日本に大きな出来事が起きてから1週間。
ブログを書こうという気持ちになったので記しています。

当方の嫁の実家、岩手県岩手郡は、
2日半、停電が続いたものの、大きな被害はなく無事でした。
ただ、当方夫婦が婚姻届を提出した、縁のある大船渡市、
そして太平洋沿岸部はとても厳しい状況です。

陸前高田市を映し出す映像には、
広い100円ショップ目当てに行っていた、
スーパー・マイヤの建物がかろうじて見える程度。
言葉を失いました。

岩手県沿岸南部のみならず、
各地で被害に遭われた方々のことを思い、
そして、自分に何ができるのかと考えさせられました。

しかし、今の自分には例年以上に厳しい本作りの追い込み、
他の業務、何より家族を守るという、
まず、日常生活を保つことが一番に課せられた義務。
直接、役に立てるようなことはできません。

そんな中で、自分の立場でできることとして、
13日夜、毎週書いている韓国・スポーツ朝鮮のコラムで、
今回の出来事に関する、日本の状況を書きました。
大地震、日本の難局にご理解を(スポーツ朝鮮・室井コラム/韓国語)

いつもは取材したことを書くコラムですが、
韓国の人に日本の現状を理解してもらい、
韓国から少しでも何か思いや、手を差し伸べてくれればと、
事実を並べた、地震や津波が内容の大半のコラムです。
(野球外なのに、そのまま掲載してくれたデスクに感謝!)

あれこれできない状況を、もどかしく思っていたところ、
ひょんなことから、役に立っていたということを知りました。

電話が通じるようになった、岩手の嫁の母から、
「停電中、近所のラジオがないという人に、
もらったラジオを貸してあげたら、ものすごく感謝されたよ」とのこと?

もらったラジオ?

なんのことかさっぱりわからなかったのですが、
そう、当方夫婦の5年半前の結婚式、
引き出物として用意したのがラジオだったのです。

引き出物といえば、最近ではカタログギフトなどが多いですが、
「ラジオがあれば生活が豊かになる。しかも防水性のお風呂ラジオは
洗面所にあると朝の時間、情報が得られてとっても便利!」
という、ラジオ好きの当方の一存で、
お風呂ラジオを引き出物にすることに決めました。

とはいえ「引き出物用・お風呂ラジオ」なんてのはないので、
ちょっとポップなデザインのお風呂ラジオ120個を購入し、
夫婦で1つ1つ無愛想なパッケージをはずし、
ラッピングをして引き出物としたのでした。

すっかり忘れていた、当時の引き出物が、
こんな時に役立っていたんですね。

当時、結婚式には大船渡からも10組近くの方々が、
東京まで来てくれました。
沿岸部からはアクセスが悪いのに、ありがたいことです。
(東北新幹線があると行っても、一ノ関駅までバスで2時間、
仙台駅まで3時間かかります)

大船渡のみなさんご無事でしょうか?
ラジオ、役に立っているといいのですが。

こんな感じで、当方は特に何かできるということではないのですが、
同じようにもどかしさを持っていた、
東北福祉大出身のサムソン・門倉健投手が動き出しました。

サムソン球団の了承が得られ、
19日のオープン戦から募金活動を開始します。
東日本巨大地震:サムスン門倉が募金活動(朝鮮日報日本語版)

門倉投手から伺った内容は、後日他所でまとめます。

サムソンには、
落合英二投手コーチ、小山仁トレーニングコーチも
いらっしゃいます。

落合コーチは、テグでサムソンファンの男の子から、
チョコパイを渡されたそうです。
「地震、大丈夫?」と。
涙が出そうだったと、ご自身のツイッターで書かれていました。

韓国プロ野球の選手会も、動こうとしてくれています。

当方自身、今は出来ることが限られますが、
被災された方々の困難は、これから先も続きます。
自分は身動きが取れるようになる、4月過ぎに、
小さなことでも、恩返しを行っていきたいと思っています。

ここまで書いたものを見ると、
元気なく過ごしているような感じにもとれますね。
作業に追われてはいますが、当方は元気です!

どのくらい元気かというと、
被災された方の受け入れのために、
盛岡のホテルを何軒、何室借り上げようか?と妄想し、
ニヤニヤしながらロト6を買っています!←まだ当たってません!プンプン

とにかく、今自分ができることで、
元気でいられるなら、元気でいて、
誰かのためになれれば、なりたい。そう思う日々です。


2017-5


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室井 昌也

論創社
2016-12





交通情報の女たち
室井 昌也
論創社
2014-11-18