2016年10月5日、メジャー3枚目のアルバム『超ハジバム3。』を発売する、シンガーソング・エンターテイナーのハジ→さん。前向きな心を照れずに表現する歌詞は多くの人の心を撃ちぬき、各種ヒットチャートで常時上位を獲得しています。そんな熱いハジ→さんに、最新アルバムの制作秘話、エンターテインメントへの思いなどを語っていただきました!

20160913-_00A8259


――2年ぶりのニューアルバムということですが、かなり集中して作られたとお聞きしました。

今回の『超ハジバム3。』は、スケジュール的には結構大変な制作でした。ツアーがぶわーっと入っていて、制作に向き合えたのが発売の2カ月前とかで。本当に1カ月間、おっしゃる通りむちゃむちゃ集中して作りました。ウォーッて感じで!



――このアルバムのリード曲であり、ウエディングソングである『約束。』。男性が面と向かっては言えないことを、バンバン歌詞に入れ込んでいると感じます。ご自身は、どんな思いで作ったんですか?

僕の今まで発表してきた曲の中で、ウエディングソングと取れるものは何曲かあるんですけど、自分の中ではっきりプロポーズについて歌おうと思って作ったのは、実はこの『約束。』が初めてなんです。僕は去年結婚して、今年の頭にファンの皆さんにそのことを発表したんですが、自分の中でプロポーズに至るまでの男としての思いをしっかり書きました。



――とてもリアルな内容なのは、ご自身も通った道だからですね。

きっと世の男性たちって、「こういう思いがあるから、結局プロポーズに至るまでに時間がかかっちゃうんだよ」とか、言いたいことがあるんじゃないかなと。プロポーズしたいけど思うようにできない、タイミングをうかがっている男性たち、さらにはプロポーズされたい女性たちに寄り添えるような1曲を作りたかったんです。



――今、プロポーズをしないカップルも多いそうですね。

そういう話は聞いたことがあります。でも女性はやっぱり、プロポーズされたいと思うんですよ。「あのとき、あの場所で言ってくれたよね」って、ずっと思い出すんじゃないでしょうか。それがなんか、フワッとした思い出になっちゃったら、もったいないですよ。



――確かに女性は、言葉が欲しい人が多い気がします。


だからたくさんのカップルが、この曲を聞いてプロポーズしようと思ってくれたらうれしいですし。逆に、「プロポーズできてなかったなあ」という男性は、あの時できなかったけど、記念日のときにそれに代わるような、思いを伝えるようなことを言おうと思ってくれたら、またうれしいですね。



――それにしても、この『約束。』の歌詞、不穏なことも書いてありますよね。「待たせたよな たくさん苦労かけたよな」とか。正直、この待っていた彼女こそ偉く見えるのですが……。

そうなんです、この支え続けた彼女が偉いんですよ! でもなんか、そういう男女の世界観って、誰しもあこがれるんじゃないかと思います。この曲の中で、「新しい次のステージは 君と向かう 二人の第二章 そのページOne さらなる素晴らしい物語を始めよう」って歌っているんですけど、なんというか、自分の中でのラブソングのストーリーが、ひとつ完結したような気がするんです。



――片思いの悩みとか、両思いの不安とか、そういったものをすべて通り抜けた、次の段階の歌ですものね。


『約束。』は、僕自身が既婚者という立場で初めて描いたラブソングになります。いろんなラブソングを書いてきましたけど、集大成の1曲になったんじゃないでしょうか。僕がこれから書くラブソングは、新たな視点からになるんじゃないかな。



――このアルバム中、『約束。』以外で、「これがハジ→だ!」と言えるようなお勧めの曲ってありますか?

お勧めは全部なんですけど(笑) ただ僕はエンターテインメントという仕事を命をかけてやっているんですが、その思いが一番反映されているのが3曲目の『ワンチャンス☆♪。』です。パーティーチューンなんですけど、「ハジ→ってラブソングの人でしょ?」くらいの印象の人にはライブ感が伝わるし、ラップするハジ→、歌うハジ→、語るハジ→と、いろんなハジ→に出会えます。エンタメにかける覚悟が伝わってくる曲だと自負しています。



――4曲目の『Dreamland。』はいかがでしたか? 作詞作曲も、プレーも基本的にソロなハジ→さんですが、feat. RED RICE(from 湘南乃風), CICO(from BENNIE K)ということで。

『Dreamland。』に関しては、大先輩にどんな感じで接していったらいいのかと、最初は悩みました。お二方とも独自の世界観があるはずですし、自分にもそれはありますし、どうやったらうまくいくのだろうって。でもいざ顔を合わせてみたら、お二方とも非常に優しくてステキで、柔軟な方で。「ハジ→君がやりたいことに、僕らは乗っかっていくから」と言ってくださって、本当にありがたかったです。



――この曲はノリノリで、聴いていて元気になる曲ですよね。

「夢をかなえるためのBGM」というイメージで作りました。ファンから見たら、僕ら3人はそれぞれ、夢をかなえているように見えるのかなって思ったんです。そこで、僕たちなりの夢のかなえ方を歌にできたらいいねって話し合って。もちろん、僕らは各々、より新しい、より大きな夢に向かう生き方をしているわけですが、3人それぞれの立ち位置で歌詞をどんどん集めていって、この1曲を作りました。



――先ほどのお話じゃないですが、実は私も「ラブソングのハジ→」という印象が強かったので、この曲は意外というか、ハジ→さんの新しい面、ギャップをすごく感じました。

狙い通りです(笑)



――ミュージックビデオ(MV) も、すごく楽しそうです。

僕、RED RICEさんと誕生日が同じなんですよ。そしてCICOさんもあわせて3人ともA型。すぐに意気投合しました! MVの中で車に乗っていますが、REDさんがパパみたいに運転してて、CICOさんがママみたいにいて、後ろで子どもみたいにハジ→が「どこ連れてってくれんの!?」みたいになってて。自然にああいう空気感になれて、本当に楽しい現場でした。この前、宮崎の“FREEDOM aozora 2016”というフェスで、初めてライブとして実際にプレーさせていただいたのですが、本当に楽しかったです!

20160913-_00A7903


繊細な言語である日本語で、前向きの歌詞を書き続けたい。


――ハジ→さんの曲って、英語が極端に少ないですよね。英語の方がメロディーにのりやすくてノリがよくなると聞いたことがあるんですが、日本語とその意味にとことんこだわっている印象があります。

確かにどんなにアップテンポな曲でも、ふざけた曲でも、歌詞にはノリだけではなく意味を持たせるということに、こだわりがあります。僕の歌が届いた方に、キチンと理解していただきたいという思いが強いんです。インターネットを通して楽曲を発表すれば、世界を相手にできます。でも僕の曲を聴いてくださるのは日本人の方がほとんどなので、英語を使うとしてもわかりづらい単語は絶対に使わないし、誰もがわかるフレーズのみにするようにしています。



――ハジ→さんの歌詞、とってもわかりやすいです!


僕は日本語がすごく好きなんです。繊細さを表現できる、独自性を持った素晴らしい言語だと思っています。だから日本語のスペシャリストになりたいというか、日本語の達人というか、とにかく日本語で歌を描く達人になりたいというのは、非常にあるかもしれないですね。



――そして歌詞の世界観ですが。例え別れの歌でも、基本的に前向きですよね。ネガティブさとか、ドロッとした感情がないというか。それは理想を歌っているのか、ご自身の性格なのか、どちらなのでしょう?

結構、ネガティブなんですけどね、僕(笑) でも失恋ですとか、ネガティブな部分が出る歌を世に提供するときも、なんだかんだで最後には光を感じてほしいと思いながら作っています。



――こんなにストレートに、テレやカッコつけもなく、前向きなのはすごいと思います。同時に「この人のポジティブさの源とは?」と不思議でした。


ありがとうございます(笑) 実はネガティブな僕が、ポジティブに考えようと努力すると、こんなふうに言われるとうれしいとか、こんな言葉で背中押されるなとか、実感を伴ってわかるんですよね。だからどうしてもマイナス思考になってしまう人たちに対して、「よいしょ」って背中を押せる歌を作れるんじゃないかな。



――今まで失敗したこともなく、明るい場所ばかり歩いている人かと思いました。でもご自身も紆余(うよ) 曲折があったからこそ、背中の押し方を知っているんですね。


100%、ポジティブ人間じゃないですよ、僕。結構いっつも悩んでいます!(笑)



――ところでハジ→さんの歌い方なんですが、バラエティーが本当に豊か!

僕は3パターンのハジ→がいると思っているんです。シンガーハジ→もいるし、ラッパーハジ→もいるし、その中間のラップにちょっとメロディがついたようなスタイルのハジ→もいるんです。僕は自分で、「ハジ→は●●なんだよ!」と宣言することには興味がないんです。受け手の方がどうとるかでよくて。「ハジ→はラッパーじゃなくて、シンガーだよね」って言われてもいいし、逆に「ラッパーだよ!」でもいいと思います。こだわりは特にないんです、シンガーソング・エンターテイナーと名乗っているのも、それらを全部含んでいるからです。



――決めるのは観客であって、自分自身をカテゴライズすることには興味がないと。

レゲエっていう方もいるし、Jポップという方もいるし、ヒップホップ調じゃないのっていう方もいます。曲によっていろんなふうに分かれているので、その方の取り方で僕は全然かまいません。

20160913-_00A8008


目立つ自分よりも、ファンの心に寄り添う自分を目指したい

――ハジ→さんはそもそも、どんな音楽を聞いて育ったんですか?

もともと、ビジュアル系のバンドが大好きでした。GLAYさんやLUNA SEAさんにあこがれて、高校生のときは文化祭でコピーバンドを結成してプレーしました。



――ビジュアル系とは意外ですね!

今のような音楽性に行きつくのは、ヒップホップとの出会いがあったからですね。大学の友人が洋楽のヒップホップやジャパニーズヒップホップに詳しくて、お勧めの曲を聴いていくうちに、「日本語のラップってカッコいい」と思うようになりました。ラップの練習をしたり、自分でリリックを書いたりして響きを追求していくうちに、今のスタイルに行きついたという感じです。



――元ビジュアル系好きならば、MVで常に顔出しをしそうですが、ハジ→さんのMVってご本人が登場しないものも多いですよね。あれは意図的なんですか?

僕は出たいんですけど、スタッフが邪魔するんです……まあこれは冗談ですが(笑) 僕的に出た方がいい、出ない方がいいという基準があるんです。最近それこそ久しぶりに出た『絆。』のMVは、「ハジ→と聞き手」っていう物語を表現したかったので、一般の方でリアル友情を描きつつ、ハジ→としてちょっと出演もしました。でも過去にドラマ仕立てで作った『for YOU。』のMVには、僕は一切出ていません。つまり世界観的にそうする必要があったら出るし、ないなら出ない。その曲にあった形をひとつひとつ考えて、結果論として出る・出ないが決まる感じです。



――「ハジ→です!」とご本人を全面に出すのではなく、曲のイメージ・世界観が優先なんですね。

「僕が僕が」と言うより、その曲が届いた方に寄り添いたい。僕が出ていくことで寄り添える曲と、そうじゃない曲があるんだと思っています。



――すべてのアルバムのジャケットがイラストなのも、こだわりですか?

アーティスト写真、いわゆるアー写は、ファンに想像させることにだいご味があるのかなと、個人的に思っています。だからアルバムジャケットも、イラストを掲載しているんです。



――ちょっぴりミステリアスですね。でもイラストの腕白坊主っぷりが、ご本人の性格を現しています!

このイラスト、デビューのときから使っているんですが、僕の友人の、今も現役で活躍する笑顔絵師こたろが、デビュー前にプレゼントしてくれました。いつまでもやんちゃな少年の心を持って、音の世界で走り回っている感じがとても気に入っています。

20160913-_00A8063



仙台への地元愛は底なし! みんなに良さを知ってほしい


――今後のご予定ですが、ライブのスケジュールがかなりありますね。

学祭ツアーが既に始まっていて、僕が主催の“WE LOVE 仙台”というイベントも10月14日(金)、15日(土)とあって。来年はホールツアーもあります。



――仙台で、ご自身主催のイベントってすてきですね。東京のファンも行きたくなります。

まさに、本当にそういう期待を込めて始めたイベントなんです。実際、半分くらいのお客さんが県外から来てくれるんですよ、観光がてら。僕、今回のアルバムの7曲目に『ふるさと仙台。』って曲を書いたんです。それくらい僕の思い入れのある地元・仙台に来てもらって、仙台を感じて、ライブを楽しんで、仙台を愛してほしいなって思っています。出演するアーティストさんたちも、交流がある方や、僕がとても好きな方がいらっしゃるんですが、仙台をトコトン楽しんでほしい!



――仙台いいところですよね。牛タンもおいしいし。

仙台で牛タンって、どこで食べます? 「利久」ですか? 最近は「司」ってところが非常に評判がいいですよ。「利久」ももちろん、すごく美味しいですけど。僕のイベントに行って、楽しんで、ぜひ牛タンを食べて満足して帰ってください!



――ハジ→さん、本当に仙台を愛していらっしゃいますね。

もちろん、いい思い出ばっかりじゃないし、地元でろくでなしだった時期もありますよ。でもやっぱり自分を育んでくれたのは、あの街だから。地元愛は歌っていきたいし、どこに行ってもフロム仙台って、僕は言い続けたいです。好きなアーティストの出身地だからという理由で、ファンが興味を持ってくれることもありますし、仙台に対してそういう貢献もしていきたいです。

20160913-_00A8086



連絡は全部LINE。辛いときは面白スタンプで笑い飛ばせ!

――ぜひ好きなLINEスタンプを教えてください!

僕、スタンプはすぐ買っちゃうほうなので、たくさん持っているんですよ! 最近は『吾輩は猫です』を、一番使うかな? 第2弾も出ているんですけど。うちの親父がすごく送ってきて、めっちゃ面白いと思ったのがきっかけです。アルバムの制作がきついときに、猫が豆腐に「うわあああ!」って頭をぶつけようとしているスタンプを、スタッフに送りました(笑)

010e14eeaee073b2206224b97b1c9959
【激動!】吾輩は猫です。2


――家族もスタッフも、連絡方法はLINEなんですね。

友達ともLINEがほとんどです。そういえば友達が『ねじ』のスタンプを送ってきて、「斬新だな~」って思いました。あと僕がお気に入りなのは……『パンパカパンツ』も可愛くて好き! あと実は、ハジ→のスタンプもあるんで、こちらもたまに使っています。

c37cc3a162a2b34fdc11297c142256e6
パンパカパンツ♪しゃべる&飛びだす

9796b6fea9448243f205a88dc99f9b67
ハジ→オフィシャルスタンプ。ver.1.1


――それではハジ→さん、ファンの方へ最後にメッセージをお願いします!

いつも最新作が自分の最高傑作でなければならないと思っているんですけど、今回も、ハジ→史上最高傑作のオリジナルアルバムができました! いろんなハジ→が感じられる作品になっていると思うので、ぜひお手に取ってやってください。かつ、最近はライブが非常に盛り上がってきているので、ぜひ遊びに来てくださったらええじゃないか、えーじゃないか!(笑) よろしくお願いいたします!



――どうもありがとうございました!

20160913-_00A8243

20160913-_00A8259

20160913-_00A8155

20160913-_00A8108


超ハジバム3。(初回限定盤)(DVD付)
ハジ→
ユニバーサル ミュージック
2016-10-05



ハジ→ 公式サイト

ハジ→さんの歌はどこまでもストレートで、時に泥臭く時に過剰。だけどスカさない、逃げないカッコよさが、ご本人からもにじみ出ていました!

会いたい “あのひと” を身近に ―― LINE BLOG。
暑さも和らぎ、すっかり秋の気配。物悲しくなったら、熱い曲を聴いてテンション上げましょう!
それでは、また。

(撮影/クマ、取材・文/中尾巴)