ランニングをしていたら、おじいちゃんと孫の女の子がバトミントンをしていた。


 女の子は、小学校に上がるかどうかくらい。


 あまりまだバトミントン慣れていないようで、ラケットを振っても、シャトルが当たらない。


 ようやく何回目に当たって、おじいちゃんの方に飛んだら、おじいちゃんが、わざとらしいくらい大振りして、シャトルを打ち返さなかった。


 それで、「ああ、失敗しちゃった」と大声で言った。


 女の子は安心したように笑った。


 どうも、おじいちゃんは、わざと失敗しているようだ。


 またシャトルが女の子の方に行って、女の子が二度、三度とラケットを振って、ようやく当たった。


 それがおじいちゃんの方に飛んでいったら、おじいちゃんラケットを振って、今度は思わず当ててしまった。


 シャトルが女の子の方に飛んで、女の子はまた空振りした。


 それくらいまで見て、私はその公園を通り過ぎてしまったが、あのあとも、きっと、おじいちゃんはわざと外して、「失敗した」と大げさに言って、少しずつ女の子に自信をもたせてあげるんだろうなあ、と思った。


 なんだか、とてもいい風景を見たような気がした。


(クオリア日記)