新緑に加え、飛龍山ではシャクナゲの花が見ごろを迎えている(6月上旬)

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単独・日帰りの健脚者たちが平日でもずいぶんと多くなってきた。
単独・日帰りの登山で気をつけたいのはやはり登山届。登山届でなくても家族や仲間に自分の登山ルートや下山時間を伝えておくことはとにかく大事だ。

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先日、残念な事故が起こってしまった。
単独・日帰りの登山者が三条の湯近辺で滑落し命を落とされてしまったのだ

登山届や家族へのルート伝達はされておらず、後山林道に停めた車から雲取山へ向かったのか、飛龍山へ向かったのか、誰もルートが分からない。そのため、警察や消防の捜索は広範囲に及び、4日経っても手掛かり1つなく、5日目に警察の捜索は打ち切られた。

家族の方から小屋番の僕に捜索依頼がきた。
当日は家族総出で見られて、たくさん書き込みされた地図を広げて、遭難されたお父さんの登山スタイルや当日の様子を細かく教えてくれた。その甲斐あってか、僕が狙いをつけたルート上で捜索開始5分でリュックサックが見つかり、下部の沢筋に本人を発見。トータル10分の捜索で家族の元に戻ることが出来たのは不幸中の幸いか…
事故現場の生々しい状況を目のあたりにした家族は固唾を飲んで立ち尽くしていたが、こうやって山岳事故の現場に家族が居合わせられるのは珍しい。一見は百聞にしかずで、否応なく現実を受け入れざるを得ない。家族の方と同行してくれた駐在さん、たまたま居合わせたハタ兄さんと、皆で小屋まで搬送して県警ヘリによりピックアップされた

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今回の捜索で決め手となったのは家族からの詳細な情報だ。
事前情報から前日までは雲取山方向を捜索する気でいたが、以前晴天の雲取山を三条ルートで登っていたことを友人に話していたことや飛龍山にもモチベーションがあったことから飛龍山方向に絞って捜索したのだ。
それから、偶然性もあるが家族の直感も馬鹿にできないものがある。登山経験のない息子さんが初めに推したのがまさに三条沢だった。登山道と地形を考慮すれば三条沢への滑落は可能性としてかなり低い。仮に登山道から滑り落ちても緩やかな地形が多いため、下部の沢まで落ちる気がしない。
念のため確認した作業道でリュックを見つけたのだから僕も目を疑ってしまった。周りが新緑の中で、一際目立つ青色だったから遠目から見て気に掛けることができた。

何か導かれたような気になってしまう出来事だった。
これがもし家族の方から話を聞かずに捜索していたら発見はかなり遅れていただろう。家族が揃って迎えに来てくれたからお父さんが呼んだのかな…なんて考えてしまう。

今回のニュースをご存知の方がよく言うのが、ネットの登山届【コンパス】やGPSを利用した【ココヘリ】の活用だ。どちらも本人や家族による要請が不可欠だが、万が一の遭難や山岳事故を考慮すれば頼もしいシステムだ

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単独登山の多い方には是非勧めておきたい。遺された家族や友人、同僚のためにも考えてもらいたい。