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パックバトルが終わる頃には陽も少し傾きかけていた。

エデュケーターの松木さんが下へ降りて来いと呼ぶので、皆で降りていくと、木と木の間に二本の竹がかかり、その間をクモの巣の様にロープがはられている。

『スパイダーネット』

と呼ばれるワークが始まった。
パック全員が制限時間1時間以内にロープをくぐって向こう側へ行けば成功。
ただしロープには触ってはいけない。
ロープに触ってしまったらはじめからやり直し。

これもおそらく全員が
「無理じゃないかな…」
と思ったんじゃないだろうか。

それでもグレイ改めピンクパックは、取り敢えず作戦会議。
誰をどの順番でどこに通すか?が成功の鍵となる。

うちのチームは男子が多かったので、まずは先に男子3名を奥に送り、女子を全て通した後に最後の男子2名が行くという形に落ち着いた。

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全員で送る人を持ち上げて奥に送る。一番最初が一番難しい。何度も失敗した。
それでもだんだんやっているとコツが掴めてくる。
パックの中では私が一番小柄だったので、一番小さい穴をくぐる事になった。
穴に合わせて体をスクリューの様にねじっていく(持ち上げられる方はなすがままなので基本何も出来ない…)
怖さはなく、ただただ仲間に身を預けていた。
その時はもうすでにだいぶお互いを信じきっていたと思う。

後で振り返るとあのワークが一番ドキドキしていた。
時間制限があるというのは、人間を極地に追い込むのだなと思った。考えすぎてもいけないし考えなさすぎもいけない。
持ち時間で出来る限りの作戦を立て、仮定がたったら後は自分と仲間を信じるしかない。
トライアンドエラーにかけられる時間は限られているのだから。
いかに、頭を使って、最短で結果を出すのかを学んだ。
そして、仲間に体を預けることへの心地よさを知った。たとえ落ちても受け止めてくれるのだ。

各メンバーの役割もなんとなく決まってきた。
この人に相談すると的確な意見をもらえる。
この人からは勇気をもらえる。
そっと後ろから援護してくれる人がいたり、場を盛り上げてくれる人がいる。

狼の役でいうと
・アルファ(リーダー、父親がなる事が多い)
・アルファメス(母親、二頭のつがいは基本的に一生離れることは無いらしい)
・ベータ(No.2。アルファの指示を受けて現場の指揮を取る役目)
・チューイ(3〜4頭いる。若手の特攻役)
・オメガ(グループのいじられ役。この役がいる事でチームがバランスが取れる事が多い)

というチーム編成でなるそうだけど、だいたい自分たちのワークの中での立ち位置が決まり、ワークごとに変化する。

チームに必要な2つのリーダーシップは
課題達成機能と集団維持機能だという。
そのどちらにも偏ってはいけなくて、バランスが大事らしい。

私は現実社会ではアルファだけど、実際はオメガ的な役回りもするなぁと思っていた。
でも、パックバトルで思ったのは、意外とチューイなんじゃないかなという気づきだった。

振り返りの中で絵と言葉を書いた。
ネットの向こう側はエッジの向こう側にも繋がる。
今までの世界、これからの世界、それを拒むものの正体は何か、を表現したと思う。

少し考えて
「今のままでも十分幸せなのにどうして?」
と問いかける言葉が浮かんだ。

他人の幸せをトレースしても何も良いことはないけど、そこにいれば安全地帯に居られることは自分自身がよくわかっている。
魂が向こう側へ行きたがっていても、今までのOAシステムがさかんにブレーキを踏む。
いつもいつも、私が「それ」を自覚した時から、変わらない心の変化。
どこまでも、自分で踏み出せないんだなと少し悲しくなった。