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これが最後のワーク。
もうずっと昔からいた仲間のような、或いは、もうずっと前から長い旅を続けてきたような、そんな密な時間ももう直ぐ終わりが近づこうとしていた。

「最後は鹿狩りです」

と松木さんが言った。

昨年リトルウルフキャンプで、娘が話してくれた鹿狩り。
逃げる4頭の鹿を追いかけ、パック全員で繋がったままシカを倒してテンカウントとったら成功。

言うまでもなく鹿はスタッフである(笑)

鹿は1分ごとに鳴く、と言って各それぞれの鹿が笛を吹いてくれた。

まず先に鹿が山に入り、それから皆で山に入った。

鹿は意外とあっさり見つかった。レッドパックが先に捕まえ、仲間を助けに行った鹿をこちらが襲った。

昨日から特攻役として経験を積んでいたので気分的にはチューイ(最初に狩りを仕掛ける役)で鹿に突っ込んで脚を押さえた。
山の中を引きずられながらも、絶対にこの脚は離さない、と思った。

今この脚を離したら、私は何か大事なものを失ってしまう気がした。
ある種の執着がそこにあった。

そうだった。
大事なものは、絶対に諦めないで離さないと誓ったはずだ。
つい、最近の事だったのに、どうして捨てようと思っていたのだろう。

執着でもいい。私が大事にしていたらいい。
大事なものが何か知っていれば、私は生きていけると思った。

ふぅーっ、ふぅーっ、と互いの息遣いだけが聞こえ
自分の声なのかわからないくらいに
「ピンクー!」と仲間を呼んでいた。
すぐに他の仲間が来て、全員で鹿を取り押さえた。
テンカウントが終わり、一頭の鹿を仕留めた。

展望台に上がると、光山寺の上から神戸の絶景が広がっていた。
眺望100選に選ばれているという景色にしばし疲れを癒していると、レッドパックのアルファでもあるケイちゃんが声をかけてくれた。
もう二頭鹿が残っている。パック全員で協力して捕まえよう。

展望台を二手に分かれて降りると、残りの鹿が逃げるのが見えた。
すぐに階段を駆け下りる。
すでにレッドパックが一頭の鹿を取り押さえているとところだった。

もう一頭に再び飛びかかり、馬乗りになる。
前述でもあるように、私はパックの中で一番小柄なので、馬乗りになったところでたかが知れている。
すぐに他の仲間が来て、そしてレッドパックの仲間も協力してくれて、皆で鹿を仕留めた。

こうして30分を少し残して4頭すべての鹿を捕まえた。

全員で、狼の神話にあった復活の歌を歌い、遠吠えを歌うように吠えた。

言いようのない達成感がそこにあった。

こうして全てのワークが終わった。

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・・・・

ウルフキャンプで体験した全ての事を
私はこれからも日常の中で時折思い出し
あの場面、あの感覚、に想いを馳せ
それはこれから生きる上で勇気をもらったり、大事なことを思い出したりして
大事な並走者として持っていけると思います。

夢のような2日間が終わって日常に戻っても、いつだってあの山の中に、あの感覚に飛んでいける。
映画の回想のように、一瞬のシーンでも、心を動かして離さない。
そんな心がハッとした出来事が、動いた瞬間が、あの2日間の中にたくさん詰まっていました。


私の冒険物語を一緒に綴ってくれたマザーアースの方々と、パックの皆に心から感謝しています。
またいつかここへ戻ってくる日まで、ただいまを言う準備をたくさんしておきます。