美術をもっと身近に



メディアに出させて頂くと必ずこんな批判をされる。 「画家なら家で絵描いてろ!」 ごもっともな批判だと思う。

でも、僕は10年以上のキャリアで500点以上の作品を描いてきた。

その経験を通して言えば、画家は描いているだけではだめなのだ。

現在日本の美術市場は概ね百貨店を中心に回っている。

美術業界の人間からすると

「百貨店の美術画廊って敷居が高いから一般の人は入りづらいよね」と思っているが、実際はもっと悲惨な状況だ。

「美術画廊が百貨店にあるなんて知らなかった…」

これが美術界と一般の実際の距離感ではないだろうか?

百貨店は老若男女誰でも訪れる事が出来る場所だ。そこにある美術画廊でそうなのだ、銀座にある画廊やギャラリーなどはさらに遠い存在だろう。正直、美術界で生きている僕ですら知らない画廊やギャラリーには入りづらい。一般との距離が離れれば離れるほど新しいファンの流入は難しくなる。

日本の作り手は「良いものを作っていればいつか見つけてもらえる」という想いを皆持っている。

だが、世の中に良いものは実は沢山ある。そして情報過多の現代においては良いものが情報空間には溢れかえっている。

そんな中で、声の小さい良いものが見つけてもらえるのはどれほどの確率なのだろう。

自分が良いものを作っている自負があるのなら、それを声高に叫ばなければいけない。それが今の時代だ。勿論、仲間がいれば仲間にそれをやってもらうのもいい。

僕は何か特別な事を言っているわけではない。音楽業界で考えれば普通の事だ。

アーティストがいて、プロデューサーがいるただそれだけの事だ

だが、日本の美術業界は作家をプロデュースし育てるという意識が極めて希薄だ。それはかつての日本の好景気に引きづられて美術品の価値が無根拠に右肩上がりした時代を経験してしまったからかもしれない。今日1万円で売っていた物が明日理由もなく1万円2千円になっている。そんな夢から醒めずにいる。

メディアに出させて頂くようになり、多くの方々がいかにプロモーションに頭とエネルギーを使い、タレントやアーティストを育てようとしているかを知る事が出来ている事は僕にとっては本当に大きな財産だ。知ってもらう努力を皆当たり前にやっている。

画家だけがその努力をしなくていいという理由は何だろう?

思い当たる理由はない。

僕は500点を描いた事で学んだ事がある。

画家は自分で絵を描いていると思っているがそれは間違いだ。本当は取り巻く環境に描かせてもらっているのだ。

僕はその環境に恵まれた。だが皆がそうではない事も知っている。

僕を含め、多くの作家を取り巻く環境を変えたいのだ。画家という生き方があるのを知ってもらう事、画廊やギャラリーに足を運ぶことが日常の延長線上になる事。そして作家の作る作品に出会ってもらい愛してもらう事、それが誰にとっても日常になる事を目標に僕はメディアに出させて頂いている。

生意気にも政治にコメントなんかしているのはそんな理由もあったりするのだ笑



でも政治ってちゃんとみると実に面白い。与党も野党も必死。必死さの背景にあるのはそれぞれの正義、僕はどちらも尊敬する。



引きこもりの画家にはメディアは学ぶことだらけだ。



さて、そんなこんなで個展も来週からスタートです。

日本橋三越は日本美術市場の総本山の一つ。ここに来れれば怖いものはありません(^^)

だけど僕の個展は是非気軽に足を運んで下さい。入場無料、無理に買わされるなんて事もありません。

来てみると驚くほど楽しい場所ですよ、美術画廊って。



#メディアから個展にかけて週末は雪だとかなんとか。