牛肉・・・ 賢い消費者になるために最低限知っておきたい知識。

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  1口に牛肉といっても、「和牛肉」「国産牛肉」「輸入牛肉」とあります。また、JAS法が改正された為、生鮮食品の1つとして、原産地表示が義務ずけられました。

  原産地表示について言えば、国産品は国産である旨を表示します。

この場合は、都道府県名、地名でも構いません。

輸入品は原産国名が表示されます。


  尚、JAS法では、産地を「1番長く飼育された土地」と定義しています。

いわゆる「銘柄牛」には「和牛肉」と「地域銘柄牛肉」の2種類があります。

「和牛肉」は品種名を指します。

「和牛」は、法律で4品種(黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種)だけを示すことになっています。

ですから、他の品種を「和牛」と称するのは法律違反になります。

もともと食肉用に飼育され、品種も良く、安心度は高いとみてよいでしょう。

尚、黒毛和種が殆どですが、供給量が限られているので(国産牛の約40%くらい)、この表示の肉が多く並べられている店の場合、偽装表示の心配があります。

「地域銘柄牛肉」は、松坂牛など産地の名前のついた牛肉で、これが商品名になります。

唯「○○牛」(○○の所に地域名が入ります)という形で地域が明示されている場合でも、必ずしもその地域が原産地を表している とは限りません。

また、「和牛」と表示されていない限り、その牛肉は「和牛」ではないことも知っておくこと。

「和牛」や「地域銘柄牛肉」の安全度は、国産牛という表示の牛肉よりは高いと考えてよいでしょう。

次に、「国産」とだけ表示されている牛肉ですが、これには以下のような種類のものがあります。

①和牛や地域銘柄牛以外の肉専用牛肉 


②雄の乳牛(去勢牛の肉) 


③雌の乳牛(搾乳しなくなった乳牛「廃用牛]肉) 


④黒牛・黒毛牛(外国種のアンガス種系統牛の肉) 


ポイントは、唯、国産と書いてある物や、都道府県名が書いてある物よりは、地域名の原産地表示のあるものを選ぶこと。

国産牛の安全度は銘柄牛に比べるとやや低くなります。


  この牛肉の場合は、たれにつける等の徐毒の過程のある料理(たとえば焼き肉、シチューなど)に使うようにします。最後に輸入牛肉です。

  アメリカ産、カナダ産は、穀物飼育牛肉と牧草肥育牛肉の2つに分けられます。

脂肪の色が白いのが特徴です。

オーストラリア産、ニュージランド産は牧草肥育で、脂肪の色が黄色なのが特徴です。

抗菌性物質や女性ホルモンなどの不安は不明の部分が多いようです。

尚、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)に関しては、オーストラリア産、ニュージーランド産は不安はありません。唯、輸入牛肉も、徐毒過程(調味液に漬ける、アクをとるなど)のある料理に使うようにします。

  また、農水省が定めた食肉小売品質基準表示によれば、種類、部位、用途を表示することになっています。

例えば、「種類(牛)、部位(サーロインなど)、用途(ステーキ用)」というようにです。

もちろん、以下のような抜け道は存在しますから注意してください。

①外国で生まれ育ち、生きたまま日本へ輸入された場合、日本で3ヵ月以上飼育された後に処理された牛の肉は、「国産」という表示をしてもいいことになっています。

②「焼き肉用セット」は生鮮食品に分類され、「焼き肉セット」は加工食品に分類されます。異なる部位の切り身を1つのパックにした「焼き肉用セット」は生鮮食品で原産地表示の義務があります。 一方、肉を調味液に漬けたり、塩、こしょうがしてある「焼き肉セット」は加工食品なので、原産地表示の義務はありません。


③表面だけをサッと加熱してあるたたきやローストビーフは加工食品です。

④牛だけの挽き肉は生鮮食品で原産地表示が必要ですが、牛、豚の合びきは加工食品となり、原産地表示は必要ありません。


 ✦さて、安心のための"毒消しテクニック"は、この5つで万全!

①脂身を切り取って使うこと。ダイオキシンなどの不安物質は、脂身に残っている場合が多いからです。


②湯通しをすること。牛肉の薄切り、細切り、角切りは、お湯で3分ほど茹でてから食材として使います。これで、まだ残っている農薬やダイオキシン、抗菌性物質を減らすことができます。肉じゃがなどを作る時も、まず茹でこぼしをしてから。


③アクとり。シチュー等は、肉をことこと煮ながら、浮いてくるアクを丁寧にすくうこと。アクには、牛肉から溶けだした不安物質が一杯入っています。アクとりは、その不安を解消する徐毒のテクニックでもあるのです。

  
④タレを捨て、2度漬けすること。調味液やタレ、味噌等に肉をつけて下味をつける時、まず10分ほど漬けて、一旦調味液やタレ、味噌を捨てます。そこに不安物質が溶け出しているからです。肉についている味噌等も丁寧に取り除いてから、新しい調味液、タレ、味噌に漬け直しましょう。


⑤しゃぶしゃぶ。

  これほど良い徐毒の方法はありません。但し、溶けだした不安物質は、お湯の方に溜る一方。自宅で調理する時は、途中でお湯を取り換えるぐらいの気配りを。 


  ✦もう1つ忘れていけないのがBSEです。

一般に「狂牛病」の名前で知られているBSE(牛海綿状脳症)は、1986年にイギリスで始めて発見され、その後、ヨーロッパに広がった謎の病気です。

体の中にあるプリオンという蛋白質が、何らかの理由で異常な形に変化したときに発生すると考えられています。

BSEの潜伏期間は、  牛で2~8年といわれています。

日本でも、2001/9月、BSEの疑いがある乳牛(5歳)が発見され、断定された。

牛がBSEにかかる主な原因は、飼料中の肉骨粉と 考えられています。

1996年、イギリスは、BSEに感染した牛の肉を食べると、人間にも感染する可能性があることを公式に認めています。

人間が感染すると、
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病という死亡率の高い病気になります。

しかし、BSEが人にも感染するらしいことは確かですが、たとえ罹患牛でも、通常食べている牛肉や乳製品には問題は少なく、人への感染リスクも少ないこと、また、2001/10月以降、日本ではBSE検査が全頭に実施されているから、あまり神経質になる必要はない、とも言われています。

もちろん、どんな牛肉が安全なのかに関する知識を持っているに越したことはありません。

安全な牛肉の見分け方を述べます。

  その為には、「和牛」「国産牛」「輸入牛」の区別や、肉の各部位の危険の違いに注意することが重要でしょう。


  1、和牛の場合:肉専用の和牛は、一応安心と考えていいでしょう。飼料に肉骨粉はまず使われていないし、精肉には感染物質も入っていません。「和牛肉」は偽装がなければ表示で選んで買うことができます。


  2、国産牛の場合:国産牛には、大きく分けて3種類あります。 

✶和牛以外の肉専用牛の場合ーこれも、飼料に肉骨粉が使われていないので,その精肉は一応安心と考えて良いでしょう。 

✶乳牛(雄)の場合ー去勢牛です。飼料に肉骨粉はまず使われていないので、その精肉は安心と思われます。しかし、BSEの不安が残る乳牛(雌)から生まれている以上、感染の不安がないとは言えません。 

✶乳牛(雌)の場合(廃用牛)-搾乳しなくなった乳牛(廃用牛)は、飼料に肉骨粉(乳量を増す為に与えられていた)が使われていた可能性もあり、飼育期間(月齢5年以上)が長いものが多いので、その精肉は一応不安と考えます。  

  
国産牛を選ぶ時に、1番問題なのは、その国産牛が上記3つのどれに当たるのか、店頭の表示では分からないことです。

従って、慎重に考えれば、1番不安の多い「雌の乳牛」の安全度を基準にせざるを得ないということになります。

  3、輸入牛の場合:輸入牛肉は、オーストラリア産はまず安心です。尚、BSE問題で、輸入禁止になっていたアメリカ産牛は、2005年、生後20か月以下の牛であること、特定危険部位を除去することを条件に輸入が再開されたのですが、わずか1ヶ月半後に危険部位の混入が確認され、輸入は再停止となっています。


✦部位で危険なのは内臓です。

危険とされている回腸遠位部が小腸の1部なので、ホルモンとして出回っている可能性があります。内臓系の物は避けた方がいいでしょう。

  「挽き肉」は、内臓を混ぜないので一応安心ですが、Tボーンステーキなどの「骨付き肉」になると若干危険になります。牛乳などの乳製品は、まず安全です。

  BSE以来、焼き肉店を敬遠している人たちが多いようですが、焼き肉は、多くの人に好まれる人気メニューですし、肉は栄養にとっても大切な食べ物です。

  次のことを心得ていれば、別に不安がることはありません。

BSEの不安が殆どないのは、カルビ、ロース、ミノ、センマイ、ハラミ、タン、テール、レバー、ハツ等の部位です。


一方、骨付きカルビ、ヒモ、シマチョウなどのホルモン系は少し注文を控えた方がいいでしょう。

カルビクッパ、カルビスープに関しては、どの程度注意したらよいかは微妙なところです。
というのは、食材を処理する段階で脊髄等の部位が混じる可能性があるからです。


(引用終わり)