これを観なかったら、僕はもうやめていたかもしれない。


普段、日本のドラマをあまり観ない僕が”コント”というタイトルの文字が引っかかり見始めたのが「コントが始まる」というドラマだ。


「売れない無名芸人トリオ”マクベス”とそれを取り巻く友人やファン達との青春群像劇」

分かりやすい派手なシーンやドラマティックな展開もない会話劇、今も日本のどこかで登場人物と同じような状況の人がいるかもしれないくらいの。ただ僕はこのドラマに救われた。


僕はSNSにコメディ動画を投稿し活動している。ネタと脚本を書いて、撮影して、演じて、編集して、ほとんどをひとりで行っている喜劇俳優(コメディアン)だ。フォロワーは少し多いが収入は安定していないし、お世辞にも売れているとは言えない。下積み時代を送っている。


結成10周年を機に解散しようと葛藤する”マクベス”を見ていると、どうしても他人事のようには思えない。これまで、僕にとっても活動をやめる理由ならいくらでもあった。

金銭的な生活の困窮、思うように数字が伸びていかないこと、そばにいる人達に自分の活動を認めてもらえないこと、数えればキリがない。自分以外が敵に見えることも、死にたくなることも、気付いたら壁の染みをボーッと眺めていたこともあった。


ただ体調を崩し活動を休んでいた時期も、手札にある「やめる」というカードにはずっと手を付けなかった。だが、つい最近そのカードを出してしまいそうになった出来事があった。とあるSNS企業から正社員のオファーがあったのだ。年俸は今の4倍。稼ぎがあれば一人暮らしの母親を安心させられるし、広い家に住める。地元の友達からの年賀状にある子どもの写真を見て、僕何してるんだろうなって虚しくなることもなくなるかもしれない。



断った。



元々LINEで働いていて脱サラして上京したし、数年前はとある会社で契約社員として働きながら活動をしていた時期もあったから会社で働くことは何の抵抗もない。だけど今の活動が出来なくなると伝えられ即決で断った。自分でもよく分からず断った。何でだろう?


そのヒントが、このドラマのシーンにあった。

精神的な問題から会社を辞めドン底にいた中浜がマクベスに出会い、パソコンで彼らのことを調べたり、お笑いLIVEに行ったりしながら笑顔を取り戻していくシーンだ。今僕が見ているこのちっぽけなスマホの画面の向こう側が見えた気がした。



売れていなくても数字が伸びていなくてもそれに救われている人がいるんだ。



活動が続けられないなら就職はしない。何で自分がそういう判断をしたのか、このドラマが画面の向こうにいるファンの存在を可視化してくれたお陰で理解できた気がする。そして僕がやっていることには意味がある、僕は僕でいいんだと思えた。


「コントが始まる」に救われた。ありがとう。



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これからも動画はもちろん、より幅広く活動していけるように頑張っていきますので是非よろしくお願いします!

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ドラマ「コントが始まる」はHuluにて視聴できるそうです!


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また、スピンオフの「マクベスの23時」も彼らの日常会話が楽しめて面白かったので是非!