29日のシーズン開幕を前にオープン戦が行われている韓国。
テジョンでは球場がリニューアルされました。
テジョンは2012年から、2階席の増築、人工芝から天然芝へ、
外野フィールドの拡張などの工事を3段階に分けて行っていましたが、
→テジョン球場、ようやく改装工事終了(2012年6月13日のブログ)
今年は以下の点が大きく変わりました。
・バックネット裏に座席増設。グラウンドレベルに近い視線での観戦が可能に。
近年は日韓ともに、ファールエリアに張り出すように座席を増設する傾向にありますが、
今回のテジョンはバックネット裏に座席を追加する工事を行いました。
おわかりになるでしょうか?ダッグアウトの前面のところまで、
バックネットのフェンスが張り出されています。
韓国はバックネット裏部分に主要施設が入り、観客席をその上に作る構造が一般的です。
(神宮球場、横浜スタジアム、QVCマリンなどと同様)
日本はその壁面にバックネットが張られていますが、
韓国の場合、その少し手前にネットが張られ、通路、広告板、エアコンの室外機などが
置かれている空間があります。
以前の写真と見比べるとわかりやすいかもしれません。
「ビフォー」のバックネット裏部分に赤と緑のひさしがあるのが、
上に記した空間。そこに座席が設置されました。
ビフォー
アフター
バックネット裏後方からの全景です。
ビフォー
アフター
「ビフォー」のフィールドシートの部分まで、
ダッグアウトとバックネット裏の座席が張り出されました。
ということで、バックネットの観客席が、以下の写真のように、
東京ドーム、甲子園のように低い位置になりました。
テレビ中継のセンターからのカメラで、観客の顔が映る低さです。
床はウッドデッキで、いすも質の高いものが採用されています。
またブルペンが、ホーム、ビジターともにレフトスタンドの下に移転。
写真手前がホームのハンファ。センター寄りがビジター。
そしてホームの応援ステージが外野に移転したことで、
内野の中段部分にテーブル席が増設されました。
韓国は複数名、グループでの観客がほとんどです。
(日本のように、一人で訪れてスコアをつける。
という光景を見ることは極めて稀)
ということで、グループで座れる席種のニーズが高く、
球団としても、座席スペースが広いテーブル席を設けることで収容人員が減っても、
客単価が上がるそれらの席を設置した方が、プラスという面があります。
韓国の本拠地球場は、
先日の日刊スポーツさんのコラムでも記しましたが、
すべて自治体所有のもの。ですが近年の野球人気もあり、
それらの改修に自治体も以前に比べて協力的です
(球団が一部費用負担するという点もありますが)。
以前の写真(2000年)と見比べても変化を感じますね~。
室井 昌也