今、三条の湯では小屋番を募集している。
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なので、今回は僕が3年ほど山小屋で過ごして、学んできたことを書き出してみよう。
※これは個人的な見解だったり三条の湯ならではのことも含まれるけど…


○ 山小屋は色んな人達の想いが見えてくる

これが一番初めに痛感することだ。

大半のお客さんは、
「雲取山に無事に登り、楽しい1日にしたい」
「お風呂に浸かってのんびり癒やされたい」
「山の中に泊まってみたい」
というような思いを持って訪れる。
その思いを叶えるお手伝いをするのが、基本的な小屋の仕事だ。そのための登山道整備だったり施設管理だったり、小屋番はお客さんの満足のために小屋を任されている。
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しかし、リピーターの方の中には
「友達と集まりたい」
「こんな体験をしたい」
「イベントをやりたい」
「小屋のお手伝いをしたい」
そんな思いを抱いて三条に通われる方もいる。
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それに出来る範囲で応えていくのが三条流だ
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社長のヒロさんは、お客さん一人一人の想いと向き合って、提案や要望を受け入れることもよくある。
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ワサビ田や原木栽培、楽器を仕入れたり…まあ出来る出来ないは別としても、お客さんの想いを聞くこと、それも大事なおもてなしなのだと学ばせてもらった
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○ 暮らしとは、環境と調和を取ること

ここで生活しているのは僕だけじゃない。野生動物や昆虫、草木に菌類まで、途方もないほどの種類の生き物がこの山で命を共にしている。
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目には見えない小さな者
夜中にしか姿を見せない小動物
ある一時しか見かけない美しい虫
逞しい生命力を見せつける植物たち
3年で1度しか出会さなかったレアキャラ

街中ではあまり真剣に考えてこなかったが、彼らとの付き合い方をよく考えるようになった
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多少目障りに感じる虫たちもいちいちやり合わずに過ごせるようになったし、得体が知れず怖いと感じていた菌もその分解力を知って有難みを感じて、今では親しみを抱くほどになった。動物も習性を知っていると、危険や恐怖とは捉えず、逆に礼儀を学ぶようになった。
昔はあまり触りたくなかった蛾や蜂も今じゃポイポイ掴んで外に出せるようになった。蚊に刺されやすい体質はいまだ改善されないが…

それから、土地の資源を活用するということは1つ大きな学びだ。町での暮らしは、自然環境に大きな負荷を掛けていたことに気づかされる。周りの環境に合わせた身丈に合った暮らしがあるはずなのだと。
三条で取り入れている水力発電バイオトイレ薪ストーブはその代表だ。100%でなくとも、この山小屋で出来る範囲のエネルギー循環の形を作り上げ、山小屋営業が成り立っている。
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○ いつも通りの山小屋が一番のおもてなし

特別待遇や料理のグレードアップ、サービス向上だけがおもてなしではないということ。
いつも通り、受付けを済まし部屋やお風呂で寛ぎ、1杯飲みながら食堂で温かい食事が取れる。これこそが、三条の湯の一番素晴らしいところだろう。小屋番をやってみて、つくづくそう思い知った。
小屋番の仕事の半分ぐらいはトラブルの予防と解決だ。ヒロさんの指示・指導で問題に対処したり修繕を施すわけだが、その先見性や判断力がなければ三条の当たり前が成立しない。

さらに新緑や紅葉の時期、いわゆる繁忙期に僕やヒロさんが発電や鉱泉、飲料水なんかのトラブルで多少バタついても、木下家の仲間達が料理や受付対応をしてくれるおかげで、滞りなく80人の宿泊者をもてなすことが出来る。
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こうした力を長年営業する中で築き上げられ「いつも通りの三条」という土台が存在し、そこに「ゆとり」や「楽しさ」なんかが生まれてくるのだ
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『良い宿』と言われるのは、単に「美味しい料理」や「良質な温泉」、「眺望の良いロケーション」、「好感接客」などだけではない。
そこにいつもある『安心感』『雰囲気』こそが大切なのだ。
だから、やっぱりそう、宿づくりは一朝一夕で出来るものではない。改めてそれを実感した。

色々教えてもらい、表現させてもらい、失敗をしながらも、ゆっくりと良い時間を送らせてもらった三条の湯に、僕は深く感謝している。
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興味のある方(20〜50歳の男性)は、電話で㈲丹波山観光にお問い合わせください。

今後は移住先の蔵王暮らしを同じように僕からの目線で綴らせて頂きます。

相変わらず日記欲は失せず、忙しくとも日記帳は開いております。オンライン日記も頑張ろうと思いますが、まずは初めての経営を安定させねば…。

https://www.soramameo.com/blog

※ブログにも書きましたが、バレンタイン地震はかなり揺れて飛び起きましたが、問題ありませんでした。

三条を下りて3ヶ月、目が回るようなドタバタ劇でしたが、やっとペンションをオープンさせられたことをここにご報告し、最後の日記とさせて頂きます。
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長い間、ご愛読ありがとうございました。

みやぎ蔵王
ペンションそらまめ 山岸周平

最後に来てくださった皆さん、本当にありがとう。
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