2017年7月9日(日)、FlowBackメジャーデビュー後初となるワンマンライブが、、赤坂BLITZにて開催された。ライブレポートでは、メンバー5人の渾身のパフォーマンス、会場に流れた熱気、舞台と客席で共有したあの充実の時を、できる限り再現する。当日、その場にいられなかったファンも、アルバム『VERSUS』を聴きながら、臨場感たっぷりに読んで欲しい。

〈メンバー〉MASAHARU、TATSUKI、MARK、REIJI、JUDAI

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日曜日の17時スタートだった、FlowBackワンマンライブ2017『VERSUS』。真夏の強い陽射しが刺さる赤坂BLITZに、さらなる熱気をまとったファンたちが、笑顔で入口に吸い込まれて行く。辺りをパッと見渡すと9割が女性客だが、カップルや男性の1人客もちらほらといて、ファン層が少しずつ広がっているのがわかる。

予定開演時間から少し遅れた17時15分、会場を流れるBGMのボリュームが突然アップする。じらされているファンたちの期待のざわめきが大きくなったところで、ライトが消えて歓声が生まれる。そして──ついに幕が開く。1曲目はサイレンの音と共に始まる、ファーストアルバムのタイトル曲でもある『VERSUS』! 重厚なサウンドをバックに現れた5人に、盛り上がらないわけがない!!

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「Hey yo, what’s up? 調子はどう!?」

ラッパー・JUDAIの少々オラついた煽りに、ファンの反応はいきなりのトップギア。歓声の爆発がとどまることを知らない。そして舞台では、ゴージャスな衣装に身を包んだ5人が、せわしなくセンターを交代しながらのパフォーマンス。「1曲目から、こんな全開でいいの?」と思うくらいの、気合が伝わってくる。光りの使い方も繊細に計算されており、強い赤いライトで彼らの情熱を、逆光のライトに映るシルエットが、彼らのクールさを現しているようだった。

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1曲目が終わったところで、再びJUDAIから「赤坂、調子はどうですか!?」

訊くまでもなく、客席は温まっている。2曲目は、女性ダンサーが加わっての『Calling』。ドラマティックな出だしから、ボーカルの歌が始まり目まぐるしく変わるフォーメーションダンスの迫力が増す。そして間髪入れずに続く曲は『FAMOUS』。「君のフェイマスになりたい」という無邪気なまでにストレートな歌詞で始まるこの曲は、彼らの平均年齢が23歳という今だからこそ、歌える曲かもしれない。MARKのセンターから始まって、体を泳がせたくなるようなメロディが流れていく。この日初の客席とのコール&レスポンスも楽しい。

『FAMOUS』で5人の若さを堪能した後、一度暗転してからのMCが始まった。MARKが「皆さん、僕たちのこと知ってるよね?」と客席を笑わせてから、改めて一言ずつのメッセ―ジ。

「日ごろからたまっているマイナスを落として。俺らが拾って、プラスにして返すから」(MASAHARU) 「皆さまお世話になっております、楽しみすぎて眠れなかった(笑) 今日は僕ら最高の日にするんで、最高の記念日にしましょう!」(MARK) 「1カ月近くあいて久しぶりのライブ。6時からのアニメは録画してきました!」(TATSUKI) 「こんにちは! さっきより声出てねえってどういうことだよ!(ここで歓声) よろしい! JUDAIです、ヨロシク」(JUDAI) 「いつものヤツやります! レーレーレーレーれれれREIJI! REIJIは顔が?(客席「濃いーっ!」) REIJIです、ヨロシク……」(REIJI) それぞれが、それぞれの方法でコミュニケートを取ったとった後、メジャーデビュー後初となるワンマンライブで、赤坂BLITZに立てた喜びを語る。

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MC後の1曲目は、メジャーデビュー曲『Come A Long Way』、そしてもう一度暗転してからすかさず『SHAKE THE WORLD』。新曲の多い今回のライブだが、こういった活動初期からの親しみのある曲は自然と観客も歌詞を口ずさみ、踊りにいざなわれる。
『Crush On You』ではREIJIのソロパートが出色の出来栄えで切なさが胸に響き、続く『Wake Me Up』では同じ振りでも個々のダンスの違いが如実に現れるのが面白かった。TATSUKIの滑らかな動き、REIJIの熱いポージング、MASAHARUの冷静な表情をキープしつつも花のある佇まい、MARKの可憐さ、JUDAIの指先まで感情をのせる動き……5人の個性の際立ち方は、ライブならではと言っていいだろう。

おなじみ曲のメドレーの後は、舞台も客席もひと息つける、音声のみのラジオコーナーが始まった。FlowBackが実際にレギュラーで持っているニッポン放送のラジオ番組『Flow it Back』の特別バージョン、舞台裏の実況中継という設定だ。途中の架空のラジオCMも5人の仲の良さといたずら心がたっぷり。息のあったジョークの応酬にひとしきり笑ったところで、暗転が入る。

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次の曲が始まる気配に、さあ気を取り直すかと思ったところで、始まったのが意外な1曲──なんとここでFlow Back屈指の人気曲・3rdシングルの『BOOYAH!』!! しかもメンバーは全員、白スーツにワインレッドのシャツというドレスアップ姿!! これで盛り上がらないはずがない。しかもお揃いのスーツのはずなのに、微妙に着こなしが違うのか、TATSUKIは大人の色気が漂い、REIJIはどことなくやんちゃ。MASAHARUは遊び心が満載のコーデのはずなのにストイックで、MARKは背伸びした10代のように可愛らしく、JUDAIは後に本人曰く「俺だけ『新宿SWAN』(笑)」という雰囲気。しかしもちろん、5人の安定のパフォーマンスとそれぞれのカッコよさに、安心して酔いしれることができる。

『Showstoppaz』では更に伊達男的なダンスの演出が冴え、スポットライトの中での、1人ずつのパフォーマンスを魅せてくれた。『Champagne Shower』では再び女性ダンサーが登場し、メンバーそれぞれにシャンパングラスを配ったところで、そのままペアでダンスに。カッコいい男女の駆け引き、色気、危うさが、欧米の恋愛映画を見ているような気分にさせてくれる。「ありのままの自分でいい」という価値観が特に若い世代で主流の今、それはもちろん正解なのだが、こういったステージ上だけでも、きらびやかで粋で男も女もゴージャスで……という世界を楽しめるのは、気分が上がる。

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再びMCが入ったところで、「初披露の『Showstoppaz』、『BOOYAH!』と入るとは思わなかったでしょ~」とTATSUKI。ライブごとにセットリストは悩むと過去のインビューで語っていたが、今回も例外ではなく、リハーサルをしては並び替えを繰り返していたそう。そしてお互いのスーツ姿を褒め合い、からかいあったところで、次の曲への振りが入る。

「僕たちの心の底からの音楽を感じてくれたら嬉しい」というMASAHARUの言葉から始まる『I SWEAR』。並んでイスに座った5人が、ダンスなし、歌唱力だけで勝負をかける。1人がラップ、4人がボーカル、そして実力が均衡しているという強みが、ライト以上に輝く。そして『ByeBye』、『AfterRain』としっとりと聴かせるナンバーが続き、思わず観客も見逃したくない、歌詞をすべて受け止めたいと気がはやり、前のめり気味に。一挙手一投足、目が離せなくなっていた。

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「どうでしょうか、結構、切なめの3曲」「キレイな涙が流れていましたね(笑)」──JUDAIとREIJIが観客を笑わせたところで、この日一番の長いMCが始まった。『ByeBye』を含め、8曲も新曲が入って練習がしんどかったこと、MARKが家でコッソリとダンスの練習をやっていたことなど、裏話が聞けたのも嬉しい。そしてここで、FlowBackの過去&一般常識を訊ねるクイズ大会がスタート! 観客に答えを訊ねるひと幕もあり、ファンサービスもバッチリ。

残り少なくなった後半戦は、80’sのディスコのようなミニステージを使っての『Heatbreaker』から始まった。往年の名作『ムーンウォーカー』のマイケル・ジャクソンのような、バックスタイルの決めポーズが印象的なパフォーマンス。そして近づくラストには『Be Mine』、『All This Time』からの、『Let’s Get Together』。メンバーはタオルを振り回し、女性ダンサーも再々登場しての、会場一体化しての、ライブハウスのような盛り上がり。ステージの近さを感じる最高の本編フィナーレを飾った。

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声を揃えて「ありがとうございました、FlowBackでした!」で一度そでに帰る5人だったが、鳴りやまない拍手に、JUDAIの「まだ騒ぎ足りねえのはどこのどいつだ!」のセリフと共にアンコール曲『FlowBack』をスタート。Tシャツ姿になったメンバーたちが、疲れをものともせずに踊り、歌う。

MCに入り、この日で一番饒舌になったのがTATSUKIだ。「FlowBackという船の指揮官なのに、いろんな風に吹かれてどこを目指していいかわからないこともあった」と告白し、「でもスタッフと僕らがいい船を作っても、みんながいないと進めない。みんながいて、僕たちです。それは結成当初から変わっていません」と続ける。それを受けてREIJIが「残り僅か、今日を楽しみにいろいろ頑張っていらしたみんなと、楽しみたいと思います。声を出す準備はできていますか?」と言ったところで、『A.N.L』を披露。

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最後はWアンコールに応え、2017年9月6日発売の4thシングル『We ARE!』を初パフォーマンス!! 衣装も変わり、こんな切り札を隠し持っていたなんてと、会場中が「やられた!」と笑顔になる。曲終わりで、2018年の5都市単独ツアーの告知も行い、興奮の渦が最高潮になったところで、無事、赤坂BLITZの幕は閉じたのであった。

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各事務所、個性的なダンス&ボーカルグループを輩出し、しのぎを削っている今、1度のライブの成功がイコール将来の成功につながるとは限らない。しかしFlowBackの媚がない、自分たちの信じる世界観を表現する姿に、多くのファンが「彼らの成長をもっと見たい」と、心から思ったことだろう。

(取材・文/中尾巴)

FlowBack 公式ブログ
2013年結成。MASAHARU、TATSUKI、MARK、REIJI、JUDAIからなる5人組ダンス&ボーカルグループ。夢を追いかけながらも、数々のオーディション落選を繰り返す中で奇跡的に出会ったメンバーが意気投合。自らの手で新たな波を起こすべく、“FlowBack”(意味は「逆流」)というグループ名を掲げ結成。ライブを中心に活動する中で挑戦した、2014年開催国内最大規模オーディション「LINEオーディション」で応募総数125,094組の中からファイナリスト8組に選出され一気に注目を集めるもののグランプリはならず!その後も年間100本を超えるステージを重ね続け、2016年9月シングル「Come A Long Way」でメジャーデビュー!リリース全タイトルがオリコンウィークリーチャート上位にランクインしている超注目の新鋭グループ。 楽曲制作やコレオグラフ(振付)、衣装スタイリング、グッズデザインにいたるまで、メンバー自身が携わっており、昨今台頭するボーイズグループの中でも群を抜いた高いセルフプロデュース力を誇っている。
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