SNSやらウンタラカンタラのおかげで、規模の違いこそあれど、全ての人がエンタメを発信できるようになったので、「俺が作ったものを見ろ!」という一方通行のエンタメも良いけれど、「一緒に作っていこう!」という双方向のエンタメに価値が出てきていることは間違いない。
僕はそれを『全員クリエイター&全員オーディエンス』という言葉で表現するけれど、時代はまぁ、そこに向かっている。
んでもって、音楽ライブやアート作品なら『双方向』の関係が想像できるのだけれど、『お笑いライブ』をそのステージに進めようと思った時に、性質上これがなかなか難しくて、ライブ中に『全員クリエイター&全員オーディエンス』を表現するのが厳しいので、ならば、お笑いライブの『運営』をお客さんに渡してしまおうと考えた。

僕一人のトークライブ『西野亮廣独演会』がまさにそれで、今も全国各地で、お客さんが運営する『西野亮廣独演会』が開催されている。
自分が仕掛ける大規模な『西野亮廣独演会』を今年で一旦終わらせようと考えた理由の一つがそれ。
ただ、見誤っちゃいけないのは、たしかに一般の方でもエンタメを発信できるようにはなったけれど、クオリティーが担保されているわけでは絶対に無い。
それというのも、プロとアマの圧倒的な違いは、才能や熱量ではなく『経験値』だから。
分けて考えるのはあまり好きではないけれど、僕たち『プロ』は、これまでにかなり怪我をしている。
「こんなことをしてみてはどうだろう?」
「こんな環境でやったら面白いかも!」
という挑戦を、これまで何千回、何万回も繰り返してきて、スベり、怪我をし、罵られ、その上で判断している。
ライブでいうと、『音響』ひとつとっても、そう。
大きな声で喋っていると、良かれと思って(バランスをとろうと思って)マイクのボリュームを下げちゃう人がいるんだよね。
「西野さんは声が大きいから」という理由で。
全然ダメ。
こちらは、声が大きいのではなくて、声を大きくしているわけだ。
マイクのボリュームを下げたはいいものの、じゃあ、僕がボソボソ喋る場面の音はどうするの?
マイクのボリュームが小さいから、小さな声では届かないから、結果、声を張らないといけなくなって、『ボソボソ喋る』という選択肢が奪われる。
「声が大きいから」でマイクのボリュームを下げる時に、その選択肢を奪う未来予想ができるか否かは『経験値』で、それは、その選択肢を奪って、失敗し、演者をスベらせてしまって、傷を受けた人にしか分からない。
照明も、会場選びも、集客も、チケットのもぎりも、全部そう。
『ヤル気』だけでは絶対に埋められない溝があるんだよね。
「今回は不手際だらけでスミマセン。次は今回の反省を活かして…」
みたいな言葉は基本的には通用しなくて、たとえ主催者さんには『次』があったとしても、そこに来るお客さんには『次』がない人もいるんだよね。
「お金を払ったのに、なんか面白くなかったな。なんだよっ!」って。
それらを踏まえた上で、それでも僕は『お笑いライブ』の運営を渡してみようと思った。
そこで膝を合わせて「エンタメを発信するということは、裏切り行為と隣合わせなんだよ」という対話をし、作り手側に回るお客さん(セカンドクリエイター)のレベルを引き上げたら、今よりも、もっと面白くなりそうなので。
そんな感じで、お客さんが運営する『西野亮廣独演会』が大分であります。
『西野亮廣独演会in大分』
■2016年8月6日(土)14:00
■T.O.P.S Bitts HALL
■前売:2000円
みんな、必死で頑張ってます。
是非、遊びにいらしてください(*^^*)
東京公演はコチラ
僕はそれを『全員クリエイター&全員オーディエンス』という言葉で表現するけれど、時代はまぁ、そこに向かっている。
んでもって、音楽ライブやアート作品なら『双方向』の関係が想像できるのだけれど、『お笑いライブ』をそのステージに進めようと思った時に、性質上これがなかなか難しくて、ライブ中に『全員クリエイター&全員オーディエンス』を表現するのが厳しいので、ならば、お笑いライブの『運営』をお客さんに渡してしまおうと考えた。

僕一人のトークライブ『西野亮廣独演会』がまさにそれで、今も全国各地で、お客さんが運営する『西野亮廣独演会』が開催されている。
自分が仕掛ける大規模な『西野亮廣独演会』を今年で一旦終わらせようと考えた理由の一つがそれ。
ただ、見誤っちゃいけないのは、たしかに一般の方でもエンタメを発信できるようにはなったけれど、クオリティーが担保されているわけでは絶対に無い。
それというのも、プロとアマの圧倒的な違いは、才能や熱量ではなく『経験値』だから。
分けて考えるのはあまり好きではないけれど、僕たち『プロ』は、これまでにかなり怪我をしている。
「こんなことをしてみてはどうだろう?」
「こんな環境でやったら面白いかも!」
という挑戦を、これまで何千回、何万回も繰り返してきて、スベり、怪我をし、罵られ、その上で判断している。
ライブでいうと、『音響』ひとつとっても、そう。
大きな声で喋っていると、良かれと思って(バランスをとろうと思って)マイクのボリュームを下げちゃう人がいるんだよね。
「西野さんは声が大きいから」という理由で。
全然ダメ。
こちらは、声が大きいのではなくて、声を大きくしているわけだ。
マイクのボリュームを下げたはいいものの、じゃあ、僕がボソボソ喋る場面の音はどうするの?
マイクのボリュームが小さいから、小さな声では届かないから、結果、声を張らないといけなくなって、『ボソボソ喋る』という選択肢が奪われる。
「声が大きいから」でマイクのボリュームを下げる時に、その選択肢を奪う未来予想ができるか否かは『経験値』で、それは、その選択肢を奪って、失敗し、演者をスベらせてしまって、傷を受けた人にしか分からない。
照明も、会場選びも、集客も、チケットのもぎりも、全部そう。
『ヤル気』だけでは絶対に埋められない溝があるんだよね。
「今回は不手際だらけでスミマセン。次は今回の反省を活かして…」
みたいな言葉は基本的には通用しなくて、たとえ主催者さんには『次』があったとしても、そこに来るお客さんには『次』がない人もいるんだよね。
「お金を払ったのに、なんか面白くなかったな。なんだよっ!」って。
それらを踏まえた上で、それでも僕は『お笑いライブ』の運営を渡してみようと思った。
そこで膝を合わせて「エンタメを発信するということは、裏切り行為と隣合わせなんだよ」という対話をし、作り手側に回るお客さん(セカンドクリエイター)のレベルを引き上げたら、今よりも、もっと面白くなりそうなので。
そんな感じで、お客さんが運営する『西野亮廣独演会』が大分であります。
『西野亮廣独演会in大分』
■2016年8月6日(土)14:00
■T.O.P.S Bitts HALL
■前売:2000円
みんな、必死で頑張ってます。
是非、遊びにいらしてください(*^^*)
東京公演はコチラ