月別アーカイブ / 2006年06月

午後10時、友達からの電話。
電車に乗って彼の家に向かう。。
乗り換えの駅で次の電車を待っていると、目の前には息を呑むほどの可愛い女の子が立っていた。日本人か、中国系アメリカ人か、それは分からなかったけど。。。
見とれてしまっていた俺の視線に気がついた彼女。少し気まずそうに、恥ずかしそうに視線を落とし、それを見て俺も目をそらす。。
その後、しばらくして、ふと彼女を見たら、向こうも俺を見ていた。目が合って、彼女がそっと視線をそらした。
電車が来て、俺は同じ車両に乗った。込み合った電車の窓越しで、お互いが見たり、目をそらしたりの繰り返し。。明らかに互いが互いを気になっているのに、何も言い出せないまま。
電車は駅に着き、彼女を乗せた電車は扉を閉めて無常に走り去っていった。

二度と会えない、その一瞬のときめき。
明日になればその姿さえも忘れてしまうのに、その後味からはため息だけがこぼれる。。。

駅、高架下のデリでビールを買って友達の家で集まって飲む。語る、笑う。犬と戯れたりもしながら、3時半まで。
その後、家路に向かう頃には暗い空が、遠くで青くなり始めていた。来ない電車を待ちながら、友達と二人、ベンチに座って話をしていた頃には、その子のことなんてすっかり忘れていた。

その時一緒にいた彼はハーフ日本人で、日本語が喋れるようになりたいなって、そんな話をしていた。そしたらベンチの向こうに座っていた女の子がこっちを見て笑顔で話しかけてくる。私のおばぁちゃんも沖縄出身で、自分にも日本人の血が流れているって。

その子がまたすごく可愛かった。彼女は日本語を勉強したいけど難しすぎてなかなかできないし、自分が日本人って言うよりも白人に見えて、日本では仲間入りにはさせてもらえないような疎外感を感じるって。電車に乗って、また別の駅で別れるまでそんな話や、互いのバックグラウンドの話をしながら時間がたっていく。目が合うたびに飛び切りの笑顔をくれる。これが今日二度目の、もう二度と会えない一瞬の恋だった。
電車は同じように彼女を乗せて走っていく、俺は別方向の電車に乗る。俺の心に残したものはときめいた後の切なさと、ほんの少しの笑顔。

小さな小さな恋は突然やってきて、突然に去っていく。ほんのひと時だけの小さなロマンス。
俺はただ勝手に、毎日のように街をすれ違う人に見とれているだけ。。。
毎日そんな一瞬のときめきを無数に重ねているだけの俺。


...., but it's o.k.
I guess I should be alone.
cuz I know me more than anyone.

One thing I know for sure, that is...
I'm a kind of man who does anything for love.

I know it's kind of stupid.
Some people might wanna say I'm too idealistic.
That's o.k... It may be so, but it's true.



Love, You can find it anywhere, but it's the hardest thing to keep it up.

Once it's got turned on, I want to keep our fire burning...

今日は最近知り合いになった、プロデューサーのスタジオに遊びに行きました。
機材が揃っていってスタジオが凄いのはもちろん、彼の今まで成し遂げてきた経歴や、努力、そんな話をいろいろ聞かせてもらって、一人で興奮していました。日本の音楽シーンをニューヨークから影で大きく支えてきた人物に出会うことが出来たんです。ありがたい、本当にありがたい限りです。。彼の穏やかで人当たりのいい性格、と真っ直ぐに音楽を見つめる観点。素直に尊敬しました。
この先、僕にも歌わないかって話を持ちかけてもらって、興奮尽きぬまま、大喜びで返事をさせてもらいました。残り少ないニューヨーク生活、何かしっかりしたものを残して帰りたい。後の1ヶ月、大切に過ごしたいと思います。。

I'm having so much fun doing this thing.
Here it is... My third diary is going on...

窓がない6畳ぐらいの小さな部屋。
それが俺の住んでいる安アパートなんです。
$350ですべてが込み。けど、やっぱり窓がないってのは辛い。知らないうちに気分が沈んでくる。だから外に出てしばらく黄昏れてはコーヒーでも買いに行って、またこもってみるんです。

日の光が全く入ってこない。空気の入れ替えが出来ない。蒸し暑くなった部屋に扇風機。。電気がなかったら一生、夜の世界が続くんです。ここに引っ越してきてからもう半年。もうすぐここでの暮らしも終わってしまいます。。


今日はそんな部屋に一日中こもっていた。大声で歌って、それだけが気持ちよかった。そんな一日。

久しぶりに昔聞いていた音楽を聴いてみる。そうすると不思議なことに、あの頃感じていた気持ちがよみがえってくる。懐かしい。。。
小さな部屋に、押し込まれた感じの窮屈さに耐え切れずに外に出て、なんとなくタバコに火をつけてみた。

タバコを止めてから1ヶ月。火をつけた一本の煙を口の中で転がしてみたら、高校生の頃に始めて吸ったタバコの味がした。苦くて、渋みの残るあの感じ。ちょっと無理して深く吸い込んでみたらむせた。。。 嬉しかった。。この体が元に戻りつつあることを感じた。もうタバコは吸いたくない。あの頃みたいに、イキがって吸いたいとも思わないし、タバコなしでは息抜きが出来ないってプレッシャーに襲われることもなくなった。



日が暮れた後の薄暗い玄関前で一人。そのタバコが燃えきるのを待っていた。
しゃがみこんで、地面にその苦い唾を吐いて。

高校生の頃、一人で夜の公園に出かけて、自転車を止め、ベンチに腰掛けた。パジャマのポケットから出した1箱には20本ものタバコ。それがすごく多く思えた。一本に火をつけ、無理しながら吸ってみる。2本目が燃え尽きる頃には頭がクラクラで、自分の右手はタバコの匂いがしていた。自転車に乗って月明かりの下をフラフラしていた思い出。

懐かしい思い出。
思い出した。 久しぶりに。

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