ある画家の僕物語23



画家とギャラリーの画料の配分のルール、あなたはどのくらいを想像するだろう?

恐らく、今あなたが考えた取り分よりも作家の取り分は驚くほどに少ない。

最初にギャラリーと取引を始めた時に一番驚いたのはそこだ。



現行のギャラリーと作家の分配比率は制作者に対しての正当な対価と言えるのか?今でも僕の中で燻っている疑問だが、当時の僕はそこに付け込まれた。



プロになり1年ほど経った頃京都の新興ギャラリーに声をかけられた。

オーナーは「若手作家の助けをしたい」と言い、驚く程好条件を提示してくれた。

早く画業一本で生活したいと焦っていた僕はその話に飛び付いた。



最初はうまくいっていた。

相変わらず作品はよく売れ、その都度約束されていた画料が支払われた。



2008年3月、卒業を直前に控え、同年10月を予定したに大きな個展の話も舞い込んで来た。

全ては順調に回り始めたように思えた。



しかし9月、全ての事態は一変した。

「リーマンショック」

世界経済が完全に麻痺し、その波はアート業界も飲み込んだ。



多くのギャラリーが倒産に追い込まれた。

そして京都のギャラリーもその一つとなった。



10月の個展を前に、ギャラリーの資金繰りが行き詰まっている事は僕の目にも明らかだった。

だが既に作品の大部分は引き渡し済みだったし、初の個展を成功させたい気持ちもあった。



どこかでブレーキを踏む事は出来たのか、今でも時々思い返すが、結局当時の僕にはその選択は出来なかっただろう。

個展は大成功だった。

リーマンショック直後にも関わらず作品は完売し、美術業界では大きなセンセーションとなった。

だが個展会場にオーナーの姿はなく約束されていた画料は一銭も払われる事無くオーナーとの音信は途絶えた。

初個展で全ての売り上げを持ち逃げされた事実を受け入れ立ち直るには23歳の僕にはそれなりの時間が必要だった。



HP↑

オンラインショップ↑

#ある画家の僕物語23
#中島健太 #womanportrait #painting #paintings #painter #portrait #figurativepainting #japanesartist #oilpainting #oilpainter #oilonpanel #art #artwork #artist #artistsoninstagram #artofinstagram #画家 #油絵 #油彩 #油絵の具 #絵画 #人物画 #絵