。


レギュラーとなっている

三菱UFJニコス試写会で

今年のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた

「トランボ ハリウッドから最も嫌われた男」試写会にて。


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興奮しました。


まだ情報が少ない時の最初のほうで試写で見て。


「これ、作品賞に入るレベルの面白さ!」

と。


「ローマの休日」の脚本家が

当時の恐ろしい差別から

実は偽名で仕事をしていたという実話を映画化。


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彼の名は

ダルトン・トランボ。

第二次世界大戦終わり辺りから

敵国のソ連は共感主義というの理由で

マッカーシーという上院議員が

「アメリカにソ連のスパイがいる!」

とかいうマッカーシズムが生まれたわけです。

共産党と繋がっていそうとか、それっぽい言葉を発する

ジャーナリストとか呼び出され、もちろんハリウッドも対象に。


脚本家、監督とかを呼び出し、公開処刑をしてて

それを「赤狩り」と言っていたんですよ。
 

 

特に、証言を拒否して有罪判決を受けた

主要な10人を(
ハリウッド・テン)と言い
 

そのメンバーはほぼ脚本家。


トランボの名前も入っていた。

 

彼らは働くことを拒否され

でも才能あるトランボは、偽名で仕事をすることに。

 


すごい話です!


あんなチャーミングな歴史に名を残す

「ローマの休日」という映画を生み出したトランボ。


彼のハリウッドと戦いながら、ハリウッドで仕事をする術は

映画愛と仕事愛、仲間との共存

なにより妻が夫の才能を信じていたからこそ

乗り越えられた時期だったんです。


映画ファンならたまらない

懐かしい映画のタイトル、俳優、監督名が続々登場。


ちなみに


ブラックリストに載った俳優や監督の中には
 

「市民ケーン」のオーソン・ウェルズ監督
 

マリリン・モンローの夫でもあった

劇作家アーサー・ミラーも。

 
 

そうそう

ブラックリストを題材にした映画はいくつかある。

最近公開されたコーエン兄弟の「ヘイル,シーザー!」



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舞台はまさにその時代のハリウッド

ジョージ・クルーニー扮する人気俳優が撮影中に誘拐され

目覚めると、脚本家10人が共産主義について語ってる

というシーン。


これハリウッド10の人々がモデルのはず!

トランボっぽい人も出てきます(笑)

あとは


ロバート・デニーロ主演「真実のとき」


ウディ・アレン主演「ウディ・アレンのザ・フロント」


ジョージ・クルーニー監督作「グッドナイト&グッドラック」
 

 

ジム・キャリー主演「マジェスティック」

 

とか。


ハリウッドの黒歴史は

映画人にとって忘れてはいけない出来事。


勝手な偏見、差別によって迫害され

職を失った人々の

"どんなことがあっても、挫けずに立ち上がる信念"

"越えられない壁はない、方法は必ず見つかる"
 

なにより

諦めないことが結果的に勝利するんだよ


と、映画は教えてくれます。





 



今年の傑作、というより人生のベスト5に入る映画になった

「シング・ストリート 未来へのうた」


中ボーだった私と主人公コナーの音楽の趣味がどんぴしゃ過ぎて、鼻息荒くなった。


ということはジョン・カーニー監督と趣味が合うということで(笑)


初めて監督作

「ONCE ダブリンの街角で」

を観た時は

これほどまでに歌を紡ぎ合うことにベストなカップルの歌と恋の行方に

すっかり囚われ

来日ライブでリアルに歌と演奏を聴き、涙まで流してしまい(笑)


2作目の

「はじまりのうた」

では、音楽プロデューサーが身近にいて

否が応でもその音楽作りへの情熱にリアルさと親近感を覚えながら

インディーズとメジャーの壁というか

方向性やら、そもそも誰の為に音楽を始めたのか?

みたいな夢を追う人が、夢を叶えた先で気付く原点みたいなのが

仕事への取り組みに勝手にシンクロして涙(笑)


で今週土曜公開の

「シング・ストリート 未来へのうた」

ですよ!


デュラン・デュランのジョン・テイラーに恋して

ワムやらa-ha、カルチャークラブ、ザ・スタイルカウンシル、シンディ・ローパーの来日コンサートで萌え

映画と洋楽にハマったカッコつけててスカした女子学生は

歌から恋も思いっきり楽しむぞ!

と、この映画のように何かに夢中になる喜びを知ったわけです。


そんな80年代

洋楽と共に聴きまくっていたバンド「レベッカ」NOKKOさんをゲストに招いた試写会なんて素晴らし過ぎ!


でもって

サイコーにキュートで

お話もキュートなレジェンドでした!


「サントラお気に入りでよく聴いていますよ。オリジナル曲がまたよくてバラードとかすごくイイ」


映画は80年代の音楽シーンにつきものの、ニューロマンティクスなバンドファッションもしっかり描いていて

NOKKOさんも「レベッカ」時代は、スタイリストさんの用意したものではなく、ヴィンテージを自分でリメイクしたりすることにこだわっていたそう。


「ラストがいいの。あの終わり方がすごくいい」


確かに希望的。


だから勇気を貰え、過去と未来を繋ぐ物語なんだと気付いた。


この模様は

ラジオ番組

「シネマJUMBO!」

でも後々、オンエアしますよー。


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