月別アーカイブ / 2014年10月

27日から行われる、公式戦2位のネクセンと準プレーオフ勝者・LGとの、プレーオフ展望です。

モクトン

2014年ポストシーズン日程表

プレーオフ展望というよりもネクセン紹介のようになりますが、ネクセンはあらゆる個人タイトルでトップの選手を輩出しています。

投手ではエンディ・ベンヘケン(アンディ・バンヘッケン)投手が、 20勝で最多勝。セーブ数1位にソン・スンラク投手(32セーブ)。ホールド部門ではハン・ヒョンヒ投手が31ホールドでトップでした。

また勝率では途中入団のヘンリ・ソサ(ヘンリー・ソーサ)投手が、 10勝2敗で勝率1位の.833を記録しています。

打者では球界初のシーズン200安打を達成したソ・ゴンチャン選手が、打率.370で首位打者に。得点でも135でトップです。

ホームランと打点ではパク・ピョンホ選手が52本塁打、124打点で、 3年連続の2冠王を獲得しています。

各打撃部門でトップを追っているカン・ジョンホ選手は、長打率で.739をマークしトップです。

首位サムソンを圧倒するネクセンの各選手の成績。チームの最終成績でもサムソンにゲーム差0.5で終わったネクセンですので、プレーオフでも2位の実力が見たいところです。

というのも、準プレーオフを勝ち上がったLGの公式戦の勝率は.492。首位とのゲーム差は16.5でした。

韓国ではポストシーズンの順位が最終順位となるので、もしLGがプレーオフでネクセンを破ると、勝率4割台で2位以上が確定となります。

そのようなルールなので仕方ないのですが、長いシーズンで結果を残したチームが、しっかりと実力通りに評価されれば良いなぁと、個人的には思っています。例えば日本のクライマックスシリーズのように、アドバンテージを与えるなど。

さて勝敗予想ですが、準プレーオフでの予想は結果と大きく違ったので、今回もそれを恐れずに、極端な予想を記そうかとも思いましたが、無難に3勝2敗で、上記の理由による希望(応援ではなく)を含めて、ネクセンが韓国シリーズに進出としておきます。

しかしLGは準プレーオフでもシーズン後半戦のような、力を発揮したので、どうなるかわからないですね。

今季のネクセンとLGの対戦成績は9勝7敗でネクセンの2つ勝ち越しでした。

【監督人事】 19日にソン・ドンヨル監督の再契約を発表したKIAですが、 25日に監督から成績不振で辞任すると、球団に伝えられ、発表されました。

またハンファは新監督にキム・ソングン前コヤンワンダーズ監督の就任を発表。

来季の監督が未定なのは、ロッテとKIAです。

ソン・ドンヨル監督、再契約後の突然の辞任には驚きました。ファンなどの反応が芳しくないというのが理由のひとつのようですが、大きな存在だけに、周囲に与える影響は小さくありません。

日本シリーズ第1戦の試合前、オ・スンファン投手(阪神)に、発表されたばかりのこの情報を伝えたところ、ポーカーフェイスから一転、「えっ!」とかなり驚いていました。



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室井 昌也

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9月に行われたアジア大会期間中、シーズンを中断した影響で、例年より10日ほど遅れて始まる、今年のポストシーズン。 19日からは公式戦3位のNCと4位LGでの準プレーオフが行われます(5戦3勝先勝制)。そこで簡単にですが、準プレーオフ展望を記します。

マサン 
準プレーオフ第1戦が行われるマサン球場

正直、どんな結果になるか、想像するのが難しいなぁと思っています。というのも、今季は例年以上に大味な試合が多く、勝ちパターンが明確なチームが少ないため、勢いに左右される可能性が高いからです。

4位のLGはシーズン前半と後半では全く違うチームのようです。 LGはシーズンが始まったばかりの4月23日にキム・ギテ監督が、成績不振を理由に辞任。監督代行による指揮を経て、5月13日に外部から招かれたヤン・サンムンさんが監督に就きました。

ヤン・サンムン監督就任時点で13あった借金は、最終的に2まで減り、9位から4位へのジャンプアップに至っています。

NCとLGの今季の対戦成績は8勝8敗の五分なのですが、直近の対戦ではLGが6連勝中。

その直近というのは10月6日に1度対戦がありますが、その前の試合は8月15日で、日程の都合上、両者の対戦は7月前半までに12試合を消化していました。ということで久々の顔合わせという印象です。

短期決戦でこの両者の対決がどうなるのか?と考えると、 NCは第1戦の予告先発のイ・ジェハク投手(10勝)をはじめ、チャルリ投手(12勝)、ウェボ投手(9勝)、エリク投手(8勝)と先発投手の頭数が揃っているので、各投手がゲームを作れると、 NCが優勢のように思います。

しかしLGはここ最近、ゲーム終盤にゲームをひっくり返す勢いがあり、上記の先発投手がマウンドを降りた後が、 LGにとって攻めどころかもしれません。そんな場面で、今季も揃って高打率を記録している、経験豊富なパク・ヨンテク、チョン・ソンフン、イ・ジンヨン選手らの存在は、 NCにはない点です。

NCは球団創設初のポストシーズンということで、若手選手にミスが出た時に、LGに流れが一気に傾きそうです。

毎度、勝敗予想をしているので、一応、今回もすると、順位が上のNCが勝つなら、一気にいかないと厳しいと思うので、 3勝1敗でNC。としようと思いますが、どうせなら極端な方が潔い!と思いますので、 3勝0敗でNCとしておきます。

LGファンの方は「そんなわけがない!」と思って、応援に熱を入れていただくと、チームもシーズン後半同様の勢いが増すかもしれません。

ホント、どうなるかわからないなぁと思う、準プレーオフです。第1戦はNCがイ・ジェハク投手、LGがリュ・ジェグク投手の予告先発で、 14時からNCの本拠地・マサン球場で行われます。

さて、日本球界では阪神が日本シリーズ進出を決め、オ・スンファン投手がクライマックスシリーズMVPに。

イ・デホ選手のソフトバンクはCS突破に王手。

また2010年から3年間、サムソンで投手コーチを務めた落合英二さんが、千葉ロッテの投手コーチ就任など、何かと話題豊富です。

コラムアーカイブとして、以下の2件のリンクを載せておきます。

阪神入り呉昇桓は類まれな剛球使い 韓国No.1クローザーは「虎の守護仏」に(2013年11月25日)

異文化で確かな功績を残した落合英二 自費参加から「韓国一の投手コーチ」に(2012年10月29日)



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17日に今季の公式戦全日程が終了した韓国プロ野球。

ポストシーズン進出となる4位の座は、LGに決まり、 19日からの準プレーオフは3位NCとLGで行われます。

さて表題の件。ネクセンのソ・ゴンチャン選手が、今季128試合目の最終戦、第1打席で、チェ・ビョンヨン投手(SK)から、ライトへ二塁打を放ち、韓国初のシーズン200安打を達成しました。

ソゴンチャン200本安打

シーズン200安打達成の瞬間。沸くネクセンベンチ(写真提供:ネクセン球団)

これまでの最多安打記録は、 1994年にイ・ジョンボム選手(現・ハンファコーチ)が残した196安打でした。

ソ・ゴンチャン選手については今週、日刊スポーツさんのモバイルサイト、「ワールドベースボール」内「韓話☆球題」に記したので、その一部を抜粋し、以下に簡単に記すと、

・名門校の光州一高から2008年に申告選手(日本における、いわば育成選手)としてLG入り。・LGでは1年目に1試合に出場したのみ。その後、戦力外に。・2年の兵役後、2012年ネクセンにテスト入団。・2012年、セカンドのレギュラーとなり、新人王とゴールデングラブ賞(日本でのベストナインに該当)受賞。・今年は全試合に出場しリーグトップの打率.370、135得点。盗塁はリーグ3位の48個。・今年、バットを構える際、両腕の肘から脇までを胸に密着させた、若干窮屈に見える打撃フォームに改造。テイクバックを小さくし、体重移動よりも回転を重視したスタイルで、ヒットを重ねた。

色白で細面。176センチ、84キロと韓国の選手の中では小柄な選手ですが、今回大記録を達成しました。



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昨季、史上初の3連覇を達成したサムソンは15日、 LGに勝って、4年連続8度目(前後期制シーズン除く)の公式戦優勝を決めました。

4連覇というと、「サムソンどんだけ強いんだ」という感じですが(実際、強いのですが)、首脳陣からすると、「年々、苦しくなる」(芹澤裕二コーチ談)という状況で、これまでに比べて、決して圧勝ではありませんでした。しかし、サムソンを脅かすようなチームも限られ、総合力でサムソンは他を上回っていました。

サムソン4連覇

以下に、サムソンの優勝の要因を、ちょいと簡単に記してみました。

・3人の助っ人選手が機能今年から外国人枠が1人増え、新規参入特例で4人の外国人選手を抱えるNCを除き、各球団の助っ人は「2投手+1野手」体制になりました。その中で途中解雇になる外国人選手もいる中、サムソンは投打の3人が結果を残しました。投手では防御率1位(3.18)でチームトップの13勝を挙げた、リック・ベンデンホルク(リック・バンデンハーク)投手、 9勝のJ.D マティン(J.D マーティン)の両右腕です。

打者ではペ・ヨンソプ選手の入隊で空席になったトップバッターの座を、ヤマイコ・ナバロ(ヤマイコ・ナバーロ)選手が、打率.308、31本、98打点、25盗塁という十分すぎる活躍で埋めました。118得点はリーグ3位。リーグトップの得点圏打率(.407)です。

・安定感のある打線打高投低が顕著な今季、どのチームも多くの3割打者を輩出しましたが(16日現在、規定打席到達の55人中、3割打者が36人)、サムソンはチェ・ヒョンウ(.356)、パク・ハンイ(.331)、チェ・テイン(.317)、パク・ソクミン(.315)、イ・スンヨプ(.308)、ナバロ(.308)の6人が3割。チーム打率は.301でリーグトップでした。

この6人の打点の合計は550。最下位ハンファのチーム打点が590なのを見ると、改めてすごい数だと思います。また3人(チェ・ヒョンウ、イ・スンヨプ、ナバロ)が30本以上のアーチを放ちました。

・オ・スンファン投手の穴が大きくならなかった。今年のサムソンのシーズン前の課題は、「阪神入りしたオ・スンファン(呉昇桓)投手の穴をどう埋めるか?」でした。その役目はアン・ジマン投手がセットアッパーから配置転換されることで、シーズンを迎えようとしていましたが、開幕直前に今季のマイナースタートが決まったイム・チャンヨン投手が、米球界から古巣に復帰。オ・スンファン投手に代わる抑えとなり、あっさりと穴は埋まってしまいました。

しかしイム・チャンヨン投手は、春先こそ好スタートを切ったものの、 6月以降は安定感に欠き、今季の成績は49試合に登板、5勝4敗31セーブ。防御率5.84、9度の救援失敗がありました。

頭数の揃った先発陣に加え、信頼できるリリーフ陣がサムソンの特徴でしたが、今年はチーム全体で17度の救援失敗があるなど、例年よりは見劣りしました。とは言え、他チームに比べたら適材適所の顔ぶれが揃い、 4年続けて、公式戦を制しました。

日本だったら、同じチームが連覇すると、「強すぎてつまらない」という声が上がりそうですが、今の韓国は、どのチームも手堅い野球をやっているわけではないので、良し悪しは置いておいて、見る側は退屈な感じにはなっていないようです。

反面、ミスをきっかけに大逆転というのが、印象として少なくないので、玄人好みではないかと思います。

サムソンは準プレーオフ、プレーオフの間、各チームの戦況を見守り、 11月4日から行われる韓国シリーズに進出します。



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交通情報の女たち
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韓国・インチョンで行われたアジア大会が先週終了しました。

アジア大会に関するコラムなど、下記にリンクを列挙しますので、ご興味あればどうぞ。

 →【コラム】アジア大会で見えた野球普及への課題 野球途上国と日本が発展するための提案

 →第17回 アジア競技大会 総括

 →侍ジャパンいよいよ準決勝へ

 →【コラム】低い関心も国際大会で戦う“プロ注” 代表での活躍は先に待つ飛躍への一歩

 →【コラム】格上の台湾、韓国に挑む侍J社会人代表 アジア制覇へ、チーム力見せる打撃陣

 →【コラム】アジアVのカギ握る8人の「侍」投手陣 DeNAファーム戦で見えた光明

2014アジア大会

また、7日に中止が発表されたアジアシリーズについては、 9月2日のブログで記しています。 →「アジアシリーズ、今年の開催は困難か

そして先日行っていた、第26回目のプレゼント企画、「トゥサン・石山一秀監督、サインボール(試合球)プレゼント」にたくさんのご応募、誠にありがとうございます。抽選後、ご当選者にはメールでご連絡しています。

1名様、その後のご連絡がつかない方がいらっしゃるので、ご応募された方は、一度、迷惑メールフォルダなども覗いてみてください。

さて、アジア大会について、ブログということで、以下、思いついた3点をだらだらと記します。

・現場での日々について

アジア大会ですが、オリンピックよりも規模が小さい大会ということで、やむを得ないですが、日本では高い関心を集めるものではなかったかもしれません。(といっても各競技の選手たちは真剣ですが)

ということで、競技内容よりも外信特有のトンデモネタが数多く伝わってきたのではないかなぁと想像します。

今回のアジア大会は韓国での開催。野球競技の会場は普段、公式戦で足を運んでいる、インチョンムナク球場とモクトン球場だったので、当方にとっては、ほぼ日常といった感じでした。

そんな中、いつもと違う点もありました。オリンピックやアジア大会では、試合前のグラウンドやダッグアウトでの、取材ができないということです。試合後も監督、選手とのインタビューはミックスゾーンというエリアのみになります。

普段の野球取材では、当方含め、どの取材者も、試合開始の3、4時間前から、グラウンドで話を聞いたり練習を見つめたりします。しかし国際大会ではそれがないので、いつもの「試合前は立ちっぱなし」という状況ではありませんでした。

とはいえ、日々、昼と夜の2試合、日によっては昼のインチョンでの試合後、夜のモクトン(ソウル)へ移動ということもあったので、時間に余裕があるとは感じなかったですね。

試合前の取材ですが、全くできないというわけでもなく、韓国の場合、リュ・ジュンイル監督(サムソン)が、練習時間中にメディアとの対話の時間を設けてくれたり、日本代表では、スタンドのネット越しに練習を見る当方に、小島啓民監督(三菱重工/長崎県庁)がお話をして下さるというスタイルで行っていました。

4年前の中国・広州大会では街ネタ収集や他の競技場にも訪れ、あれこれすべきことをやりましたが、今回は1日中、野球に費やした感じです。広州の場合、野球場の近くで他の競技も数多く行われていたので、それらに訪れることもできたというのもありますね。

もし、街ネタを伝えるニーズがあったとしても、インチョンは広州に比べて、中心街やランドマークとなるようなものがあまりないので、困ってしまったかもしれません。

・2020年東京五輪に向けて

今回のアジア大会では、「6年後の東京五輪での運営面で参考になる点はあるかな?」というような目線でも見たりしていました。

どの国際大会でも感じるのは、ボランティアスタッフの方の重要性です。東京五輪の場合、東京マラソンでのボランティア運営などのノウハウが生かされるような気がします。当方、ランナーとして東京マラソンに2度参加しましたが、ボランティアのみなさんには感心させられることが多々ありました。

また、ウチの嫁の母は、東京マラソンのボランティアをするために、毎度自費で東北から東京にやってきて活動していました。ということで、事前の研修の様子なども聞いていましたが、とてもシステマチックに事を運んでいるのだと感じました。

東京は東京マラソンのみならず、普段から数多くのイベント、そして各国要人の訪問も多いので、それらの経験による高い対応能力が、五輪では発揮されるものと、東京生まれ東京育ちとして、期待を込めて思っています。

さらにあれこれ書くと長くなるので、東京五輪でのボランティア運営時の意識として、重視した方が良いのではと思ったのが、以下の点です。

「あまり注目が高くない競技に配属になったボランティアスタッフにやりがいを見つけてもらい、モチベーションを期間中、高い状態で保ってもらうこと」

これができたら、高い水準の大会運営ができるような気がします。忙しい会場、人が多いところで円滑に事を運ばせるのは当たり前で、決してそうではないところでも、日本らしいきめの細かい対応ができると、世界から訪れた人たちに、日本の良さを知ってもらえるような気がします。

・国際大会で感じる他者への理解と尊重

当方、国際大会で好きな光景があります。それは各国のメディア、ボランティア、選手、運営者たちが、何らかの方法でコミュニケーションを取り合っている姿です。

昨今、世間では他者を理解しようとない、尊重しようとない風潮が高まっているように感じます。

しかし、国際大会の現場での、顔を合わせてのコミュニケーションは、それぞれ、自らの言語や身振り手振り、表情をフル活用して意思を伝え、受ける側は「どうやったら相手の意思を理解できるか」と試行錯誤する姿がたくさん見られます。

そして大会期間中、幾度も同じ人を顔を合わせていると、国や地域に関係なく、不思議な連帯感も生まれます。言葉で完全なコミュニケーションが取れない分、何か物をあげたり、場所を譲ったり、配慮したりする行動で、関係性を保とうする光景がとても好きです。

国際大会の現場ではトンデモネタの数倍の、小さな国際交流があります。

「自分と他人は違って当たり前」

考え方や主張は人それぞれ違います。育ってきた環境が異なれば、その違いがより大きくなるのは当然です。だからと言って、他者のすべてが理解できないというのは間違えで、理解しようとする相互努力が必要だと思っています。

そんなことを国際大会のたびに思うのでした。

2014アジア大会



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室井 昌也

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