今まで生きてきて、昔好きだったアイドルが結婚するということはよくあった。
へぇーぐらいにしか思わず、ショックを受けることも、感動することもなかった。
モニター越しの人の話など、自分には関係ないからだ。


都会に来て、地下アイドルにはまった。
都会は色々と厳しすぎる。現実逃避するのに地下アイドルはピッタリだった。
そして、初めて推しメンというものに出会う。モニター越しではなく、現実に存在するのだ。
しかし話すのには金を払わなければならない。金を払って何回も会うと、名前を覚えてくれて、友達のように接してくれる。


アイドルが歌って踊ってるのも好きだった。特別上手いわけでもないんだけど、それがかえって良かった。なんだか身近に感じられて。


応援していたアイドルは解散し、オタクを辞めた。アイドルを応援するという行為は現実逃避でしかない。現実の世界で、女性をご飯に誘うことの方が大切なのだ。金を払っても相手にしてくれない現実と向き合わないと、幸せにはたどり着けないようだ。人生はつらい。


そして応援していたアイドルが結婚した。
純粋に嬉しかった。好きな人の幸せを願っている自分を少し見直した。
虚しい気持ちもある。自分の現実を見せつけられるから。


推しが結婚して、自分もいつか結婚したいという気持ちになった。素直な気持ち。なんてピュアなんだ。


現実と向き合うのには時間がかかりそうだ。自分にもいつか結婚出来るときが来るのだろうか。前向きに生きたいものだ。