月別アーカイブ / 2016年12月

25歳の頃。

いろんな戦いに勝って、
ようやく抜けたトンネルの先にあったのは、白銀の世界ではなく、崖だった。
「聞いていた話と違うじゃないか」と思った。
「ここまで来たら、霧が晴れるんじゃなかったのかよ」と。
しかし、すぐに考えを直した。

そりゃそうか。

僕はあまりにもバカだった。
その場所の霧が晴れたのは、もう8年も、16年も前の話。
時代は変わるのだ。
8年前の16年前の先輩が切り開いてくれた道を、後から歩いてきたただけの男に素晴らしい景色が用意されるわけがないだろう。
そんな甘い話があるもんか。

すぐにハンドルを切って、道なき道を進むことに決めた。
皆は「なんで、そっちに行くんだよ」「空気を読めよ。イタイ奴だな」と囃したが、舗装された道の先にもう何もないことを知ってしまったので、沼に足をとられ、草に足を切られながら、グイグイ進んだ。

すがるようにモノ作りを始めたが、話題になるほどは売れなかった。
絵本を1冊出して、2冊出して、
テレビの音はもう随分と遠くの方で鳴っていて、もう戻れない場所まで来ていた。

そして、3作品目となる『オルゴールワールド』を出版する時に、「キチンと売ろう」と始めて思った。

これまで、お客さんに作品を届ける作業は、届けることを生業としている人に任せていた。
吉本興業であったり、出版社であったり。

作ることだけに集中することが、職人のあるべき姿だと思っていた。
純粋な姿だと思っていた。
お金の話は『汚い』と思っていた。

しかし、作品はお客さんの手に届かないと、生んだことにならない。
この世に生まれたことがカウントされないのだ。

そして、僕の1作目と2作目がそうだった。
熱狂的なファンを除いては、世の中からカウントされていなかった。
むだけ生んで、届けることを他人任せにしてしまった結果だ。

『育児放棄』だと思った。

純粋だと信じていた姿勢は、
作り手として、親として、一番みっともない姿だった。
子供を生み、そして育てあげることが親のつとめなのに、それより何より、自分の見た目を気にしていた。
自分の服が汚れることを気にしていた。

作品を作ったのなら、
売らなきゃいけない。
売るためには、仕組みを学ばなきゃいけない。
売るためには、お金の話をしなきゃいけない。
お金の本質を知らなきゃいけない。

とてもとても大切な部分で、
それこそが親のあるべき姿だと、今は思う。
我が子が美味しいご飯を食べられるのなら、
我が子が素敵な服を着られるのなら、
親は泥水をすすれよ。
惨めな思いもしろよ。
下げたくない頭を下げろよ。
テメエが生んだ子だろ。

日本は知れば知るほど素晴らしい。
伝統工芸品と呼ばれるものは、どれも輝いていて、見事だ。
しかし、それらを取り巻く環境や、それに携わる人達の姿勢は、すべてがすべて手放しで「素晴らしい」と呼べるものではない。

作品の育児放棄があらゆるところで起こっている。

問屋に任せておけば売れる時代じゃなくなった。
《届ける》ということを、作り手一人一人がもっと自覚していかねばならない。
せっかく素晴らしいものを作っているからだ。
せっかく腹を痛めて生んだからだ。

来年1月に発売される『Discover Japan』で、特集を組んでいただけることになった。
同誌の特集が人物にスポットを当てるのは『空海』以来、二人目だという。

その超ロングインタビューで僕は、《届ける》ことの重要性を、具体的な方法を語らせてもらった。

すでにAmazonで予約がスタートしております。

いかがでしたでしょうか?
プロジェクトXみたいな内容と口調だったので、まさかとは思われたでしょうが、
これ、ステマなんです。
20161215_203035.jpg






















えんとつ町は煙突だらけ。
そこかしこから煙があがり、
頭の上はモックモク。
朝から晩まで、黒い煙でモックモク。
えんとつ町に住む人は、青い空を知りません。
輝く星を知りません。
1481410750553.jpg

ある日、
黒い煙の中から心臓が落ちてきて、
町の外れのゴミ山へ。
そこで脈打つ心臓に、ゴミがアレコレくっ付いて、ついに生まれたゴミ人間。
とっても汚いゴミ人間。
1481410754777.jpg


最新作『えんとつ町のプペル』が、絵本としては異例の14万部を超える大ヒット。
たくさんの仲間と、たくさんの時間をかけて作り上げた作品なので、本当に嬉しいです。

この作品を届ける為に、いろんな方が力を貸してくださいました。
最近、いろんな番組に出演させてもらっている理由も、それです。
感謝しかありません。
本当にありがとうございます。

『えんとつ町のプペル』は、企画段階から晒していたので、コアなファンの方は、すでにご存知だとは思うのですが、最近『えんとつ町のプペル』という作品を知った方からは、まだまだ知らないことばかり。

超分業制のことも、
超分業制を実現させる為に解決しなければならない問題があったことも、
その解決方法のことも。
すべてお話すると、本当に長くなってしまうので、それはまたの機会にするとして、
今日は内容について触れたいと思います。

内容について、よく訊かれる質問は大きく二つ。



「『えんとつ町』って何なの?」


「なんで主人公を『ゴミ人間』にしたの?」

です。
この二つの質問にお答えしたいと思います。


まず、
『えんとつ町』ですが、とにもかくにも朝から晩まで黒い煙でモックモクで、この町に住む人は、青い空を、輝く星を知りません。
『空』という概念がありません。
なので、黒い煙のその先を見ようとなどしません。

しかし、そんな町に生まれたゴミ人間と煙突掃除屋の少年だけは、黒い煙のその先を見ようとします。
「きっと何かがあるハズだ」と信じ、行動します。
1481410730143.jpg
町の人たちは、
「あるわけないじゃないか」
「イタイな、お前
「空気を読めよ」
の大合唱。

勘の良い方なら、すでにお気づきかもしれませんが、つまり現代社会の縮図です。
夢を語れば笑われて、
行動すれば邪魔される。
『えんとつ町』というのは、「現代社会の風刺画」とでも言いましょうか。
まぁ、そんな感じッス。
1481410722910.jpg



次に、主人公・プペルを、嫌われ者の『ゴミ人間』にした理由について。

一言で言うと、「夢を追いかける人は全員ゴミ人間」ということ。
1481410737957.jpg
99%の人達が大人になる過程で折り合いをつけて捨てて(ゴミとして)しまったものを持ち続けているからです。

99%の人達からすると、自分の捨てたモノが、まかり間違って輝き始めるとマズイんです。自分はもう捨てちゃったから。

だから、「俺も捨てたんだから、お前も捨てろよ」という力学が働いてしまう。
攻撃の対象となってしまうわけです。
1481410734336.jpg

実は、これ、すごく複雑な問題で、
一見すると被害者はゴミ人間ですが、
ゴミ人間はゴミ人間で、夢を諦めないその姿でもって、残り99%の人達に不安を与えてしまっています。
「あれ…もしかしたら、あれは捨てなかった方が良かったかも。。」という不安を。

この角度から見ると、間接的とはいえ、先に攻撃しているのは、ゴミ人間の方。
「被害者は99%の人達の方だ」と言えないこともないです。
1481410722910.jpg
(西野のInstagramより)


これもまた社会の縮図ですね。
今回は主人公目線で物語を切り取っていますが、僕達は「どっちが悪い」という単純な世界に生まれていなくて、すべての行動の裏側には、いつも《よくよく聞いてみると、理解できなくもない相手の事情》があるわけです。

しかし、まぁ、これも話すと長くなりますので、とりあえず、主人公のプペルを『ゴミ人間』にした理由は、そんなところッス。


絵本『えんとつ町のプペル』は、まず最初に2時間ほどの脚本を書いて、そこから文章を削って削って…どうしても削れない場合は、短く説明できるモノに置き換えて(たとえば、ゴミ人間)、最終的に絵本のサイズにしました。

一ページごとに、「実は、ここで描いているのはね…」というお話があります。
そんなお話も、また、どこかでできれば。
 


『えんとつ町』と『ゴミ人間』の理由。
一人でも多くの方に、このお話が届くと嬉しいです。
もし良かったら、この記事をシェアしてくださいな。


絵本『えんとつ町のプペル』を、これからも宜しくお願い致します。



【Amazon】
1481410746593.jpg






番組スタッフさんからは今回の企画の説明段階で「仲直りできなくても結構です」と言われていました。
「ただ、相手のことを、もう少しだけ知りませんか?」と。

放送の中でもありましたが、
「お前も参加しろよ」と言われる痛みは、岡村さんが他の誰よりも分かってくれると思っていたのに、その岡村さんから言われてしまったことが、僕はまぁ、寂しかったようです。
「そういえば最初は『寂しい』だったなぁ」と、収録をしながら思い出していました。

20161210_042758.png

今回、岡村さんと入れ替わってみて、いろんなことを知りました。


ラジオのリスナーのことをとても信じていること。

昔からの親友をとても大切にしていること。

僕と同じように、とても不器用なこと。



そして、



抱き合うには、理想的な身長差であったこと。

20161210_205916.jpg

これには本当に驚きました。

本当に、何の引っ掛かりもなく、パコッとハマったのです。
顎の下に、岡村さんの頭のてっぺんがパコッとくるのです。

岡村さんは僕の胸に顔を埋めてらしたので、僕は岡村さんの顔面を確認することはできません。

そうなると、相手は完全に女の子。
2016-12-10_20.52.12.jpg

しかも、ちょうどいいサイズの女の子です。


気持ちは盛り上がっちゃってますし、サイズ感も感触もバッチリ女の子なので、こうなってくると、10年先輩だろうが関係ありません。

頭をポンポンしてしまいます。
FB_IMG_1481371684479.jpg

あと一歩で、「お帰り。今日もよく頑張ったね」と言ってしまうところでした。


岡村さんが、こんなにも抱きやすい先輩だとは知りませんでした。


収録後、呑みに行く約束をしたのですが、あの日はお互いにスケジュールが埋まってしまっていて叶いませんでした。
なので、あの日から、まだ話せていません。
「あそこのシーンでは実は…」
「僕もあの時…」
といった会話が、まだできていません。

きっと、そんな裏話をする場になるのでしょう。
来週(15日)の『岡村隆史のオールナイトニッポン』に生出演することが決まりました。
okamura-fb.jpg

是非、お聴きください。

以上、地獄的な番宣でした。




【Amazon】
1474307885515.jpg









↑このページのトップへ