絵本『えんとつ町のプペル』をWeb上で全ページ無料公開したところ、たくさんのご意見をいただいております。

反対の声で多かったのが、
「市場が壊れる」
「出版社や本屋さんに迷惑がかかる」
といったもの。

これに対して、
「いやいや、歌番組で無料で聴いてCDを買うようなものですよ」
と説明し、そして、
料公開直後に売り上げも大幅に伸び、増刷がかかったのもあり、
「市場ウンヌン」や「出版社や本屋さんどうのこうの」といった声はここ2~3日でほとんど無くなりました。

次に上がったのは、「『お金の奴隷』とか言って、お金を貰って働いている人を侮辱している」という声。
元の文章をキチンと読んでいただければご理解いただけると思うが、その言葉は自分自身に向けた言葉なのだが、誰かが書いていた「たとえ、自分自身を蔑んだ表現だったとしても、西野さんの同じように働いている人は不快に感じる」という意見に、なるほどなぁと思いました。

ただ一方で、ここで「なるほど、おっしゃる通りです!」と言ってしまうと、
たとえば
「僕は嫌われ者のクソ人間ですから」
という発言に、
「なんだ!同じように嫌われている俺たちは、クソ人間なのかっ!」
という反論を容認してしまうようなもので、そうすると、もう『自虐』ができなくなるじゃない、という気持ちもありまして、そこは白黒をハッキリつけたくないなぁと僕は思っております。
ここは難しいなぁ。

それとは別件で、プロの声優さんからの批判に対して、反論したところ、「名指しで反論するなんてサイテーだ!」「吊し上げするなんてゲスだ!」と、声優さんのファンの方から連日お叱りをいただくのですが、批判に対して反論して「吊し上げだー!」と怒られたのは生まれて初めての経験でして、対応に困った結果、無視しております。

Web上の無料公開に対して、いろんな意見があって、中には僕の考えと正反対の意見の方もいらっしゃるんだけど、「市場が壊れる!」というクリエイターさんしかり、「作品にお金を払う意識が無くなる!」と批判された声優さんしかり、「お金の奴隷扱いされたー!」と怒る人しかり、理解できない言い分は一つもありませんでした。
あったとするなら、「名指しで反論するな!」という声優さんのファンの方の言い分ぐらい。
それに対しては、「それは仕方ないよね」と思っています。

たとえば、声優さんの「『作品は無料のモノ』と思ってしまった子供が、作品にお金を払うということをしなくなる!』という言い分(心配)はよくよく理解できたのですが、僕は、こと絵本に関してはWeb上で全ページ無料化した方が、「絵本を買おう」という子供が増えると思っています。

先日、Facebookにこんなコメントと写真が届きました。

先日、絵本を購入しました。

無料公開して下さった
おかげもありますが、
子供達が
自分達が本を読みたいと感じ、
購入したいと言う気持ち。
これが一番大事。


これをきっかけに、
たくさんの本と出逢ってほしいと感じます。

お恥ずかしいのですが、
今までは与えるばかりで
今回は
私自身が勝手に買ってくるのはやめて、
子供達と一緒に書店へ行きました。
売り切れているかもしれないと
思いつつも、

残っていてほしいと感じながら。

奇跡的に最後1冊で、
自分達でレジまで持って行き、
子供達は喜んでました。
お年玉を出し合って、
支払いも自分達で。
選んだ本を
とても大事にしてます。
ありがとうございます。
私も、いい経験が出来ました。

これからも応援してます。』(原文ママ)
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まずは『知っている・知らない』の壁を越えなければ『買う・買わない』の判断に辿り着かないわけで、僕は、とにもかくにも、絵本・イラストに目を向けてもらわないと何も始まらないと考えています。

そんなこんなをひっくるめて、今回のWeb上の無料公開に対しての僕の個人的な言い分としましては

「市場の未来を考えても、子供の教育のことを考えても、コッチの方が良くね?」

というところ。
これに対して「そうじゃない!」という方もいらっしゃると思うので、結論が出ず、平行線になることもあると思います。
もっというと、僕は一貫して、「あなたはあなた、私は私」(例=雛壇に出る芸人がいてもいいし、出ない芸人がいてもいいじゃない)という人間ですので、平行線なら、それで構わないと思っております。

ただ、今回、強く感じたのは、
今回の一件は『炎上』ではなく、『議論』であったと。

『議論』と『炎上』を一緒クタにしてしまって、『炎上=目立ちたがり屋=トランプ大頭領みたいで下品=サイテー!=おでんツンツン男』みたいにしてしまうと、話が前に進まないので、時間がもったいない。

全員右にならえで、凸凹の凸部分を調整して、平均値を下げて日本国内の平和を作っても、「そんなの知らねーよ!」
という、キッチリと作品も作って、キッチリと自分の作品を自分で売り込んでくる外国勢がインターネットによって、すぐ隣にいるわけですから、あまりにも危険だと、
ここ数年の海外のイラストレーターさんのレベル(クオリティー&売り込み)を見て、思いました。





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