絵本『えんとつ町のプペル』の制作は分業制。
「西野はゴーストライターを雇っている!」などと揶揄されることも多々あるのですが、いやいや企画立ち上げから、「今度は分業制で作ります」と発表しており、その為にお金(クリエイターさん達に支払うギャランティー)が必要なので、クラウドファンディングを利用しました。
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絵本の最後には、いわゆる『奥付け』ではなく、スタッフクレジットページを設けており、この作品を一冊でも多く届けることが、制作に参加してくださったスタッフさんへの最大の恩返しだと僕は考えます。

テレビ番組等で取り上げていただく時は、なるべく分業制で作ったということを紹介していただくようにお願いしているのですが、時間の関係や、視聴率の関係でカットされることもしばしば。
僕が良かれと思って、全スタッフさんの名前を読み上げたところで、ほとんどの視聴者さんは、そこには興味がないので、その時、僕は、本が一冊でも多く届くための最善策を取ります。
テレビであれば、
よりチャンネルを変えられないように、
ネットであれば、
よりバズるように働きます。
先程も申し上げましたが、それこそがスタッフさんへの最大の恩返しだと僕は考えているので。

たとえば、これが『映画』であれば、予告編に数百人全員のスタッフの名前を出すことは作品にとって、その作品に携わるスタッフにとってマイナスでしかないことは、100人が100人理解できると思うのですが、本の分業制は前例がないので、この辺のルール作り、道徳作りも一つずつやらねばなりません。
いまだに、一般の方から「なんでスタッフの名前を出さないんだ!」というお叱りを受けるのですが、出した方がいい場面では出しますし、出さない方がいい場面では出しません。
この辺はご理解いただけると嬉しいです。


そして、『お金』の整備もキチンとせねばなりません。

今回、『えんとつ町のプペル』の参加クリエイターさんには、一番最初の段階でギャランティーをお支払いたしました。
生活を賭けてしまうような、一か八かのリスクを背負うのは僕と出版社だけでいいと思ったので、たとえ1冊も売れなくても、クリエイターさん達には『お給料』が入るようにしました。

クリエイターさん達の生活を守る為には『印税』よりも『給食』の方がいいだろう、という判断だったのですが、ただ、「絵本が売れなくても一定のお給料が入るけど、絵本が売れてもお給料が一定というのも、どうなんだ?」ということを、『えんとつ町のプペル』がヒットしてから思うようになり、(事務所経由で僕に入ってくる印税を切り崩すことになるので)事務所と掛け合って、今回、本当に僅かではありますが、『臨時ボーナス』という形で、全クリエイターさんのお給料に上乗せさせていただくこととなりました。

ただ、ここでややこしいのが、今回の作品の制作クリエイターさんは、皆、個人で参加されていたわけではなく、中には制作会社さんのスタッフさん達が数人混じっているのです。

個人のクリエイターさんには、それこそ個人間のやりとりで「本が売れたので、このお金は『臨時ボーナス』として受け取ってください」とできるのですが、制作会社とのやりとりとなると、最初の契約ウンヌンのこともあり、僕個人から制作会社に追加で制作費(臨時ボーナス)をお支払することが難しいらしいのです。

そこで、今回の『臨時ボーナス分』を、まだ契約を済ませていない次回作の制作費に足すという処置をとり、なんとか制作会社にお金を入れることができそうなのですが、それもこれも、今作と次回作が同じ制作会社だったから、できたこと。

超分業制で作る絵本は、
全クリエイターが個人で活動しているとは限りませんし、
今作と次回作が同じ制作会社とは限りません。

今後、
クリエイターさんに負担をかけないように最初にお給料はお支払いするとして、
その作品がヒットした場合のルール作りもキチンとしていかないといけないなぁと思いました。


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