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『その上で君はどう生きるか?』

と言う問いを、ずっと世界にされている気がする。

『バースデーライブ良かったけど、本当はもっとRose&Rosaryらしい事をやって欲しかった。共演者さんや、そのファンに配慮して明るい歌が多めだったけど、もっと好きに、のびのびやって欲しかった。うまく言えないけど』

『バースデーライブ良かったけど、本当に良いときは、あの何倍も良いんだよ』


とお客さんに言われたりして、それは本当にごくその通りだと思った。


Rose&Rosaryらしい事は、またワンマンライブの時にやれば良いとは思っていたし


本当は伝えたかったのは、
『良い人ほど死ぬか、居なくなる。ぼくはそのことに憤っている』
ってことだったけれど、それはその日発売したCDを聞いてくれれば解ると思うし、私に『生まれてきてくれてありがとう』とお客さんがいっぱい思ってくれてるのが会場で伝わってくる中で、

『でも死ぬ人も居てね、生きてても良い人の方が虐げられていたりして、つらいことがいろいろあってね』と悲観的な話をさらにかぶせるのは暴投だと思ったし

祝ってくれる、楽しんでくれる、そういう気持ちとともにその日を終えたかったから。お客さんのおかげで、笑顔で終わる一日にさせてもらったと思っている。


バースデーライブに出演承諾してくれて、あとから

『自分の方がすごいと思うから、君より出番を後ろにしてください』
『うちのお客さんには関係のない事なんで、会場でRose&Rosaryって書いてるものは全部撤去して下さい』

そういう人達も過去には沢山居て、バースデーライブなんて普通は客席の8割が自分とこのお客さんなのだけれど、それでもお客さんから届いたお花とかも全部どけた年なんかもよくあったので、そんな過去のイベントに比べたら、ぼくは今年、イベント中にまったく悲しい思いをしなかったし

その点でも、ぼくは最高のバースデーライブにさせて頂いたと思っている。


なんとなく『むちゃくちゃ盛り上がっているライブ』『むちゃくちゃお客さんが来てくれて楽しく終わるライブ』で、Rose&Rosaryのことをよく知ってくれている人が、『ん?なんかRose&Rosaryらしくなかったような…』と思ってしまう現象の理由が、たぶんわかる。


私が、楽しいときより、つらいことと戦ってるとき、悲しいことと戦っているときの方が


たぶん、圧倒的に強いのだ。


楽しいときとか、幸せなときとか、『なんか申し訳ないような…』『そんなにしてもらえるほどの人間だろうか?』と言う迷いが多少は入ってしまっていると思うし

実はめちゃくちゃ私がライブが上手な時って、大概、つらいとき、悲しいときだったと思う。


本当はなるべく、嫌な事には出会いたくなくて、逃げられることであれば、本当は逃げたいのだけど


開き直ったときには、たぶんめちゃくちゃ強い。


音楽をやる理由は人それぞれだけど、

ぼくは『その上で君はどう生きるか?』

と言う問いを、ずっと世界にされている気がする。


・・・


ちょっと前に。


さほどお洒落もせず、とりあえず髪の毛はひっつめてまとめるだけで、Tシャツとかのラフな格好でライブをやった日があった。(お客さんが買ってくれたやつなので、ラフなTシャツとか言ってすまんけど)


理由があった。


共演者さんにとてもお洒落で美しい方が居て、笑顔も素敵で、誰よりも優しそうに見える人で、


その人は、数年前に、誰も見てないと思って、ライブハウスの楽屋で
Rose&Rosaryの荷物を全部、手で掴んで弾き飛ばして、自分が座るエリアを確保した人だった。


私たちは邪魔なところに荷物なんて絶対置かないし、誰よりもコンパクトに荷物を置く方で、他のバンドさんの荷物の方がぜんぜん散らかっていたし、邪魔だったわけじゃない。

コンパクトだったからこそ投げ捨てられたと思っている。

整髪料とか、化粧品とか、テーブルに散らかしまくってる人の荷物をこまごま投げ捨てるよりカバンやリュックにまとまってるRose&Rosaryの荷物を投げ捨てる方が楽だもの。

もちろん機材は高級なので、投げ捨てられたら壊れるし、壊れたら何十万もかかるので困るのだけど、そんなこと彼女にとってどうでも良いんだと思う。

人の居ないライブハウスの楽屋で、なぜ私がこっそりその女性の行動に注視してたかと言うと、

パッと見て数秒で、『この人、たぶん良い人じゃないな。ぜんぶ嘘だし、状況によっては平気で人を傷つける人だな』と思ったから。

だから、『この人、楽屋でなんかやらかしそうだな…』と思ってちょっと影から見てたから、私だけが気付いた。

他のバンドメンバーの男性も入ってきて、他の共演者さんの荷物を蹴り上げて避けながら、自分の機材置いてた。

楽屋も広くて、人の荷物を投げたり蹴ったりしなくても、十分に余裕があるライブハウスだったのに。


お互い面識もさほどなく、悪口言うほどの仲ですらないのに、何かしらネタを見つけて、共演者の悪口もずっと言ってた。

相変わらず、数年ぶりに今回会っても、彼女は何も変わってなかった。


とてもお洒落で美しくて、誰よりも優しそうに見える人で、その人の周囲の人でさえ、友人でさえ、誰も彼女の本性になんて気がついてないようだった。

もしかしたら、このライブハウスで、『この人は、他者を傷つける人だ』って気付いてるのって、私1人だけなんだろうなと思った。

いやだったので。
嘘の笑顔や、上辺の言葉で、彼女と同じことをするのがいやだったので。

そうしてしまうと、彼女と同じなので。
彼女が良いと思うファンに好かれても、ひとつも嬉しくないので。


歌を歌っているときも、私は一切笑わなかった。
お洒落な衣装も着なかった。
すごい真剣に、ただそうして、その日は帰った。


『裏で悪人でも、表だけで礼儀正しくやっていれば、お客さんにバレないよ。その上で、君はどう生きるか?』


と言う問いを、ずっと世界にされている気がする。


・・・


M3に出てる時も、自分なりに色々考えてた。


『バースデーライブの準備や設営が、すっぴんの方がやりやすいので、M3はすっぴんで行きますね~w』


なんてツイートして行ったのだけど、それは二の次の理由で。


いつもM3やコミケに出ると、ジャンル的にロック、ゴスロリ系の島に配置されるのだけど、開場になってお客さんが入ってくるまでは、結構、人の文句とか、他人をディスる話ばかりしているサークルさんも多い。


『この、横のスペース誰?知らないw』とか
『あの人の服、あそこのブランドだよね、安いよね』とか『イケてなくね?w』


みたいな話が、小さい声ではあるけど、だいたい開場までは、どこかしらから聞こえてくる。


洋服とかお洒落とか、私は決して嫌いではないのだけれど、自分に自信があるのか、だいたいウチと似たような見た目の人は、人を見下しているし、性格が悪い人の比率が非常に多い。


うちが言われてた事はあまりないのだが、知らない他人が悪口言われていてもすごく腹は立つもので


(このサークル知らないとか言ってるアンタが知らんわ)
(他人をイケてなくね?とか言ってるアンタがぜんぜんイケてないじゃん)


などと、私は結構イライラしながら設営していることが多い。


そういうネガティブな話が付近から聞こえてこなかった事ってまだM3やコミケで一度もないので、

今回のM3ですっぴんで行ったら


『なにあの人wすっぴんじゃねwダサくねwww?』

と言われたり、

『あの人よりはCDが売れて、勝てるだろうwww』

と思われて、いつもより余計、付近のサークルが横柄になったりするのかな~と思って、わざとすっぴんで行ってみたのが本音だった。

ちょっと指指してヒソヒソ言われてたけど悪口とまでは思わなかったので、今度、M3やコミケに行くときは張り出してるポスターとかも、全部カッコイイのにしないで、わら半紙にまつもとくんだけ描かれたやつに取り替えてみようと思っている。テーブルに敷くクロスも新聞紙にしてみようかしら。


わざと汚いスペース設営して、人を笑ってる人たちより、全然お客さんが来て盛り上がってたら、超カッコイイ良いよね。

『着飾ってないと、着飾ってる人に笑われちゃうよ?見た目だけでマウンティングしてくる人に馬鹿にされるよ?その上で君はどう生きるの?』

と言う問いと、私は勝手に戦いながら音楽活動している。


・・・


音楽を作ったり、演奏したりすることのは楽しいのだけれど、そうしていけるかはまた全くの別問題で

自分の場合、メンタルも弱かったり、潔癖症だったり、平等じゃないのが嫌いなので、非常に難しいところがある。

いやなことがいっぱいある。


例えば、『あの子、彼氏が居るんだよ~』『あの子は彼氏と同棲してて…』みたいに、メーカーさんやお客さんに言いまくってる人に限って

だいたい枕営業してたり、仕事もらうのにメーカーの権力者とっかえひっかえしてたりとかするような、プライベートがめちゃくちゃな人で

『その人に彼氏がいるからなんなの?アンタに迷惑かけたの?』
『君と違ってすばらしい人間じゃないか』


と思ってイライラしたりする。


見えている人は見えてるとか言うけれど、一概にそうでもない気がする。

実は性的に誰とでも寝れる、デート行けるような人に限って、表向きの性格はくそ真面目で、私と似たような文章作りや歌詞作りをしたりもするし(それを知ってるから、私は日頃わざとふざけているのだけど)


人間的に微妙だなって言う人の方が、ある意味、魔性の魅力と言うか、自分を良く見せるのが上手かったりして

ステージも上手だったり、性格の良い純朴そうな子に振舞えたりして

私が『この人が良い人だ、もっと幸せになって欲しい』と言う人に限ってうちのお客さんもCD買ってくれなかったりw、コロッと営業スマイルに騙されていたりしてるので。


良い人から力尽きるようなことばかりで


『なんで世界はこうなんだろうな~』と思いながら、歌ったりしている。


・・・

『裏で悪人でも、表だけで礼儀正しくやっていれば、お客さんにバレないよ。その上で、君はどう生きるか?』


と言う問いを、定期的に投げかけられる。


頭が悪い分、洞察力が異常に良いのも考え物で


人より異常に『あ、この人、誰かの悪口言ってる、馬鹿にしてる』、『あ、この人、他人の足引っ張る気だな~』みたいな現場に、やたらと遭遇してしまう。


うまく言えないのだけど、『悪口が始まる前から、気配と言うか、この人のまとってるオーラがなんか嫌だな』とそこに注視していると、だいたい何か予想通りの事態が始まるような感じで。

人より見える眼とか、人より聞こえる耳とか持っても生きづらいと思うし、使いどころもないと思うので、鈍感になれれば良いのだけれど。

・・・


また近々、個人的に苦手な出演者さんと当たる。


何年も前に、うちを見に来た女の子のお客さんを2時間ナンパし続けた人と、久しぶりに会う。


確かに何故だか女性客のすごく多い出演者さんで、ナンパして成功率が高い経験があるから、2時間もウチの女性客に声をかけ続けたのだと思うけど。

何度もその子は断っているのに、その出演者さんが離れてくれなかったため、当時、高校生だったにも関わらず、深夜0時近くまでライブハウスに拘束された。

その子も『Rose&Rosaryを見に来たので、すみませんが他のバンドは興味ないんです』と言い続けて、私も『高校生なので、やめてください』と言い続けて、それでもぜんぜん聞いてもらえなかったので、流石にマズいな~と思って家に帰ってから、匿名で、どの出演者さんか解らないようにだけど

『こういうことがあって女性客が家に帰れなくなったので、やめてもらいたい』
『女子だけではどうにもならんので、気付いた人が居たら今度から助けるの手伝って欲しい』

ような話をブログに書いたところ


なんかナンパしてきた当人の出演者さんは逆上したらしく、ものすごい勢いで私の悪口を吹聴して、共通の友達にmixi切らせてた。(当時まだ私Twitterやってなかった)


どういう風に弁解したんだろう。

『俺はナンパしてないのに、コイツに嘘を言われた!』とでも言うんだろうか。私よりだいぶ年上に見えたけど、彼が見て、生きているのはどんなレベルの世界なのだろう。

彼にとっては、知らんバンド見に来た可愛いお客さんをナンパするなんて些細な事かもしれないけれど、ナンパされた女性客の反面、無視され続けたウチの女性客もいて(遠い目)

大変にRose&Rosaryのお客さんの中でも亀裂が入って、それからしばらく誰も女の子ライブ見に来てくれなくなっちゃってた。近年でこそ、また来てくれるけど。


割と私は『みんなで話そうね!』、『郷に入れば郷に従え、自分だけ話せれば…、自分さえ良ければ…ではなく、協調性をもって全員で話そう!』みたいな空間作りをしたがるので、『人によって態度を変える』ような振る舞いで、その日、思い切り場を分断されたのは、すごく痛かった。

で、今度会うときには、私のことをどう言うんだろう。

私の方が、嘘付き扱いなのだろうか。


その人のように、名指しで悪口や嘘を言ったりはしないけど


せめてステージでは勝たないといけないと思っている。歌唱力とかじゃなくて、堂々としてなければならないってこと。


その日に限らず


全員に届くわけじゃないけれど


『そこまで深く見てくれてる人が居るなんて思ってないけれど、ぼくはやましい生き方なんてしてこなかったです』

『やましい生き方をしてこれなかった、不器用な同志が幸せでありますように』


って、堂々としていなければならない。


たった1回の小さなライブ、たった1回のものづくり、自分の中では何かテーマがあるらしくて


そのテーマをこなせない限り、ファンが増えても、CDが売れても、音楽の仕事に繋がっても何も意味がなくて、

テーマをこなせていないのに、ファンが増えたりCDが売れるのは、私にとっては、非常に情けない事で、恥ずかしい事で


常に私は、特定の誰かや、外の世界とじゃなくて、私の中の、私の理想と戦っているのだと思う。