人工知能の知性をどう評価するか、その指標を考える時に、IQ(知能指数)は有効ではないことは自明である。


 もともとは精神年齢を生物年齢と比較して出していたと思うが、それを標準偏差と差異の比で置き換えて算出しても、人間の集団ではある程度の意味があるけど、それ以上ではない。


 ぼく自身も、IQ=4000の人工知能、みたいな言い方を比喩的には言うけれども、そもそも生態学的に違う集団のものをそうやって比較しても仕方がない。


 とは言いながら、AGIの開発に向けての研究をする上で、何らかのベンチマークはあった方がいいだろう。


 思考の速度とか、algorithmic complexityなどの指標をうまく組み合わせて出すことはできるかもしれないけど、それで質的に異なる知性のスペクトラムをすべて覆えるかどうかはわからない。


 つまり、人工知能と言うけれども、最大の問題(そして脆弱性)は、知性の一般的で操作的な定義がどうにもはっきりとしないことだ。


(クオリア思索日記)