乃木坂46が16枚目のシングル『サヨナラの意味』をリリース。人気メンバー、橋本奈々未さんが卒業前最後のシングルとしてセンターを務めることでも話題になっています。この曲で初めてフロントメンバーに選抜された高山一実さんにMVの撮影秘話や橋本さんとの思い出について、かずみんのプライベートについてまで、お話をうかがいました。

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――『サヨナラの意味』で高山さんは初のフロントメンバーに選抜されましたが、選ばれたときはどんなお気持ちでしたか?

まさか選ばれるとは思っていませんでした。「卒業するまでにセンターはいつかやってみたいなあ、記念に」とは思っていましたけど、フロントに立ちたいとは考えたことがなかったのでびっくりしました。でも決まったからには、不安に思うよりも楽しみたいなと思いました。



――あまり緊張はされないタイプなのでしょうか?


他のメンバーに比べたらしないほうかもしれません。緊張するときとしないときの差が激しいんですけど。緊張するときは手が震えたりします。たとえば生放送なのに、当日に振り入れして少人数での放送、というときは緊張します!



――ライブではいかがですか?

ライブは全然緊張しないです。一列目で踊れるなら、逆に楽しいと思います。



――みんなの視線が集まりますしね。

そうです! やっぱり自分がライブを見に行っても、前の子を見ちゃいがちですし。目立つので。



――高山さんのファンの方からは、フロントメンバーに選ばれたことについてコメントはきましたか?

ブログのコメントに3000件くらいきました! いつもはコメント数は1000弱なんですけど、今回は3倍もきて! みんな喜んでくれてうれしかったです。




――初めてこの『サヨナラの意味』を聞いたときは、どんな感想を持ちましたか?

曲を聴く前に、杉山(勝彦)さんが作曲されるということを聞いていたんです。杉山さんの楽曲は大好きだったので、楽しみにしていて。ピアノの旋律から始まるイントロを聴いて「いい曲!」って思いました。



――イントロはすごく印象的ですよね。11月発売ということで冬っぽくしっとりした感じで。

そうですね。悲しい系のバラードというよりは、歌詞も別れを受け止めて、前を向こう、とう感じです。春にこういう曲を出すと、卒業などの別れと重なってしまうと思うんですけど。11月リリースなので「さよなら」というよりも、人生は人との出会いや別れというものが繰り返されていくんだ、ということを歌っている歌詞かなと思います。



――確かに。ファンの方の中には年齢層が上の方もいらっしゃると思うんですけど、大人の方も共感できる歌詞ですよね。

そうですね。大人の方は、卒業式のときのことを思い出せたりもするでしょうし、誰もが共感できる曲だと思います。



――歌詞の中で好きなフレーズはありますか?


2番のサビのところ「終わることためらって 人は皆立ち止まるけど 僕たちは抱き合ってた 腕を離して もっと強くなる」ここが好きです! すごく考えさせられます。

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ななみんは私の理解者でした

――この曲を歌ったときに、ご自身の思い出を思い出したりされました?


私は本当に人との別れに関して、涙を抑えられないんです。卒業式とかも、また会えるってわかっていても、悲しくなってしまって。今でも覚えているんですけど、小学校の卒業式のときは、同じクラスのまま、中学校にあがるのに、すごい泣いちゃったんです。春休み明けたら同じメンバーにまた会うのに。今考えるとなんであんなに泣いたんだろう?って(笑) それだけ、“さよなら”って言葉=“悲しい”なんです。だからこの曲は、さよならのつらさを乗り越える助けになってくれる曲かなと思います。



――それこそ橋本奈々未さんが卒業ということで、また別れが一つありますね。


はい。中学、高校の卒業式のときにも、すっごく泣いたんですけど、あれって3年間一緒にいた仲間との卒業だから、一緒にいた時間を思い出して泣いちゃうじゃないですか? でもななみんとはそれ以上の、5年もいるし、他のメンバーよりもプライベートでご飯に行くことも多かったので。卒業はもちろん悲しいけど、まだ「ななみんのセンター楽しみだな」って言っていられる自分がいます。たぶん卒業の日や卒業が近づいてくるとそんな余裕を言えないくらい悲しくなると思うんですけど、まだ時間があるので。



――橋本さんとは卒業に関して何かお話されました?

卒業をななみんの口から聞いてからはまだゆっくり話せていなくて。今いろんな場所で話したり、聞かれたりしてると思うのでもうちょっと落ち着いてから話を聞きたいなって思います。



――高山さんにとって橋本さんはどんな存在なんでしょうか?

理解者、共感者だと思っています。ライバルとも思っていないですし。ななみんが思ってることに共感できることが多いですし。あと、境遇が似ているんですよ。地元に愛着があることとか、地元の友達とまだ交流があることとか。お互いの友達とも会ったことがあるんですよ。私の友達がななみんのおうちに行ったことがあるし、逆にななみんの友達に私も会ったことがあって! 自分と環境が似ているから仲よくなれたのかなって思います。



――性格的なところは似ていますか?

自分に嘘がつけないってところは似ているかもしれません。あとは雰囲気が似てるなって思うところは多かったです。



――空気感が似ているんですね。一緒にいて楽だった?

そうですね。この間インタビューで「高山一実はどんな人か」っていうパーソナルな質問を受けたんです。いつもお世話になっていて、私のことを分かってくださっている方からの質問で。その方に「高山さんは少し橋本さんと似ている気がします」って言われたんですよ。その方がおっしゃるなら、似ているのかもしれません。



――でも女子同士って、やっぱり似ている部分があると、仲良くなりますよね。

そうですね。あと、逆に自分と似てないなとか、自分と空気感がちょっと違うなって人も分かりますよね。



――分かります。

嫌いではないんだけど、自分とは違うなっていうのは分かる。私も嘘をつけないタイプなので、本当にななみんはそういう意味で話せて楽しいし、波長が合うなって思っていたから、そんな人が居なくなるのは、やっぱり悲しいです。


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演技にも挑戦したMVは満足のいく仕上がり!

――MVも拝見しまして、ストーリー仕立てで見ごたえがあったんですけど、撮影は大変だったんじゃないですか?

すっごい大変でした!



――雨で1回延期になったんですよね?

そうなんです。早朝からから夜までの撮影で、台風も重なったりして。だから大変だったんですけど、出来栄えを見たら、これは簡単には撮れない作品だなって伝わるだろうなと思いました。



――短い映画を見ているみたいな感覚になりました。

そうですよね! 私服風の衣装のシーンがあるんですけど、それも古臭くて田舎っぽい感じの衣装で。髪型とかもわざとボサボサにしてくださいって言われたりして、そういうところからも雰囲気を作りました。アイドルのMVってどれだけかわいく撮れるかってところがふつうは大事だと思うんですけど、乃木坂はそういうのじゃないのが多くて。ストーリーがあるMVなんです。


こちらがそのMV!




――みなさんが踊ってるシーンもすごかったです。

あそこすごいきれいですよね。あのシーンの撮影が延期になった日だったんです。あと、着物っぽい衣装でななみんがお面つけて踊ってるシーンがあるんですけど、みんなで踊っているのと同じ場所で撮影しているんですよ。だだっ広い敷地に簡易的にステージを作って撮ったんですけど。延期になった雨の日は何も見えなかったのに、晴れた日は富士山が見えてとってもきれいだったんです!



――すごく良い映像です。

良かったですよね。やっぱり私は晴れが好きだなって思いました(笑) 天気がいいだけで気持ちが明るくなりました。みんなの表情も、自然と気持ちよさそうな顔になったと思います。



――今回の踊りの振りで大変だったところとか、気に入ってるところはありますか?


今回は一瞬、手を挙げるところで隣の人と目を合わせるんですけど、一瞬なのでたまに合わないときもあるんです。だから、目が合ったときに自然と笑顔になっちゃって(笑) 隣の子が堀(未央奈)ちゃんなんですけど、ふたりで笑ってました。ダンスは全体的に全然難しくなくて、楽しいです。



――演技のシーンはいかがでした?

MVって通常は音声は使われないじゃないですか。だから、私もあの演技のところが、どんなふうに使われるか分からなくて、音声は使われないと思っていたんですよ! ただ、柳沢監督は、演技シーンの音声を使わないところもマイクを使ってセリフは一応録るようにしているんです。だから、今回もそういう感じかなって思っていたら、がっつり使われてて! びっくりして、あれで大丈夫だったのか、不安でいっぱいだったんですけど、生駒(里奈)ちゃんにも「大丈夫だったよ!」って言ってもらえて…よかったです。撮る前に、演技指導はあったんですけど、「高山さんは適当にしゃべって」って言われて。難しかったです!



――適当にしゃべるとは?

「感情を入れないでしゃべって」って言われたんですよ!



――それは難しいですね!


そうなんです! 「感情をいれずに、でも楽しく」って言われて! でも感情を入れないと棒読みっぽくなるんですよ。



――確かにそうなりそう。

めっちゃ難しくて! すごい苦労した思い出です。



――下手したら楽しくなさそうに聞こえますよね。

そうなんです。だから何回も取り直しました。



――演技はお好きですか?

苦手です…他のメンバーが演技の仕事をしていても、うらやましいっていう感情よりは、すごいなって感情が湧いてくるだけで。乃木坂にいる子でも女優になりたいって子がいると思うんですけど、私には女優さんは絶対無理だなって思いました。



――ドラマや舞台よりは歌手になりたい?

何かのジャンルでっていうよりは今、乃木坂にいるうちにやりたいことはやりたいなって思っています。




――アイドルが好き?

そうですね! アイドルって職業が好きで入ったので。

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この曲で私は幸せなんだと気がつきました

――あと『孤独な青空』にも参加されてますよね。この曲の感想もお願いします。

まず最初の歌詞がインパクトがあるなって思って。「仲のいい友達を 指を折ってそっと数えてみた 親友と呼べる者を 自信をもって言えないのはなぜだろう?」って歌詞。共感できる人とできない人で分かれると思うんですけど、私は唯一の自慢が友達といえる人がたくさんいることなので、共感はしなかったです。

でももちろんこれを聴いて、自分との境遇が重なっていい曲だなって思うので、歌い方は訴えかけるように歌いました。そういう寂しいなって思っている人の心に届くように歌いました。
でも、そんなふうに思う私は幸せ者だなって思いましたね。『孤独な青空』も多分いろんな見方があるんだと思います。青空を見て孤独だなって思ったことがなかった私は、青空ってきれいなものだし、見ていると心を休まるってプラスな意味でしか捉えたことがなかったんですけど。それはやっぱり自分が恵まれているからであって、そうじゃない人から見たら空も悲しく見える。いろんなものも。だからそういう人に響いてもらえる曲になればいいなって思います。



――中学生とか高校生くらいの女の子はすごく共感するんじゃないかなって思います。


やっぱり同性の子に共感してもらえるとうれしいですよね! 学生のときって音楽聴くじゃないですか。それを考えると、時代も青春で若い子に重なる曲っぽいので。



――きっとこれを聞いて勇気をもらう子や心の支えになる子がいるんだろうなって思いますよ。

いたらいいなあ…



――乃木坂には同性のファンも多いですよね。


そうですね! 私のファンの子には多いです。他の子のファンの方は分からないんですけど。友達同士で乃木坂の握手会に来たりとか、同じ衣装作ってライブ来るとか、そういう女の子もたくさんいるのでうれしいです。
男性の方の中にもいろんな応援の仕方があるんですよね。恋愛対象として応援してくれる方もいれば、親目線の方もいます。そのどれでもないけど、いつもイベントにきてくれる方もいて、男性でもいろんな方がいて、どの応援のされかたもとてもうれしいです。あと、家族連れでちっちゃい子がきてくれるのもすっごくうれしいです! 老若男女の方たちから愛されていけたら幸せだなって思います。



――小さい女の子もきっと憧れているでしょうしね。

だといいですね。

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プライベートでは海外に行ってどんどん視野を広げたい!

――最近の乃木坂46はどうですか? チームワークが前より良くなったとか成長感じたりなどはありますか?


大人数グループの特有を生かせてるなって思います。得意な仕事、不得意な仕事というのをみんなでカバーできているので。演技が好きな子、うまい子とかは定期的に舞台をやっていたりしますし。まいやんとかみたいにモデルさんとして『LARME』や『Camcan』、『nonno』での撮影や、ファッションショーでランウェイを歩いたりっていう面で頑張っている子もいます。そういうのを見ていると、個々の力が大きくなっていることで、乃木坂が大きくなっているのかなって思います。

でも舞台メンバーがいると稽古の一カ月間は仕事がバラバラだったりするので、久しぶりに会えるとうれしくなって盛り上がりますね。昨日生駒ちゃんが『乃木坂工事中』の現場に久しぶりに来て、バナナマンのおふたりも「生駒久しぶりだな」っておっしゃっていて、楽しかったです。なんだかんだ、みんな揃わないと寂しいし、揃うと「揃ったな!」ってなります。



――本当に仲がいいんですね。

そうですね。どよんとした空気になることはまずないですね。



――プライベートでは最近どんなことをしてらっしゃいますか?

この間ボルダリングに行って、その後「お鍋の季節だね」ってなって、ミルフィーユ鍋を食べに行きました。休日が決まるのが突然なんですよ。なので友達とか全員が都合が合うことはないので、誰かと2人で行くことが多いんですけど、何人かでたまたま集まったときはみんなでWiiやったり。夏休みいただいて旅行行ったりもして。



――どこに行かれたんですか?

海外に行きました。すごい充実してますね。



――20代前半のときにやりきりたいことってありますか?


そうだなあ! 去年今年と夏休みをいただいて、いろいろな経験ができたので。来年もいただけたときは絶対また海外に旅行に行きたいです! 普段働いていることも、旅行に行くための資金をためようと思うともっとがんばれますし。今のうちに休みをもらえるときに海外に行くっていうのはしたいですね。そこでの出会いで感銘を受けるんです。日本にいたら絶対に受けられなかった刺激を受けて帰ってきたので、すごい楽しかったです。



――英語は話せます?

友達が一緒に行ってたので。全部しゃべってもらいました(笑) でも英語圏ならコミュニケーションはまあとれるかな!



――海外に行くと視野が広がりますよね。

本当にそうです! 面白いこともたくさんありますし。こういうお仕事をしていると日本では下着が買いにくいんですよ。いつもこそこそ変装して買いに行っていて。1回あったんですよね、マスクして買いに行って、しっかり選んで買って、店出る瞬間に「かずみんですよね?」って声かけられて。いつから気づいてたんだろうって(笑) 恥ずかしいので、日本で買うのは躊躇(ちゅうちょ)しているんですけど、海外では変装しなくてもいいので、下着を友達とお揃いで買ったり、たくさん試着したりしたのが楽しかったです(笑) 普通の女の子になれました。



――確かに試着は勇気がいりますよね。


そうですよね。海外の店員さんって「サイズ測りますか?」って結構聞いてくるんですよね。「サイズ分かってるし、さっきも別のお店で測って、ショックだったからやめて!」って思って(笑)



――分かります。海外のって元々サイズが大きいですもんね。恥ずかしくて買えない!

恥ずかしいですよね! 日本人絶対無理でしょ!ってサイズばっかり(笑) でも面白かったなあ…(笑)



――今回は初フロントメンバーに選ばれましたけど、今後の夢があれば教えてください!

フロントのメンバーとして「楽しもう」って思っていると先ほども言いましたけど…でもやっぱり、私がなんでここなんだろう? とか今回はいいけど、ずっと私はフロントにいる、って自信満々には言えなくて。それでも、いつかセンターやったときに、自信をもってやれたらいいなって思います! センターって簡単になれる場所ではないですし、他のメンバーも実力があるのは分かっていることだから、難しいとは思っているんです。でも、だからこそ、持っていたい夢です。

私は、オフの時間に今、小説の原稿も書いていて。その原稿の締め切りが毎回あるのと、長編も別で書いているんですけど、そちらのほうもまだ半分にもいってない状況なんです。だからオフの日にも休めないという状況になっていて。ちょっとだけそれは大変です。



――そうですよね。お仕事の合間に小説を書くって、すごく大変そう!


本にまつわる仕事は大好きですし、書くことは好きなんですけど。オフの日が他のメンバーよりそこで縛られるのは大変なところです。でも終わるまでは、ちょっとの我慢を自分で心がけて、楽しみながらも、そこは自分にストイックに生きてきたいなと思います。



――真面目…!

いやいや全然(笑) プライベートは遊びたい主義なんですけど、原稿にも時間をかけていきます。



――そちらも楽しみにしています。ありがとうございました!


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乃木坂46 公式サイト












一つ一つの質問に丁寧に答えてくれたかずみん。おっとりして見えるのに、お話してみるととても芯が強いのがわかりました。アイドルは最強にかわいくて、そして見えないところでものすごく努力している。だからこそ、ステージで輝くんだなとあらためて思いました!

会いたい “あのひと” を身近に ―― LINE BLOG。
季節は冬。しんみりせずに前向きに寒さを楽しみましょう!
それでは、また。

(撮影/奥田耕平、取材・文/藤坂美樹)