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4月23日、
仲良しの田中毬男さんが急逝された。

毎年仮装して過ごすハロウィンを楽しみにしていて、
最近は月に一度くらいのペースで遊んでいた。
こういう状況になるすこし前に、いつものメンバーで新宿に集まって、素敵なアフターヌーンティーの後、
靴下を買うためだけに新大久保につきあってもらって、
カラオケでわーわー歌って、
今年のハロウィンはどうしよう? なんてもう言い出して。

ちょっと膝の痛い毬男さんのペースに合わせて、
私の親友南さんが寄り添うように歩く。
毬男さんの相棒ジョージさんと私は、振り返ってふたりを待つ。
すこし歩いて、振り返って、大体そこは夜の新宿で、
アスファルトに溶ける光とのんびりしたふたりの歩みが、いつもの穏やかな光景だった。

漫画家の毬男さんは月岡芳年が大好きで、
芳年の浮世絵を似顔絵にアレンジしたイラストを描いていた。
実は今秋、「ふたりの浮世絵展をやろう❣️」とずっと盛り上がっていて、
そのために(も)浮世絵を描きためていた。
女の子がゴツくなっちゃう毬男さんと、男の子をあまり描かない私。
「往年の漫画家先生みたいに、分業で男女を描きましょう!」
「渋谷にすっごくいい印刷屋さん見つけたよ!
このアプリ、ボカしも出来てすごくいいよ✨」

最近は会うたびこの話題がのぼって、
「ハロウィンにかぶる感じで個展やって、打ち上げをハロウィンあたりにしようよ!」
なんて、ほんとにこないだ話したばっかり。


こんな状況なので、
お別れに行くことは叶わなかった。
だから、ほんとに実感がない。

まだいつもみたいに、
「うにちゃんの浮世絵に背景つけといたよ!」
って、原画にものすごく忠実に仕上げてくださる画像が、ぽーんと送られてくると思ってるし、
今度約束したら、最後のあの日みたいに、強い風の中お店が見つけられない私を、横断歩道の向こうで待っていてくれるんじゃないだろうか。
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今年のお誕生日、
額装した浮世絵を贈っていただいた。
桜の中に、憧れのぽっくりを履いて佇んでる私の姿。
(上の画像は、なんと反転バージョン✨)

私の家でたこ焼き会をやる予定で、
そのときに飾っているところを「じゃじゃーん⭐️」とお見せするつもりだった。
BiSHの曲ギターで練習したから、みんなで歌おうと思ってた。

早くこの緊急事態が終わって、集まりたいね。
土日にオンライン飲み会のお誘いしてみようか。
南さんと、そんな話をしていた矢先のお報せだった。


あと数年で、出逢って20年だった。
最初は若くて、遊ぶときいつも緊張していたけど、毬男さんがいてくれるとほっとした。
時々、夜中に電話をくれた。 誕生日のサプライズの相談とか、悩み相談とか。
ほんとに画力の高い方で、その線は憧れだった。
20年近く前にいただいたイラスト、ちゃんと大事に持っている。

現実味がなくて、だから悲しいという気持ちもない。
だって、毬男さん、いるもん。 そんな感じ。

ほんとはすぐに飛んで行って、お顔を見たかった。
七福神の浮世絵、弁財天だけ描いたから、後ろの神様はお二人の姿を入れてもらおうと思ってた。
なんで今、こんななんだろうね…。
突然大切な家族の姿がなくなってしまって、どんなにつらいだろう。


実感がないから、呟くようにつらつら書いてしまう。 まとまらないや。
身体を手放してすぐそばにいてくれるようにも思うし、
私たちには見えないすぐそこの世界に移動しただけみたいにも思う。

毬男さん、
私たちが行くまでたくさん浮世絵描いて待っててね。
もしかしたら芳年に会えてるかな。
そしたら絶対紹介してもらわなきゃ!

ほんとに2人展、やりたかったよ。