オレンジジュースのよろこび 2006/5/24 17:34 小さい頃、おかぁさんにもらったグラス一杯のオレンジジュース。それがうれしかった。冷たいジュースをゴクゴク飲み干して、もう一杯おねだり。そんなあの頃が懐かしくなった。友達の真人がスペインの留学から帰ってきて、またNYCに数日間寄ってくれた。奴とは18の時から友達であっちこっち、いろんな場所で再会し、ずっと連絡を取ってきたけれど、奴といる時毎回俺が思うのは「彼には俺が失ってきた少年の瞳がある。」ということ。当たり前のことを俺は忘れて、勝手に道に迷い込み、悪いことにどんどん興味を引かれていく。タバコも、酒も、夜遊びも喧嘩も。。。どんなにそっちに溺れてみようとしたところでそれは俺にはできないんだということ。本当は知っている、って、そんなことに気づかせてくれるのが真人な気がする。セントラルパーク、チャイナタウン、俺の働くレストランや、カラオケ、クイーンズからの夜景。今回もいろんなところでまた思い出ができた。俺は奴を知っているし、奴は俺を知っている。だからこそ居心地がいいし、お互いが成長していく未来を語るのが楽しい。思い出話や、昔の恋物語で笑ったりして本当に楽しい時間をすごした。彼は明日テキサスに飛び立つ。また俺達はどこかで会うこと知っているから特別な約束は要らないし、「またなぁー。」っでバイバイ。それでいい。深夜のデリで紙パックのオレンジジュースを買ってコップに注ぎ、分け合って飲む。コップの中を見つめながら、のどに流れていくオレンジジュース。飲み終わった後の「アァーッ。」 懐かしさの中に、俺は失ってきたあの頃の瞳を探している。