⭕大国主神の神話


クシナダヒメと結婚したスサノオは、出雲の須賀に宮を作り、そこで結婚をし、子神を誕生させる。子神はさらに次々に次代の子神を生んでいく。やがてスサノオの六世孫として誕生したのが大国主神(オオクニヌシノカミ)であった。この神には、またの名が四つあった。大穴牟遅神(オオアナムジノカミ)・葦原色許男神(アシハラノシコオノカミ)・八千矛神(ヤチホコノカミ)・宇都志国玉神(ウツシクニタマノカミ)である。
オオクニヌシ――物語が始まってからは、オオアナムジの名で表される――は、兄の八十やそがみたちと一緒に稲羽いなばの八上比売(ヤガミヒメ)に求婚に出かける。その際に稲羽の素兎(シロウサギ)を助け、シロウサギからは「あなたがヤガミヒメを得るでしょう」と予言される。その予言どおりにヤガミヒメから求婚の承諾を得たオオアナムジであったが、それがもとで兄神たちの恨みを買い、命を狙われてしまう。二度も殺されてしまったオオアナムジであったが、母神の助力によって二度とも復活する。
しかし、このままでは本当に殺されてしまうと危惧した母神は、オオアナムジにスサノオのいる根の堅州国へ行くようにと指示する。指示に従って根の堅州国に出かけたオオアナムジは、そこでスサノオの娘、須勢理毘売(スセリビメ)と出逢って結婚する。
その後、スサノオからいくつかの試練を与えられたオオアナムジは、スセリビメの助力を得てそれらの試練を乗り越え、最後にスセリビメを連れ、スサノオの琴・弓・矢を持って根の堅州国から逃げ出すことになる。逃げるオオアナムジに向けてスサノオは、「お前はわが娘を正妻とし、その弓と矢でもって兄神たちを追い払い、オオクニヌシとなり、またウツシクニタマとなって、立派な宮殿を作れ」という言葉をかける。
その後は、ヤチホコの名で高志の沼河比売(ヌナカワヒメ)を妻問いに行く話と、スセリビメの嫉妬を描いた話が四首の歌と短い説明文とで綴られる。これを「神語かむがたり」というと伝える。

#古事記8

↑このページのトップへ