どれだけ素晴らしいモノを生んでも、お客さんの手に届かなければ、生まれたことが世の中からカウントされない。
ならば、「作る」という言葉の中に、お客さんの手に届くまでの導線をデザインすることまでを含めてしまおうと思った。
つまり、「子供を育てあげる」ところまでを「子供を生む」としてしまおうと。
モノ作りの育児放棄はもう辞めようと。

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これまで4冊の絵本を手掛けているが、最初は、せいぜい2~3万部しか売れなかった。
1万部で「ヒット」と言われるような絵本の世界において、2~3万部はまあまあ健闘している方なんだけれど、こちとら100万人に届けるつもりで描いているし、「ウォルト・ディズニーを倒す」と言っちゃっているので、これでは話にならない。

売れている作家さん達の作品と比べて、心の底の方で「絶対に俺の方が素晴らしいものを作っているんだけどな…」と思っているのも嫌だったので、「売ろう」と思った。

『売る』ということにキチンと向き合ったのは、3作目となる『オルゴールワールド』から。
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作品を売るのは、こんなにも大変だけれど、人は毎日何かを買っているわけだ。
米、パン、水、牛乳…値段が高くても、冷蔵庫、テレビ、エアコンだって買っている。
なるほど、《生活必需品》は買っているわけだ。

人がモノを買う(買われやすいモノの)線引きが、ここで明確になった。

「生きていく上で必要か、否か」

パンや水は必要だけれど、僕の絵本なんて生きていく上で、それほど必要ではない。
売れにくくて当然だ。

ならば、少し手を加えて、僕の絵本を《必要なモノ》にしてあげればいい。

次に、売れている(ついつい買ってしまう)作品をリストアップしてみた。

そういえば、修学旅行で宮島に行った時にペナントを買ってしまった。
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友達とシンガポールに行った時に、マーライオンの置物を買ってしまった。
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前々から、「ペナントが欲しい」と思っていたわけじゃないし、
前々から、「マーライオンの置物が欲しい」と思っていたわけじゃない。

この経験は僕に限らずだ。
本は売れないけれど、演劇のパンフレットは劇場ロビーで飛ぶように売れる。

なるほど。
人は作品にはお金は出さないけれど、思い出にはお金を出す。
事実、これだけ時代が変わって、いろんな仕事がロボットに代替えされ無くなっていくのに、『おみやげ屋さん』は今日も元気だ。

僕らは何故、『おみやげ』を買うのだろう?

それは、『おみやげ』が、思い出を残す(思い出を思い出す)装置として《必要》だから。

つまり、『おみやげ』は生活必需品で、米やパンや水や牛乳といった、そちら側に分類されていたわけだ。
そりゃ売れるよな。

ならば、自分の作品を『おみやげ化』してしまえばいい。
『おみやげ化』する為には、その前段階として、『体験』が必要だ。
宮島や、シンガポールや、演劇のような。

そこで、絵本の原画を無料でリースして、全国どこでも誰でも僕の絵本の原画展を開催できることにしてみた。
大分ではサラリーマンが、横浜ではOLが、名古屋では中学生が、僕の絵本原画展を開催。

そして、原画を無料でリースする代わりに、出口に絵本を置いてもらった。
そしたら、絵本が飛ぶように売れた。
それは絵本としてではなく、原画展の『おみやげ』として。

そこからかな。
『おみやげ』に興味があります、とても。
これから、人は体験に流れるから、なおさら。

なので、電子書籍にはあまり興味がないし、未来を感じない。
『おみやげ』になりにくいから。
物質であることに意味があるわけだ。


『体験×おみやげ』が、より力を持つ時代が来ると思った。
ディズニーランドなんて、まさにそうだよね。
あれだけの体験をしてしまったら、思い出として残しておきたいもの。
ディズニーランドこそ、世界最高峰の『おみやげ屋さん』だ。


フジテレビで不定期で放送している対談番組『ハミダシター』の初回ゲストに来ていただいた石川涼さんとは、その話で盛り上がった。
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視聴はコチラ→『ハミダシター』

「おみやげに興味があるんですよねー」と言うと、とたん涼さんの目が変わって、「そっか。そうだよね、実は僕もね…」と、地元の先輩のような語り口で、いろんな話を聞かせてくれた。

その時に聞いたのが、日本酒『晩喜酒(バンキッシュ』の話。
「今、日本酒を作ってるんだけど…」と、ファッションブランドの代表の口から、突然、日本酒の話が出てきた。
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日本酒を作り始めた理由、漢字のラベルにした理由…経緯を聞けば聞くほど、その目的は、日本・渋谷の『おみやげ』で、僕なんかよりも、もう何歩も何歩も先を歩かれていた。
最先端だと思った。

僕は面白い人が好きなので、そこからズブズブの石川涼ファンになるわけで、昨日、晩喜酒『征服者』の発売会見に誘われて、石川涼の犬と化した僕は、もちろん出席した。
他の仕事が入っていたけれど、マネージャーに無理を言って、ズラしてもらった。
そこまでして立ち会いたかったので。
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会見前から、晩喜酒『征服者』をグビグビ呑んだので、ヨッパライ会見となった。
クセが強くて、オヤジ臭いタイプの日本酒ではなくて、甘くて、ほんのり酸味が効いていてフルーティーな感じだったので、呑みやすく、チビチビいくというより、ついゴクゴク呑んじゃった。

これだったら女の子も呑みやすいだろうし、女の子と二人で呑んでエロイことをしようと、そればかり考えていた。
美味しかった。本当に。

渋谷に遊びに来た人達の『おみやげ』として根付けばいいなぁと思った。
しっかし、涼さんはドンドン面白いことを仕掛けていっちゃう。
スゲーなー、ホント。

晩喜酒『征服者』は、本日より、渋谷109men's館の『VANQUISH』で発売開始ですって。
ごらんのとおり、「これからの時代の作品の届けかた」という仮面をかぶったステマなんだけれど、僕、本当に良いモノしかオススメしないので、一度呑んでみてくださいな。

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コチラから買えます↓