結構な方が勘違いされているのですが、僕は吉本と契約なんてしておらず、吉本の所属タレントでもありません。
「ウィンウィンの関係でいられるなら一緒にいましょうね」という、いわゆる"お得意様"であり、それ以上でも、それ以下でもありません。
吉本から「お前、生意気だな!解雇する!」と言われれば、「はい、わかりました。まあ、契約なんてしてませんけど」で終わりの関係です。

そもそも契約なんてしていないので、自分の力で引き寄せた書籍の印税を吉本に入れる必要なんてないのですが、僕の印税は吉本を経由させて、吉本にお金が落ちるようにしております。

理由は、その昔、先輩方が同じように会社にお金を落としてくださったから、デビュー1年目の僕にも劇場があったからです。
この恩はキチンと返しておきたいので、自分の本の売り上げは、後輩に回ればいいと思い、印税は吉本を経由しております。

SNSのこんな時代ですから、仕事のオファーは直接僕のところに来ます。
素人さんのコミュニティーで盛り上がって「ちょっと西野さんに声をかけてみよう!」というものもあれば、大企業さんから直接言われる場合もあります。
『えんとつ町のプペル』の映画化の話は、DMMの亀山さんから直接声をかけられたところからのスタートです。

これらのオファーに対して、ダイレクトにやりとりをすることもできますし、ダイレクトにやりとりをしても咎められる筋合いは1ミリもないのですが、それでも僕は全ての案件を一旦、吉本のマネージメントに投げます。
「こんな話が来てるよー」と。

タレントがエージェントに仕事を振るという構図は、エージェント会社としては本末転倒なのですが、しかし、とてもお世話になっている会社ですし、素晴らしい面もたくさんありますし、個人的に好きな社員(社長も含め)の多い会社なので、舞い込んできた全ての案件を僕は吉本に投げます。

僕と吉本は、まあ、そんな関係です。
二者を繋いでいるのは、『契約書』ではなく、『人と人』で、僕は古くさい田舎の人間でして、結構「スジを通す・通さない」の関係が好きなので、だから吉本が好きです。

しかし、「スジを通さない」となると話は別です。
僕は無駄に時間を奪われるのがすこぶる嫌いで、ひとつ前の記事に書きましたが、「ライターのエゴが炸裂し、ライターの都合で発言を書き換えられたインタビュー記事の原稿チェック」が嫌いです。

以前、Web媒体か何かの取材で、『キンコン西野「結局、皆、僕を妬んでるんでしょ」』というタイトルが付いたことがありました。
当然ですが、僕は現場で、そのようなことを一言も言っておりません。
東スポやネット民が勝手にこういった記事を書くのは構いませんが、時間を割き、膝を付き合わせた相手が、"ただアクセス数を稼ぐ為だけに"こういう仕事をしてしまう下品さが気に入らなくて、悲しくて、「そもそも間に入っている吉本興業の広報は何をしているんだ?」と思い、広報の上長を呼び出し、「現場で喋っていないことを記事にするのは、今後二度としない」という"口約束"をさせていただいたのですが、今回、その約束を破られて、僕の制作時間を見事に奪われたので、これはキチンと話す必要があると思い、山籠りの途中ではありましたが、これから山を降りることにしました。

今から吉本の本社に行きます。
"口約束"が守れないのであれば、キチンと契約書をかわす必要がありますし、キチンと弁護士を立てて話す必要があります。
個人的に気になるのは、吉本の広報上長か、どういう意図があって僕との約束を破られたのか?
「破ったつもりはない。下の人間に任せたら、こうなった!」「先方にはキチンと伝えたんだけど…」とおっしゃるのであれば、何故、その部分を徹底されなかったのか?
そのあたりを直接お聞きしたいと思います。

そんなこんなで下山です。
ちなみに、納得のいく本は書けました。
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