ランニングしていたら、3歳くらいの男の子が、ぷーっとほっぺたをふくらませて立っていた。


 「こっち! こっち!」と言っている。


 そこから5メートルくらい行ったところにお母さんがいて、困ったような表情をしている。


 そこからさらに2メートルくらい行ったところに5歳くらいの男の子がいる。


 さっきの小さな男の子のお兄さんだろう。


 それで状況がわかった。三人でお散歩をしていて、お兄さんと弟の行きたい方向が反対になってしまったのだ。


 弟は、ぷーっとふくれたまま、「こっち、こっち!」とまだ行っている。


 でも、お兄ちゃんも、そのあたりをふらふらして譲る気配がない。


 真ん中のお母さんが、困ったように、「もう、ママ、知らない!」と言った。


 そうだよなあ、困るよなあ(笑)。


 こういう時は、お兄ちゃんがゆずってあげた方がいいんだよ、と心の中で思いながらお兄ちゃんの横をかけぬけたが、どうも通じたような気がしない。


(クオリア日記)